[InterBEE特集]InterBEEにイベント関係者が行くべき3つのポイント

昨年のInterBEE会場

11月16日(水)から18日(金)までの3日間、幕張メッセで、音と映像と通信のプロフェッショナル展「Inter BEE 2016(インタービー2016)/[第52回]2016年国際放送機器展」が開催される。

 

InterBEEといえば、放送関係のプロフェッショナルやテクニカルエキスパートが集うビジネスイベントというイメージがあるが、そのビジネス領域は大きく拡大している。エンターテイメントライブ市場はもちろん、ビジネスイベント市場にとっても新しい技術革新の可能性を探る3日間となりそうだ。

 

興行主、イベント主催者、企画・運営者やイベントのWebサイト・ソーシャルメディアなどの広報・PR担当者など、イベントの関係者にとって、行くべきポイントは多いが今回はポイントを3つにまとめた。

 

◯幅広いメディア関係者とコネクトする「INTER BEE CONNECTED」

 

ジョン・グレジャー 氏 英パフォーム・グループ「DAZN」CCO

ジョン・グレジャー 氏
英パフォーム・グループ「DAZN」CCO

今回新たに特別企画として展開する「INTER BEE CONNECTED」は、日々進化するメディアとネットワークビジネスの最新情報をプレゼンテーションする場として、幅広いメディア関係者とコネクトするという試みだ。基調講演には、日本展開でも注目を集める、スポーツ視聴サービスのデジタルプラットフォーム”DAZN(ダ・ゾーン)”COOのジョン・グレジャー氏を迎える。そのほか、放送とコミュニケーションの最前線を、動画視聴、ローカル、ライブストリーミング、などのキーワードから全14セッションを展開する。

 

ラインナップでは、テレビ局の抱える課題にどう対応するかというテーマが多く、一見すると事業者視点の内容かにも思えるが、たとえば「テレビ離れが進む?若者の生態系」では5名の現役大学生がパネラーだったり、「ユーザ主役のライブストリーミング」では、LINE、Twitter、Facebookが登壇したりと、ユーザー視点やソーシャルメディアなどの新規配信事業者の視点からも、放送・通信のいまが語られる。

 

テレビ局では昨今、映像だけでは伝えられない体験、価値、エンターテインメントをイベント化しリアルな体験提供へチャレンジするという動きも見られ、テレビ局がネット+リアルイベントにどう乗り出すかも注目される(イベンターのためのカンファレンスBACKSTAGE「テレビ局が新たに仕掛ける『体験価値コンテンツ』」より)。INTER BEE CONNECTEDでは、こうした幅広いメディア関係者からの知見共有や交流が、イベント関係者にとってもヒントになりそうだ。

 

◯映像表現/エンタメを熱くする体験・体感・共感「INTER BEE IGNITION」

 

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-14-20-53-30出展者ゾーンでは、映像表現部門のなかで体感に特化した製品もみられる。たとえば、WONDER VISION TECHNO LABORATORY 株式会社が手がける、新しい球状スクリーン映像システム「Shphere 5.2」が出展。幅5.2m、高さ3.4m、奥行き2.6mの半球状スクリーンに4Kまたは8Kの映像を映し出すことができる映像システムで、映像とリンクした座席遊動、送風、サウンド効果などが五感を刺激する。映像とシート素材の新たな可能性が体験できる。

 

また、「INTER BEE IGNITION」では、新展開が期待されるVR(仮想現実)、フォーマンスを融合したライブエンターテインメント技術などの新しい体験を提供するコンテンツテクノロジーが集まる。新たなメディアの可能性をプレゼンテーションと展示で構成しており、体験・体感・共感といったイベントにも必要な最新テクノロジーの情報収集の場としても期待される。

 

「INTER BEE IGNITION」では、中村伊知哉氏(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授)の基調講演「2020×Pop&Tech」でTokyo2020に向けたヒントを、また出展者プレゼンテーション「ビジネスに活用する360°動画撮影」(株式会社キッズプレート)で活用事例を聞くことができる。また体験共有も用意されており、17日17時45分からの「INTER BEE IGNITION NIGHT」では、ライブビューイングビジネスの可能性を、ファンタジーユニット「STARMARIE」のパフォーマンスと、ライブプレゼンター羽渕彰博氏によるプレゼンテーションが行われ、単に大画面の4K8Kで中継するだけではない、LVゆえのカメラワーク、リアルとの連携、共有体験価値などを目の前で体感した上で、考えることができる。(INTER BEE IGNITIONの各出展ブース、セッション会場でドリンクチケットが配布される)

 

◯ロケ弁グランプリ

 

ロケ弁グランプリ初代王者「大阪焼肉・ホルモン ふたごデリ」は今年も参加

さいごは、技術革新ではないが、マーケットインな企画コンテンツとして「ロケ弁グランプリ」を紹介。来場者層であるプロフェッショナルやテクニカルエキスパートの日常に必要不可欠な「ロケ弁」にフォーカスし、グランプリという仕立てにして前回好評を得たコーナーの第二弾だ。前回より規模を拡大し、12店舗で展開される。メニューは和・洋・中、販売価格帯は680円〜1080円(予定)、ボリューム重視なものから女性キャストやスタッフ向けのものまで、幅広く集まっている。

 

イベントにとっても”食”は、参加者からの評価や現場の士気を左右する大事な要素。バラエティ豊かなロケ弁が一度に集まることも少ない。この機会に、イベントでも活用できるお弁当がみつかるかもしれない。

 

なおグランプリは3日間の販売数で決定される。

 

 

今回のInterBEEでは、2020年を見据え進められる4K・8K超高精細映像などの次世代放送サービスの普及に向けた取り組みや、放送と通信の連携やICT利活用の進展など、放送を取り巻くビジネス環境の急速な変化を感じられる。また、音響・照明技術などを駆使したライブエンターテインメント市場の拡大、アクションカメラなど映像撮影手法の多様化によるハイアマも含めたユーザ層の拡大、映像・オーディオのハイクォリティ試聴体験の広がり、超高精細大型映像の応用分野の拡大など、メディアとエンターテインメントのビジネス領域の垣根を超えた拡大・進化の過程を体感できる。

 

新しい技術の登場で、ビジネス分野が多岐にわたってきた業界も多い。そんななか専門イベントとして新しく門戸を開き、新規参加者にどう情報を提供するか、そんな課題への答えが、イベント全体から、あるいはICTクロスメディア部門のモバイルネットワークや動画配信、広告・マーケティングといった出展されている製品のなかから、みつかるかもしれない。

webサイトでは、出展情報に関する記事や映像の情報発信をしている。展示ブースでのインタビュー映像配信など、会期中もチェックしたい。

 

Inter BEE 2016開催概要

会  期:2016年11月16日(水)〜11月18日(金)〔3日間〕

開場時間:11月16日(水)・17日(木)10:00-17:30/18日(金)10:00-17:00

会  場:幕張メッセ(展示ホール2〜8、イベントホール、国際会議場)

入  場:無料(登録制)

主  催:一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)

公式Website:

http://clk.nxlk.jp/wD9EpzPi

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