bravesoft、イベント・会場・商業施設向けAIチャットボット「OKamAI」を正式リリース URLや資料から作成でき、60日間・50会話まで無料

bravesoft、イベント・会場・商業施設向けAIチャットボット「OKamAI」を正式リリース URLや資料から作成でき、60日間・50会話まで無料

イベントDXプラットフォーム「eventos(イベントス)」などを手がけるbravesoft株式会社(東京都港区、代表取締役:菅澤英司氏)は2026年10月20日、イベント、会場、商業施設の現場で使えるAIチャットボット「OKamAI(オカマイ)」を正式にリリースし、お試しの無料提供を始めたと発表した。WebサイトのURLやCSVファイルなどの情報から、専門的なプログラミングの知識がなくてもAIを作ることができ、作ったAIは、Webサイトへの埋め込みのほか、タブレットやスマートフォンを使った現地の案内にも使える。無料のお試しは、60日間・合計50会話までだ。イベントや商業施設では、場所、開催スケジュール、施設の使い方などの問い合わせが多く、スタッフの負担や、来場者の情報取得の遅れにつながっているという。OKamAIは、施設やイベントの情報に基づいてAIが回答することで、来場者の情報取得を円滑にし、スタッフの負担を減らすことを狙う。

OKamAIとは:登録した情報だけを根拠に答えるAIチャット

リリースによると、OKamAIは、Webサイト、資料、業務マニュアルなどの情報をもとに回答するAIを、専門知識なしで構築できるサービスだ。サービスサイトは、URLや資料、Q&Aを読み込ませるだけで、問い合わせ対応、施設案内、スタッフ教育を担うAIチャットを作れると説明している。登録した情報だけを根拠に回答し、答えられない質問には「わかりません」と返して、案内窓口へ誘導する仕組みだ。リリースでは、OpenAI社の生成AI技術を利用していると説明しており、サービスサイトのよくある質問には、現時点でOpenAI社のGPTシリーズを採用していると書かれている。

基本の機能として、サービスサイトは次の項目を挙げる。URLや資料からの学習、Q&Aの管理、12言語への対応(AIによる自動翻訳)、キャラクター(見た目や話し方)の設定、回答ルールの設定、会話ログの確認とCSV出力、タグ1行での導入、IPアドレスによる制限だ。リリースが「多言語対応で、外国人の来場者の案内にも利用できる」とするのは、この12言語対応を指すとみられるが、リリースには言語数の記載はない。

導入の流れ:登録直後から使え、作業は最短15分程度

サービスサイトによると、利用の流れは、情報を学習させる、埋め込み先のデザインに合わせる、サイトに埋め込む、管理画面で会話ログを見て分析する、の順だ。ページ上では「3ステップ」と案内されているが、詳しい説明には4つの手順が並んでいる。登録の直後から、すぐに使えるAIチャットがひとつ用意された状態で始まり、作業の目安は最短で15分程度とされている。

Webサイトへの導入は、管理画面に表示される1行の埋め込みコードをコピーして、サイトの編集画面(または制作会社の担当者)に貼り付けるだけだ。貼り付けると、ページの右下にチャットのボタンが表示される。色や回答内容は、管理画面で変更すると自動で反映され、コードの貼り直しは必要ない。タブレットなどの受付端末では、コードを貼り付ける代わりに、専用のURLを開いて利用する。

想定する活用シーン:展示会の会場案内から、スタッフ教育まで

リリースが示す活用シーンは4つ。イベント・展示会では、会場の案内、ブースやセッションの紹介、開催情報への問い合わせ対応。商業施設・店舗では、店舗の案内、施設の利用案内、サービスに関する問い合わせへの対応。ホール・コンベンション施設では、館内の案内と利用方法の説明。そして、社内業務・スタッフ教育では、業務マニュアルの確認や、新人スタッフの学習支援だ。サービスサイトは、商業施設、ホテル、学校、自治体、ショールームなども想定している。

サービスサイトには、3つの導入事例が載っている。東京都の「SusHi Tech Tokyo 2026」では、来場者の関心にあわせて展示やセッションを紹介するマッチングに使われた。ナリコマエンタープライズでは、施設・厨房スタッフの教育と業務の確認、多言語対応に活用している。ポートメッセなごやでは、Webサイトに常駐し、来場前の施設に関する質問に自動で回答する。これらはサービスサイトの記載で、リリースには導入事例や導入社数の記載はない。

無料のお試しと有料プラン:月額8,000円から

無料のお試しは、本登録(パスワードの設定)から60日間、合計50会話まで。クレジットカードの登録は不要で、申込みには法人名やメールアドレスなどが必要だ。Googleアカウントでも登録できる。上限に達しても、設定内容やデータは消えない。無料期間のあとに有料プランへ申し込むと、作成したAIと学習データをそのまま引き継げる。リリースには具体的な料金額が書かれていないが、サービスサイトでは、1会話(1回の質問と回答)を単位とする4つの料金プランと、個別見積もりのエンタープライズが案内されている(金額はいずれも税抜、詳しくは末尾の表)。

有料プランで会話数の上限に達しても、上限の20%までは利用を続けられる。80%と100%に達した時点で、管理者にメールで通知が届く。20%を超えると、その月の新しい会話は停止し、翌月の更新日に自動で再開する。スタンダードとプレミアムは、年間一括の請求書払いにすると、月額の12か月分から10%引きになる。解約は管理画面から行え、更新日の7日前までに申し込めば現在の契約期間の終わりに、それ以降は次の契約期間の終わりに終了する。

誤回答とセキュリティへの考え方

生成AIを現場で使うときの懸念は、誤った回答と情報の取り扱いだ。サービスサイトのよくある質問は、回答の根拠を登録した情報に限っており、すべての会話ログを確認して、Q&Aを修正すれば改善できると説明している。セキュリティでは、通信の暗号化、パスワードを元に戻せない形で保管すること、チャットの内容をAIの学習データとして使わないことを契約で定めていること、許可したサイト以外では動作しない設定ができることを挙げる。会話の履歴は、要望に応じて、または保存期間の経過後に削除される。ただし、こうした点はいずれもサービス提供側の説明であり、実際に導入する場合は、見積書やセキュリティ関連の資料(サービスサイトでは稟議用の書類も用意できるとしている)で確認したい。

eventos連携とカスタム開発

OKamAIは、同社のイベントDXプラットフォーム「eventos」と連携できる。サービスサイトによると、eventosのイベントサイトや来場者の管理、入退場の管理、ライブ配信などと組み合わせることができる。リリースは、API連携や独自のUI/UXなど、要望に応じたセミスクラッチ開発やカスタム開発にも対応するとしている。サービスサイトでは、自社のIDや認証基盤、大規模アクセスへの対応、データの統合、ダッシュボード、専属サポートなども、エンタープライズ向けの対応として挙げている。

bravesoftの公式サイトには、eventosを「350万人以上が体験した」と書かれている。同社は「あしたをオモシロク」を掲げる「イベンテックカンパニー」で、2005年4月の設立。所在地は東京都港区芝四丁目13番2号(田町フロントビル6F)、資本金は8億4,000万円で、未上場だ。アプリやシステムの開発、UI/UXのデザインのほか、eventosなどの自社サービスを展開している。報道関係の問い合わせは、広報担当(pr@bravesoft.co.jp)が受け付ける。

問い合わせ対応を、AIで補う効果

展示会やイベントの会場では、場所や時間割、ブースの位置といった同じ質問が、運営スタッフに繰り返し寄せられる。今回の発表は、そうした問い合わせへの対応を、AIで補う選択肢を示すものだ。Webへの埋め込みと、会場に置くタブレットの両方に対応することで、来場前の問い合わせと、当日の現地案内の両方をカバーできる点が特徴といえる。無料のお試しが60日間・50会話までで、有料プランの最も安いエントリーは月額8,000円(200会話)と、導入の入り口が低く設定されている。一方で、リリースには導入社数などの実績の数字がなく、回答の精度や、会場の混雑時にどの程度の会話数が必要になるのかは、実際に試して確かめる必要がある。今後、展示会の主催者や会場の運営会社が、どのように使い始めるのか、注目したい。

OKamAIの料金プラン

プラン 月額(税抜) 会話数 サポート
無料お試し 0円(60日間) 合計50会話 FAQのみ
エントリー 8,000円 200会話/月 メール
スタンダード 28,000円 1,000会話/月 メール
プレミアム 80,000円 5,000会話/月 有人対応(3時間以内)
エンタープライズ 個別見積もり 月5,000会話超・複数施設向け 専属担当

学習量は、無料お試しを含む全プランで1,000万トークンまで(エンタープライズは個別相談)。1会話は1回の質問と回答。料金はサービスサイトの記載で、変更される場合がある。

参考

bravesoft株式会社 プレスリリース「イベント・会場・商業施設向けAIチャットボット『OKamAI』の正式リリース、お試し無料提供」(2026年10月20日、PR TIMES)
OKamAI サービスサイト
bravesoft 公式サイト

 

田中力 MICE 研究所 代表 展示会 イベント集客は、来場者数、来場者の質、滞留時間という 集客3D理論を展開。

田中力㈱MICE研究所 代表取締役/月刊イベントマーケティング副編集長

投稿者プロフィール

田中力 ㈱MICE 研究所 代表取締役 月刊イベントマーケティング副編集長。日本展示会協会 会員交流委員会、MPI Japan Japan Chapter 役員(広報委員会)、日本イベント学会 東日本地域本部 事務局、沖縄県MICE専門アドバイザー。英国暁星国際大学卒業後、貿易・物流・小売に関わり、バイヤーのサポートとして海外展に多数参加。2015年の創刊以来、イベントマーケティング・展示会関連の取材・編集・企画にも関わる。2016年からは自社でイベント関係者向けのカンファレンスBACKSTAGEも主催。近年はイベント業界の人材課題を解決する就職フェアも実施。

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