視察の目的:名刺の数や一回限りの開催にとどまらない成果を探る
発表によると、視察の目的は、名刺の獲得や一回限りの開催にとどまらない成果の出し方を探ることにある。具体的には、データ活用によるROI(投資対効果)の可視化、AI活用による商談化率の向上、持続可能な体験デザインの3つを挙げている。欧州の最新のシステム構造、AIの活用、運用のノウハウを現地で直接調査し、その結果を国内の業界に還元するとしている。視察の費用や参加料については、発表には記載がない。
視察する3つの展示会
視察先のひとつ目は、11月11日・12日にロンドンのExCeL Londonで開かれるEvent Tech Liveだ。公式サイトは、イベントテクノロジーの専門展と位置づけ、4つのステージでのセッションやワークショップ、ミートアップを予定している。来場の見込みは3,000人以上のイベント関係者とされる。発表では、世界最大級のイベントテクノロジーの専門展として紹介し、最新のイベントDXツール、生成AIの活用、データ解析の手法を調べるとしている。
2つ目は、11月17日から19日までスペインのバルセロナ(Fira Barcelona Gran Via)で開かれるIBTM World。公式サイトによると、約2,500の目的地、ホテル、イベントテックの企業、サプライヤーが、150以上の国・地域から参加する。発表では、世界150か国以上が集まるMICE・BtoBの展示会と紹介し、大手オーガナイザーのRX社によるグローバルな推進体制と、大規模なビジネスマッチングの運用の構造を視察するとしている。
3つ目は、同じく11月17日から19日まで、パリのParis Expo Porte de Versailles(パビリオン4)で開かれるHeavent Paris。イベントと舞台演出の業界向けの見本市で、公式サイトの2025年の数字では、参加者は2万人以上、出展社は490社だった。発表は、ヨーロッパ最大級のイベント演出・体験・テクノロジーの展示会と紹介し、独自のAIマッチングによる事前の1対1の商談設定の手法と、最新の空間体験デザインを調べるとしている。なお、IBTM WorldとHeavent Parisは同じ日程(11月17日〜19日)で開かれるが、視察メンバーの日程の割り振りは、発表には示されていない。
視察メンバーと、現地から届ける情報
視察には、中島優太さんが参加する。中島さんは2006年に博展に入社し、IT企業向けの新規部門の責任者として、マーケティング支援を担当した。2019年にデジタルエクスペリエンスの社長に就任している。イベントでの行動データの取得、MA・CRMとの連携、AIの活用に知見があり、調査データに基づく改善のアプローチを提示しているという。現地からは、レポートが配信される予定だ(現地の状況により変更の可能性がある)。
調査テーマの公募:応募は11月5日(木)23:59まで
公募は、現場で調べてほしい実務上の悩みや問いを募り、主要なテーマを現地の取材・調査項目に反映する取り組みだ。募集期間は2026年10月15日から11月5日(木)23:59まで。対象は、自社のBtoB・BtoCイベント、カンファレンス、展示会を主幹・主催する企業の担当者と、イベント制作会社、広告代理店、空間プロデュース企業の担当者やクリエイターだ。応募は特設フォームから行う。
応募のテーマ例としては、欧州のリアルな展示会で、どのようなデータや行動ログを取得し、SFA・CRMと連携させているのか、AIを活用した1対1の事前の商談マッチングは、現地でどのように運用・調整されているのか、リアルタイムのAI翻訳やバリアフリー(アクセシビリティ)の技術は実用のレベルにあるのか、などが挙げられている。応募者は、12月中旬に開く「視察成果報告会」に優先的に案内される。報告会は、リアルとオンラインのハイブリッドで開く予定だ。
EXPOLINEとデジタルエクスペリエンス
EXPOLINEは、オフライン、オンラインを問わず、事前の準備、当日の視聴・体験、事後のフォローまでをワンストップで管理できるイベント管理プラットフォーム。大手の上場企業を中心に、累計1,000件以上の導入実績があるという。取得した参加者データは、MAツールなどと連携できる。運営するデジタルエクスペリエンスは2007年8月の設立で、本社は東京都中央区京橋3-1-1 東京スクエアガーデン20F、資本金は9,975万円。イベントDX事業とWebコミュニケーション事業を手がけ、ビジョンは「時代に新しいスタンダードを実装する」。問い合わせは、同社の問い合わせフォームの広報担当が受け付ける。
質問を募集し調査の充実と報告会の集客につなぐ
今回の視察は、現地での調査を、国内の関係者から集めた問いを軸に進める点に特徴がある。応募者を12月の報告会に優先的に案内する仕組みは、視察の成果を持ち帰るだけでなく、国内で議論する場につなげる試みといえる。視察に同行できる人の範囲や費用は、発表には書かれていない。報告会で、どのような知見が共有されるかを見守りたい。
視察の概要
| 展示会 | 開催地 | 会期 | 発表での視察テーマ |
|---|---|---|---|
| Event Tech Live | イギリス・ロンドン(ExCeL London) | 2026年11月11日(水)〜12日(木) | イベントDXツール、生成AI、データ解析 |
| IBTM World | スペイン・バルセロナ(Fira Barcelona Gran Via) | 2026年11月17日(火)〜19日(木) | RX社の推進体制、大規模ビジネスマッチングの運用 |
| Heavent Paris | フランス・パリ(Paris Expo Porte de Versailles) | 2026年11月17日(火)〜19日(木) | AIマッチングによる事前1to1商談、空間体験デザイン |
調査テーマの募集は10月15日〜11月5日(木)23:59、現地視察は11月11日〜19日、視察成果報告会は12月中旬の予定。
参考
デジタルエクスペリエンス プレスリリース「EXPOLINE、欧州の最新イベントDXとMICEの潮流を探る『海外イベントイノベーション視察2026』を実施」(2026年10月15日、PR TIMES)
Event Tech Live 公式サイト
IBTM World 公式サイト
Heavent Paris 公式サイト




















