コクヨ、世界最大級のオフィス家具見本市「ORGATEC」のケルンとインドに出展 Red Dot最高位の「ingCloud」など3つのチェアーを披露

コクヨ、世界最大級のオフィス家具見本市「ORGATEC」のケルンとインドに出展 Red Dot最高位の「ingCloud」など3つのチェアーを披露

コクヨ株式会社(本社:大阪市、社長:黒田英邦さん)は2026年10月8日、ドイツ・ケルンで10月27日(火)から30日(金)まで開かれる「ORGATEC Cologne 2026」と、インド・ムンバイで11月19日(木)から21日(土)まで開かれる「ORGATEC India 2026」に出展すると発表した。出展のテーマは「Three Chairs, Endless Curiosity.」。ユーザーの体験を起点に開発した3つのチェアーを、異なるアプローチで人の身体を支えるものとして世界に向けて披露する。

披露する3つのチェアー

ひとつ目は、新型オフィスチェアー「ingCloud(イングクラウド)」だ。コクヨの発表によると、世界的なデザイン賞「Red Dot Design Award 2026」で最高位の「Best of the Best」を受賞している。コクヨが別途発表した受賞のリリースによれば、ingCloudは2017年から続く座面360度グライディングの「ing」シリーズの第3弾で、長時間スクリーンに向かうワーカーの快適性と集中力の向上を目指した製品だ。座面の下、背もたれ、肘掛けの3か所に「トリプルグライディング機構」を備え、背には立体的な「3Dハンモックメッシュ」を使う。これらを組み合わせた独自の「3Dウルトラオートフィット機構」で、座るというより「まとう」ような座り心地を実現するとしている。発売は2025年12月で、Red Dotでは、Innovative Design部門の最高位であるBest of the Bestに加え、Office Furniture and Office Chairs部門でもRed Dotを受賞した。審査では100点満点中96点だったという。

ふたつ目は、発売10周年を迎えたベストセラーチェアー「Duora2(デュオラ2)」。3つ目は、開発中の次世代フラッグシップチェアー「PROJECT:C15(仮称)」。今回の発表では、Duora2とPROJECT:C15の仕様や価格、発売時期は示されていない。

ORGATEC Cologne 2026:10月27日〜30日、HALL 7に出展

ORGATEC Cologneは、2年に一度、ドイツのケルンメッセで開催される国際見本市だ。コクヨのブースはケルンメッセのHALL 7(C-018/D-019)に設けられる。会場の住所は、Messeplatz 1, 50679 Köln。主催はケルンメッセ株式会社だ。公式サイトによると、2026年のテーマは「From rooms to relationships: designing spaces in an ever-changing world」で、テーマの設定は今回が初めての導入とされる。会期中は、スピーカーやセッションを含むイベントプログラムや、現代の働く環境、デザイン、サステナビリティ、ヘルスケアなどを題材にしたガイドツアーが用意されている。ドイツのインテリア業界団体IBAが主催するワークカルチャー・フェスティバル「Wherever Whenever」も開かれ、「Empowered Experience」「Connected Cultures」「Radical Impact」の3テーマで、講演やパネル、ワークショップを行う。

前回の2024年大会(10月22日〜25日)の規模は、業界メディアのInterior Dailyによると、来場者が約5万人(126か国)、出展社が729社(40か国)、展示面積が総計14万平方メートルだった。出展社のうち外国企業は76%、来場者のうち海外からの来場は約56%だったという。2026年大会の出展社数や来場者数は、公式サイトでは確認できなかった。

ORGATEC India 2026:11月19日〜21日、ムンバイのJio World Convention Centre

続く「ORGATEC India 2026」は、11月19日(木)から21日(土)までの3日間、ムンバイのJio World Convention Centreで開催される。コクヨのブースはB01。こちらもケルンメッセ株式会社が主催し、イノベーション、デザイン、テクノロジーをテーマに、インドの働き方とワークスペースの未来を考える場と位置づけられている。公式サイトには、スマートファシリティ技術、ワークプレイスソリューション、オフィスインテリア・コントラクト家具、ワークプレイス技術・デジタルソリューション、ファシリティマネジメントが主要分野として挙がっている。ハイブリッドワークやAIを活用した環境、従業員の幸福などを扱うカンファレンスも予定され、AwfisやKnight Frank、Gensler、Intel、Reliance Industriesといった企業・組織が登壇者に名を連ねる。ただし、公式サイトには来場者数や出展社数の具体的な数字は載っていない。

インドでのORGATECは2025年に初開催された。コクヨによれば、同年の出展では、日本らしいミニマリズムと洗練された製品が評価され、「Best Booth Design Award」を受賞した。

コクヨとORGATECの歩み

コクヨは1998年からORGATECに継続して出展しており、ユーザー起点の「体験デザイン」を発信する場と位置づけている。2018年の出展では、座面が360度動くチェアーの初代「ing」を発表し、「reddot award 2019」のプロダクトデザイン部門で最高位の「best of the best」を受賞した。今回のingCloudの受賞は、ingシリーズとして2度目のBest of the Bestにあたる。なお、コクヨの2つのリリースでは、初代ingの受賞年が「2019年」と「2018年」で表記が異なるため、公開前に確認が必要だ。

日本の製造業にとって、海外の見本市は、新製品を発表する場であると同時に、受賞や出展実績を発信の材料に変える場でもある。今回のコクヨの発表は、ケルンとムンバイの2つの見本市を同じ出展テーマでつなぎ、受賞歴のある製品と開発中の製品を同時に見せる構成だ。同じ主催者が運営する見本市に、地域をまたいで出展する流れは、展示会をひとつの市場への入り口としてだけでなく、複数の市場へ広げる手段として使う例といえる。

出展概要

項目 ORGATEC Cologne 2026 ORGATEC India 2026
会期 2026年10月27日(火)〜30日(金) 2026年11月19日(木)〜21日(土)
会場 ケルンメッセ(ドイツ・ケルン) Jio World Convention Centre(インド・ムンバイ)
コクヨのブース HALL 7 C-018/D-019 B01
主催 ケルンメッセ株式会社 ケルンメッセ株式会社
公式サイト orgatec.com orgatec-india.com

出展に関する問い合わせは、コクヨお客様相談室(https://www.kokuyo.co.jp/support/)が受け付ける。コクヨの詳細は公式サイトを参照のこと。

参考

コクヨ株式会社 プレスリリース「世界最大級のオフィス家具見本市『ORGATEC Cologne 2026』『ORGATEC India 2026』へ出展」(2026年10月8日、PR TIMES)
コクヨ株式会社 プレスリリース「ingCloud」Red Dot Design Award 2026 受賞(PR TIMES)
ORGATEC 公式サイト
ORGATEC India 公式サイト
Interior Daily:ORGATEC 2024 結果
KOKUYO:ingCloud(英語)

 

田中力 MICE 研究所 代表 展示会 イベント集客は、来場者数、来場者の質、滞留時間という 集客3D理論を展開。

田中力㈱MICE研究所 代表取締役/月刊イベントマーケティング副編集長

投稿者プロフィール

田中力 ㈱MICE 研究所 代表取締役 月刊イベントマーケティング副編集長。日本展示会協会 会員交流委員会、MPI Japan Japan Chapter 役員(広報委員会)、日本イベント学会 東日本地域本部 事務局、沖縄県MICE専門アドバイザー。英国暁星国際大学卒業後、貿易・物流・小売に関わり、バイヤーのサポートとして海外展に多数参加。2015年の創刊以来、イベントマーケティング・展示会関連の取材・編集・企画にも関わる。2016年からは自社でイベント関係者向けのカンファレンスBACKSTAGEも主催。近年はイベント業界の人材課題を解決する就職フェアも実施。

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