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変幻自在の展示ホール  特集:リアル戦略の空間デザインとアプローチ -5

変幻自在の展示ホール  特集:リアル戦略の空間デザインとアプローチ -5 »

14 3月, 2022

特集:リアル戦略の空間デザインとアプローチ

変幻自在の展示ホール 藤岡俊さん 西尾レントオール(株) RA東日本営業本部 東日本施設営業課 課長 国際会議場 医学学術学会 仮設展示ホール(大型テント) 解決したい課題

大型の国際学会開催時に、既設の3,000㎡の展示室に収まらない展示会・講演会場のスペースを確保するため、仮設展示棟を建てる。

基礎工事を含めると2か月かかるユニットハウスやプレハブの設営工期を短縮、費用削減する。必要な規模への対応や、自由度の高いレイアウトを可能にする。台風など荒天時のリスクにも対応できる仮設材が必要。

戦略的アプローチのポイント

ベルギーVELDEMAN 社製のTFS テントを使用して、屋外展示場におよそ3,000㎡の展示ホールを設営。

TFS テントは10m、15 m、20 m、30 m、40m まで5 サイズの間口をもち、奥行き5mピッチで拡張可能なモジュールとなっているため、展示会などの規模に合わせて建物内無柱の大空間を自由にレイアウトできる。10日から2 週間程度で設置が可能。

採用2 年目の2018 年開催時には、半透明の天幕から遮光性のものを採用し、講演会場のスライド投影を見やすくした。天井も高く映像や照明の演出も可能になった。

これまでのテントは風速20 ~ 25 m / 秒程度の耐風性能で、日本の建築基準で仮設建築物の許可申請時には、条件緩和が必要になっていたが、今後は奥行きピッチを3m に縮め、フレーム強度を増すことで、恒久建物の建築基準と同等の耐風速36m/ 秒に向上した新製品を開発・導入予定で、台風など荒天時の内装・設備・天幕撤去によるイベントの中止リスクを低減させる。また軽量化によって耐震性能も向上し、安心安全なイベント運営を支援する。

(藤岡 俊さん 西尾レントオール株式会社 RA 東日本営業本部 東日本施設営業課 課長 )

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リアル戦略の空間デザインとアプローチ」の他の記事 0. 特集のテーマ リアル戦略の空間デザインとアプローチ 1. 共創型展示会×大型展示会=成果++   竹村 尚久さん SUPER PENGUIN 2. 空間に時間の概念をプラス  長崎 英樹さん シンユニティグループ 株式会社タケナカ 専務取締役 3. 多くの人に 体験してもらう  駒井 明日香さん サクラインターナショナル株式会社 4. コミュニケーションが生まれる空間  池田 和宏さん 東京企画装飾株式会社 (TEProS) デジタルプロモーショングループ 5. 変幻自在の展示ホール  藤岡 俊さん 西尾レントオール株式会社 RA 東日本営業本部 東日本施設営業課 課長 6. 人を幸せにする感情の伝達  吉武 聡一さん 株式会社乃村工藝社 NOMLAB 7. 企業の成長と変わる戦略  新田 慶太さん 株式会社フレッシュタウン 特販事業部イベント課マネージャー 8. 環境配慮とデザイン性を両立  石井 敦さん 株式会社昭栄美術 クリエイティブ部 課長 9. 空間をデジタルで楽しく、体験を創造する  石田 裕美さん 株式会社丹青社 CMI センター空間メディアプロデュース統括部1 部2 課 課長

コミュニケーションが 生まれる空間  特集:リアル戦略の空間デザインとアプローチ -4

コミュニケーションが 生まれる空間  特集:リアル戦略の空間デザインとアプローチ -4 »

14 3月, 2022

特集:リアル戦略の空間デザインとアプローチ

コミュニケーションが 生まれる空間 池田 和宏さん 東京企画装飾株式会社 TEProS デジタルプロモーショングループ 展示会ブース 東京企画装飾(自社ブース) SC BUSINESS FAIR 2022 解決したい課題

2019年にシンユニティ・グループ企業となり映像演出のノウハウや機材を取り入れた。また大判のファブリック印刷機の導入やアルミフレームの独自開発による、内照式ファブリックウオールによるシームレスな演出を可能に。それにより、これまでのイベント制作や木工を中心とした空間デザインから、多様な演出手法を組み合わせた提案ができる企業へのリブランティングを多くの人に訴求すること。

戦略的アプローチのポイント

1回の展示会出展で直接商談に結び付けるのではなく、事後のコンタクトやWebサイトをみていただくこと、次回出展も含めて、ストーリで考えるようにし、今回の出展では、「この会社となら面白いことができそうだ」と思ってもらうことにフォーカスしました。そのため個別の商材の説明や会社紹介をほとんどなくし、会社名も掲示していません。

ブース全体のテイストを和モダンとし、これまで培ってきた木工の技術と新しい映像の融合を表しています。壁面や展示台を内照式のファブリックで造作し、LEDスクリーンもシームレスに融合し、すべての技術をワンストップで行える当社の強みを出しました。ファブリックのほかに、天然素材ながらメンテナンスフリーで消臭機能もあるスカンディアモスと、内照も可能なストーンべニアという自社開発でない素材も並べて展示。人工的なものと天然素材を合わせた新しい時代のニーズに応える当社の持ち味です。参加者とは、なんの会社?どんなことできるの?といった質問からコミュニケーションが生まれ、次につながる展示となりました。

(池田 和宏さん 東京企画装飾株式会社 デジタルプロモーショングループ)

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協賛 SUPERPENGUIN、東京企画装飾、サクラインターナショナル、西尾レントオール SUPERPENGUIN株式会社

多くの人に 体験してもらう  特集:リアル戦略の空間デザインとアプローチ -3

多くの人に 体験してもらう  特集:リアル戦略の空間デザインとアプローチ -3 »

14 3月, 2022

特集:リアル戦略の空間デザインとアプローチ

多くの人に 体験してもらう 駒井 明日香さん サクラインターナショナル株式会社 展示会ブース ソフトバンク株式会社 SEMICON JAPAN 2021 解決したい課題

先端技術のコアである半導体産業における製造技術、装置、材料をはじめ、車やIoT機器などのSMARTアプリケーションが集まるSEMICONJAPAN

そのなかで、DX時代を支える5G/6Gをテーマにソフトバンクやパートナー企業がテクノロジーを複合的に掛け合わせる「X-Tech」によるソリューションを展示すること。

そのために、多くの参加者に5Gを活用した低遅延での遠隔操縦デモや自立走行ロボット、ドローンによるロボティクスソリューションをはじめとした紹介・デモ体験してもらうこと。

 

戦略的アプローチのポイント

集客のために遠方やセミナーへの動線からも視認できるようにソフトバンクのロゴを配置しました。それと同時にX-Techのロゴも大きく高い位置に設置し、認知向上を図りました。

X-Techのロゴはブランドカラーのうち“情報革命”を表すシルバーで全体を構成しています。

展示エリアは白を基調としたシンプルなデザインのなかに、応用分野の名前とパートナーのサービス名を掲示し、体験デモは、ブース内の他のエリアやブース外からも見えるように設計しました。展示体験やデモの様子をみて、参加いただける方も多かったです。

もっとも工夫したのが、展示ショーケースをコンセプトに見た目の美しさを追求し、エリアの通信使用量や電気容量を考慮し、ブース内の機材や配線隠しなど細部までの設計です。

(駒井 明日香さん サクラインターナショナル株式会社)

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空間に時間の概念をプラス  特集:リアル戦略の空間デザインとアプローチ -2

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14 3月, 2022

特集:リアル戦略の空間デザインとアプローチ

空間に時間の概念をプラス 長崎 英樹さん シンユニティグループ 株式会社タケナカ 専務取締役 地域プロモーション – 神戸ウォーターフロント アートプロジェクト

1月14日から神戸ポートタワーにプロジェクションマッピングが投影されている。タワーの改装中の1年半にわたる期間、港町神戸の空間をデザインする。映像演出をてがけたシンユニティグループの長崎英樹さんにプロジェクトの戦略をうかがった。

観光スポットの夜景を見に行こう、写真を撮ろうといってみたら改装中。殺風景な工事現場や仮囲みを前に茫然とした経験はないだろうか。1人ならガックリで済むが、パートナーを連れていたら調査不足を責め立てられ、旅行気分など吹っ飛んでしまうだろう。

その点、神戸に行く人はラッキーだ。来年春まで耐震化など補強工事が行われる神戸ポートタワーでは、18時30分から22時までの毎時0分、30分の計8回(※3月17日以降は19時から計7回)、プロジェクションマッピングが実施されている。神戸ポートタワーのリニューアルを契機に、神戸市と㈱神戸ウォーターフロント開発機構が、2023年春にかけて神戸の街とアートを掛け合わせた『神戸ウォーターフロントアートプロジェクト』として実施されている。

タワーの改装中に、神戸の観光都市としての魅力を下げないためのプロジェクトだったが、1年半しか見られない“レアもの”という価値も生まれている。「周辺のホテルや遊覧船の利用者から音楽も聴こえるようにできないかという要望もあり、音声を同期する技術も模索している」と演出を手がけるシンユニティの長崎英樹さんは語る。

変化するコンテンツ

第一弾のコンテンツは、気鋭の作家BAKIBAKIが創り出す、伝統とストリートカルチャーの融合を体現した「One and only」。神戸の多様性をアートで表現することをコンセプトに、市民の花アジサイ、フィッシュ・ダンスの鯉、港や街並みなどの神戸ならではのシーンや、縦⾧の投影面を活かした高さ70mの巨大なマネキンの出現など、世界観が次々と変わる映像が映し出される。

期間中4回コンテンツが替わる。季節が変わるたび、美味しい食べ物が変わるたびに、リピーターとして来てもらう。そのために「同じ作品の第2話ではダメ。アニメからドキュメンタリーぐらいに振り幅を大きく。世界観を変えるために毎回異なる作家を採用して、まったく別物を体験してもらう」(長崎さん)

今後のコンテンツには、スマホをかざすとタワー以外の空間にもプロジェクションマッピングの演出が飛び出すARや、見ている人の神戸タワーへの想いを映し出すインタラクティブな機能も追加する構想だ。

ビューポイントが変わる

昨年7月に放映され話題となった、クロス新宿ビジョンの「巨大猫3D」は、錯視を利用して立体感を出すもの。その効果を強く出すには、見る場所(ビューポイント)を狭く限定しなければいけない。そのため他の場所では映像が破綻してしまう。

神戸ポートタワーのプロジェクションマッピングのビューポイントはメリケンパーク内と広く設定し、多くの人に見られるようにしている。しかしビューポイントを狭くして、たとえば10秒ごとに移動することで、錯視の効果が高い映像を体感できるようになる。

また、港と市街地、六甲山系を望むあらゆる角度から見えるタワーの特性を活かして、時間ごとに見える方向を変えることも可能だ。いま長崎さんが考えているのが、神戸NHKのニュースの冒頭に望遠カメラの映像が映る時間に合わせて、カメラ方向の視点でのコンテンツを流す試みだ。

映像のある空間デザインは、つくった時点で完成でなく、時間とともに変化していく。チャレンジをして反応をみながらアジャイルでインタラクティブな空間づくりとなる。

ストーリーを考えるきっかけに

おなじく長崎さんが映像演出をてがける、よみうりランド内のフラワーパーク「HANA・BIYORI」では、世界の名画の世界観を取り入れた映像演出を行う。このプロジェクトで多くの絵画と向き合った長崎さんは、「美術館で絵画を見る人は、絵に描かれたストーリーを解釈したり、描かれた人の人生を想像するというトレーニングができている。ぼくも含めて絵画に造詣が深くない人は、綺麗だなとは思うけどそこまで至らない。映像により絵画に命が吹き込まれてリアルな存在になれば、みんなの感性や想像を働かせるきっかけになる」と語る。YouTubeの動画が情報の入口となっている世代が、空間の力に気づくきっかけにもなりそうだ。

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共創型展示会×大型展示会=成果++  特集:リアル戦略の空間デザインとアプローチ -1

共創型展示会×大型展示会=成果++  特集:リアル戦略の空間デザインとアプローチ -1 »

14 3月, 2022

特集:リアル戦略の空間デザインとアプローチ

共創型展示会×大型展示会=成果++ 竹村 尚久さん SUPER PENGUIN 株式会社 代表取締役

未来のイベントの在り方を様々な視点から模索し、トライしていく有志の集まり「EXXLAB(エックスラボ)」では、1月18日から20日まで虎ノ門ヒルズフォーラムで共創型展示会「KEEPITREAL」を開催した。

日本の各産地の展示会出展をサポートする空間デザイン会社のSUPERPENGUIN株式会社 代表取締役の竹村尚久さんは「ビジネス空間でのデザインのゴールとは、成果を出すこと。そして、そのゴールは段階的でもいいのではないか」と考えEXX-LABに参画した。また「新たな展示会の取組みは、例えば大型展示会と共存・連携できるもの、補完するものとして捉えると、新しい選択肢となる」とも期待する。

大型展示会の来場心理を読む

「次の出展計画を立てるため、会場に実際に人の流れを見にきました」 「次回、気合を入れているんで、また展示ブースのデザインの作戦お願いしますね」

2月、東京ビッグサイトで開催された大型展示会「東京インターナショナル・ギフト・ショー(以下東京ギフト・ショー)」の会場に視察にきた次回出展検討中の来場者と、会場ゾーニングと人流観察の肌感を情報共有しながら談笑する竹村さん。展示会場を歩いていると次々に出展者や来場者から声が掛かる。東京のキャラクターグッズ会社、佐賀の石鹸・洗剤メーカ…と、いずれも展示会に成果を求め、迷っていたときに竹村さんと出会って出展成功の転機になったという企業だ。以来、仕事の受発注に関係なく「展示台をあと10cm通路側に寄せた方がいいですよ」「展示品の数をいくつか間引くといいですね」と現場に合わせて、より集客できるブースへと最適化のアドバイスもする。

「主催者は会場まで来場者を誘引するけれど、その来場者が出展ブースに気付いて足を留める、製品・サービスを吟味する、説明を求めて話しかけるまでの流れをつくるのが、出展ブースなど“ビジネス空間”をデザインする私の役割です」(竹村さん)

大型展示会でどのブースを訪れるかを決める判断時間は平均3秒ともいわれる来場者の心の動きを、竹村さんは建築学の基礎である心理学思考から設計する。商品を起点にブースの形態から取り掛かるデザイナーもあるが、竹村さんがまず考えるのは購買心理ならぬ来場者の探究心。まずは会場全体マップのブース位置を確認し、探索する来場者の気持ちになると言う。何百と並ぶブースの中から効率的に探しているときには、探している相手がここにいるという符号を空間に落とし込み、瞬間でわかること。また、「バイヤー(来場者)は、不必要にはつかまりたくない」という心理があるので、ブースアテンドの対応もプル型であることなど、空間も行動もデザインする。

オンライン時代の出展者心理を読む

竹村さんが、もっと俯瞰的な視点を展示会に向けたのは、出展者の成果への本気度が相対的に高まっていることが一つの理由だ。そんな出展者心理に寄り添い、商品・サービスのブラッシュアップ、展示・出展手法のブラッシュアップの場を「KEEP IT REAL」では目指し、会場設計した。

「キーワードは『コミュニケーション』です。会場のメインにある1200mm 角の展示台を今回デザインしたのですが、展示された商品を全方位から囲って見ることのできる形式で、自然と前のめりになることもわかりました。出展者だけでなく様々な来場者が一緒になって語り合う、意見の交換をしあう場所として機能しました」(竹村さん)

また、来場者が感想や改善点などのフィードバックを手紙のように残し、客観的に商品体験を共有するスタイルも採用した。

1月の「KEEP IT REAL」出展者のなかには、その後に2月の「東京ギフト・ショー」に初めて出展する企業も。フィードバックからヒントを得たという出展者の一人は「置いただけでは意図の伝わらなかったものに『手作業』というキャプション一つ付けただけで、『だからこの値段設定なのね』と値付けへの説得力が増したんです」と話し、フィードバックの効果を感じ経験値をつんでいた。

展示会の成果を高めるトライの場を複数、段階的に持つことも、リアル戦略には有効だ。

 

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特集:リアル戦略の空間デザインとアプローチ 特集テーマ

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14 3月, 2022

特集:リアル戦略の空間デザインとアプローチ

リアル戦略の空間デザインとアプローチ

「顧客創造」するマーケティングの場は、DXの浸透で届く範囲も、手法も選択肢が増え、細分化・多様化している。オンラインでもできるようになったイベントを「やっぱりリアルで」「どうしてもオフライン」でと選んだ出展者やプロモーション担当者の求める“成果”は、よりシビアになっているというプランナーも少なくない。リアルのマーケティング現場では、どんな戦略や手法で新しい顧客創造が進んでいるのか。変化するリアル戦略や空間デザイン・運営のアプローチを事例から紐解く。

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テレプレゼンスロボット×展示会/国際会議 遠隔地から見せる、参加できる  temi   リアルとオンラインで活きる イベントの映像 -7

テレプレゼンスロボット×展示会/国際会議 遠隔地から見せる、参加できる temi リアルとオンラインで活きる イベントの映像 -7 »

6 2月, 2022

特集:リアルとオンラインで活きる イベントの映像

テレプレゼンスロボット×展示会/国際会議 遠隔地から見せる、参加できる temi

映像センター イベント映像事業部が今年新たに導入したのは、遠隔地からの映像を届けることのできる「テレプレゼンスロボtemi[テミ」だ。

例えば、展示会やイベントで、会場に持っていけないような商材や、工場や倉庫のような場所の紹介など、temi が動き回って遠隔地で見せることができる。逆に、イベント会場にtemi を置き、遠隔地からの参加に対応することも。

10 月21 日に行われた東京観光財団× UIA(Union ofInternational Associations・国際団体連合) 主催のハイブリッド開催国際会議イベントでは、海外からのゲストスピーカーとして、temi を複数台使ってのパネルディスカッションが行われ、テレプレゼンスの能力を存分に発揮した。イベントの演出・参加に、新しい選択肢となりそうだ。

temi は、移動のスタート/ ゴールの位置を設定し、移動空間を学習。障害物に対してもセンサーが察知しぶつかることなく遠隔操作ができる

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ウシオライティング株式会社 クリスティ営業部

AIRR(空中映像)+非接触タッチセンサ   安心して操作ができる  エアータッチディスプレイ   リアルとオンラインで活きる イベントの映像 -6

AIRR(空中映像)+非接触タッチセンサ  安心して操作ができる エアータッチディスプレイ リアルとオンラインで活きる イベントの映像 -6 »

6 2月, 2022

特集:リアルとオンラインで活きる イベントの映像

AIRR(空中映像)+非接触タッチセンサ  安心して操作ができる エアータッチディスプレイ

「エアータッチディスプレイ」(製作:(株)エンターテイメントボウル、技術協力:(株)ソリッドレイ研究所)は、ホログラムのように空中に浮遊する映像を、非接触タッチセンサにより操作する非接触の空中タッチディスプレイシステムだ。空中映像装置には広い範囲から見える空中映像を形成する技術「AIRR*」を使用している。

一般的なタッチパネルコンテンツに対応しているため、既存のタッチパネルコンテンツやデジタルサイネージを活用することもできる。 商業施設の従来のタッチパネル式のインフォメーションや案内マップのシステムに付加し、非接触デバイスとして展開が期待される。

*「AIRR」は宇都宮大学山本 裕紹 教授が開発した「Aerial Imaging by Retro-Reflection」の略称。(国内特許コード:P190015860)

 

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西尾レントオール株式会社

ウシオライティング株式会社 クリスティ営業部

小型軽量化で使い勝手良いRGBプロジェクター クリスティ  根岸 健次郎さん リアルとオンラインで活きる イベントの映像 -5

小型軽量化で使い勝手良いRGBプロジェクター クリスティ 根岸 健次郎さん リアルとオンラインで活きる イベントの映像 -5 »

6 2月, 2022

特集:リアルとオンラインで活きる イベントの映像

映像機器 小型軽量化で使い勝手良いRGBプロジェクター ウシオライティング(株) クリスティ営業部 代表取締役社長 根岸 健次郎さん

ドバイ万博の公式プロジェクション& ディスプレイパートナーとして、会場の中心に位置するアル・ワスル・ドームに4万ルーメンの3DLP RGB ピュアレーザープロジェクターを252 台提供したクリスティ。最近の動向や新製品の開発はどうなっているのだろうか。

ウシオライティングのクリスティ営業部では高輝度高精細なプロジェクターを中心にラインナップ。イベント以外にも、劇場や大規模ホール、アミューズメント施設などに導入されている。コロナ禍でイベント向けの販売が減少するなか、以前から提案を進めていた施設・設備の案件で、今期納品を行ったケースがあったものの、やはりコロナ前と比べて厳しい状況だった。

一方で、親会社ウシオ電機が、人体に影響を及ぼさない紫外線による、抗ウイルス・除菌殺菌技術「Care222®」を開発。ウシオライティングでも同技術を搭載したダウンライトタイプなど、ウイルス対策を進める施設に導入するなかで、プロジェクターなど主力製品のセールスにもつなげた。

クリスティの今後の製品開発のロードマップは2つに分かれる。1つは製品の小型軽量化、静音化。4K4 万ルーメンのD4K40-RGB、3万ルーメンのGriffyn 4K32-RGB、2 万5000ルーメンのM 4K25 RGB が代表格として挙げられ、M 4K25 RGB はその最たるものと言える。一方で8K の高輝度高精細モデルの開発も進め、コロナ収束後の設備投資需要に備える。

また240hz を活用、60hz ごとに4 枚の異なる映像を投影し、専用のメガネをつかって、異なるビューポイントにいる2 人が同時に3DVR 映像を体験できるHoloStage のような、付加価値の高い製品の用途開発も進めている。これらはエンターテイメント需要にとどまらず、デザイン検証やコミュニケーション促進などBtoB 市場への導入も進められている。性能向上がすすむプロジェクター。その効果を最大限発揮する、アミューズメントや大規模イベントがまもなく再開する。新しい体験が僕らを待っている。

 

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特集「リアルとオンラインで活きる イベントの映像」の他の記事を読む 0. 特集のテーマ 1. xR +インタラクティブ 疑似体験でなく特別な体験を シンユニティグループ 長崎 英樹さん 2. オンライン x イベント運営 リアルの強みがバーチャルで活きる  サクラインターナショナル 妙代 金幸さん 3. 映像機器 x 中継車 x スタジオ 多様なイベント形態から最適な選択を 西尾レントオール 石田 裕さん 4. 学会 x オンライン 学会に対応する独自システムを開発 ヒビノメディアテクニカル 中島 義人さん 5. RGB プロジェクター 小型軽量化で使い勝手良いRGBプロジェクター  クリスティ 根岸 健次郎さん 6. AIRR(空中映像)+非接触タッチセンサ 安心して操作ができる エアータッチディスプレイ 7. テレプレゼンスロボット×展示会/国際会議 遠隔地から見せる、参加できる temi 協賛 サクラインターナショナル株式会社

西尾レントオール株式会社

ウシオライティング株式会社 クリスティ営業部

学会 x オンライン 学会に対応する独自システムを開発  – ヒビノメディアテクニカル 中島 義人さん リアルとオンラインで活きる イベントの映像 -4

学会 x オンライン 学会に対応する独自システムを開発  – ヒビノメディアテクニカル 中島 義人さん リアルとオンラインで活きる イベントの映像 -4 »

6 2月, 2022

特集:リアルとオンラインで活きる イベントの映像

学会 x オンライン 学会に対応する独自システムを開発 ヒビノメディアテクニカル(株) 代表取締役社長 中島 義人さん

学会や国際会議、展示会の映像機器のレンタルやオペレーションを行うヒビノメディアテクニカル。コロナで事業はどう変わったのか?

 

学会の多くがオンライン化すると、配信の業務が中心となった。PC を使用してZoomやTeams など一般ユーザーが使用するプラットフォームに映像を送る。学会では“ 分科会” といって、複数の講演が同時に開催されることが一般的だ。そのため多くのオペレーターを手配するようになった。

オンライン化するためには、登録・決済システムと、API 連携して映像を出力するしくみが必要。開催するたびに主催者の要望に応えていくうちに機能が充実し、ECSS for ONLINE というプラットフォームとして1つの形になった。

単位取得のためのe ラーニング、同時通訳付き会議、遠隔地からのリモート発表、学会併設Web 展示会の運用もできる。

 

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