営業目標を達成する予材管理とイベント #1

 

最低でも目標予算を達成させるマネジメント手法「予材管理」とは?

 

本コラムを担当することになりました、株式会社アタックス・セールスアソシエイツの倉田丈寛と申します。

本コラムでは、安定的に目標予算を達成させるマネジメント手法「予材管理」の解説を中心に、営業力強化手法について記載していければと思います。

 

まず営業力強化を計る上で重要なポイントは、「個」の視点で考えるのか、「組織」の視点で考えるのかという点です。「個」の視点というのは、営業パーソン個々のコミュニケーション能力や、自社製品・サービスの理解度、プレゼンテーション能力の強化などを示します。

「組織」の視点というのは、個人のスキルに依拠しない仕組みや、マネジメントのルールの構築ことを示します。

私は、年間250社以上、中小企業から大企業までの経営層の方々と、営業力強化について面談しておりますが、その中で、上手くいかない原因は、「個」の能力を強化することにフォーカスし過ぎてしまっているケースが多々あります。つまり、営業組織内で自社製品・サービスの勉強会や、ロールプレイング、コミュニケーション研修などを実施し、満足して終わってしまっているケースです。

研修や勉強会を開催した時には、企画した側も受講した側も、その場は盛り上がり、仕事をした感覚になりますが、手段が目的化してしまっているので、営業の一番重要な目的である、「目標予算を達成させる」という軸が、ブレてしまっているのです。

営業の仕事は、目標予算を達成させることですから、どんなに、個々の能力を強化させることに力を注いでも、現状と目標とのギャップを組織全体で数値的に把握出来る状態で、マネジメントサイクルが回っていなければ、営業パーソンが、最適な営業活動をしているかどうかも検証ができません。

安定的に目標予算を達成させるのであれば、組織全体で目標予算に焦点を当て、現状と目標とのギャップから、最適な営業活動を導かせるマネジメントルールが必要になります。

そして目標予算達成の第一歩として弊社のセミナー参加をきっかけに、年間300社近くの企業様に「予材管理マネジメント」を導入して頂いております。

予材管理の基本的考え方予材管理マネジメントとは、目標予算の2倍の「予材(予定している材料)」をあらかじめ積み上げることで、目標未達成リスクを回避するというマネジメント手法です。

「予材」は、ほぼ受注出来るであろうという「見込み」、実際に見積りや提案書を出し、受注へ向けて仕掛けている「仕掛り」、お客さまと関係値構築がされ、今期案件化する可能性がある「白地」という3種類のファクターで構成されています。

また今期、案件化するかどうかは分からないが、お客さまと関係値構築が出来ている「予材資産」というのも重要なファクターになります。

例えば、自動車部品卸会社の営業が訪問した会社に、整備士が何人いるのか、毎月何台当たりの車検をさばいているのか、などといった情報を得ることができれば、直ぐに仕事に結びつくかどうかは分からないが、そこに予材資産が埋蔵されていることをキャッチしたことになります。

このような予材資産を発掘するには、自分なりに仮説を立ててイメージする、「仮説立案能力」を持つことが非常に重要であり、それによって質のよい予材が膨大に蓄積されていきます。

そして、こうして蓄積していった情報を塩漬けにすることなく、どんどん回転させながら、「予材資産」を積み上げ、そこから派生した、「見込み」、「仕掛」、「白地」を目標予算の2倍以上積み上げることをマネジメントルールにして、目標の未達成リスクを回避していきます。これが予材管理の基本な考え方になります。

次回は、どのようにすれば「予材資産」を膨大に積み上げることが出来るのかという視点で、「予材管理マネジメント」を解説していきます。

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