東京都がMICE拠点を募集 助成は最大1,000万円、申請は10月16日まで

MICE拠点 東京観光財団

東京都産業労働局と公益財団法人東京観光財団は2026年9月28日、MICEの誘致・受入に取り組むエリアの募集を始めたと発表した。MICE関連施設が集積するエリアを「MICE拠点」として選び、誘致や受け入れに向けた取り組みを重点的に支援する仕組みだ。応募対象は地域の活性化やまちづくりに取り組む法人などで、採択は1エリア。助成限度額は支援メニューごとに最大1,000万円となる。申請希望届の提出期限は10月16日(金)15時、申請書類の提出期限は11月6日(金)だ。

多彩なエリアの特色を生かしたMICE開催を推進

今回の募集は、「多彩なエリアの特色を生かしたMICEの開催を推進」との狙いで行われる。東京都と東京観光財団は、MICE関連施設が集積するエリアをMICE拠点として選定し、誘致や受け入れに向けた取り組みを重点的に支援している。今回はその拠点となるエリアを新たに募る。

MICEとは、Meeting(企業等の会議)、Incentive Travel(企業等の報奨・研修旅行)、Convention(国際機関等が行う国際会議)、Exhibition/Event(展示会やイベント等)の頭文字を組み合わせた言葉で、展示会やイベントもその一角を占める。

応募対象は「地域の活性化やまちづくりに取り組む法人など」とされ、採択規模は1エリアだ。エリアを運営する事業者や、まちづくりを担う法人が主な担い手として想定される。

支援メニュー――提案事業には3年間の助成

支援内容は、区部・多摩地域に共通するメニューと、多摩地域に追加されるメニューに分かれる。区部・多摩地域共通の支援は次のとおりだ。

支援内容 概要 助成限度額・助成率 期間
提案事業支援 MICE拠点が提案するMICEの受入環境整備に向けた取り組みに対する助成 1,000万円・2分の1 3年間(多摩地域は4年間)
ブレジャーコンテンツ造成 国内他都市と共にブレジャーコンテンツを造成する取り組みに対する助成 300万円・2分の1 記載なし
MICE誘致PR支援 受入環境などをPRする取り組みに対する助成 1,000万円・2分の1 記載なし
ハンズオン支援 東京観光財団によるMICE誘致・受入に必要なノウハウの提供や助言など ― 7年間(多摩地域は8年間)

ブレジャーとは、出張(ビジネス)に余暇(レジャー)を組み合わせた滞在のことで、こうしたコンテンツを国内の他都市と共に造成する取り組みが助成の対象となる。

助成率はいずれも2分の1で、費用の半分は応募する側の負担となる。一方で、金銭的な助成に加え、東京観光財団が7年間にわたってノウハウの提供や助言を行うハンズオン支援が組み込まれている点は特徴的だ。

多摩地域には人材育成と見本市出展の追加支援

多摩地域には、上記に加えて2つの支援が用意されている。

支援内容 概要 助成限度額・助成率 期間
人材育成支援 MICEの誘致・受入に必要な人材育成の取り組みに対する助成 200万円・2分の1 4年間
国内見本市出展支援 国内見本市へ出展する取り組みに対する助成 150万円・2分の1 記載なし

提案事業支援の期間が区部より1年長い4年間、ハンズオン支援が8年間とされていることと合わせ、多摩地域には手厚い設計が採られている。

申請スケジュール

申請は2段階で進む。まず申請希望届を提出し、その後に申請書類を提出する。書類提出後は審査会への出席を経て、審査結果が通知される。

段階 期限・時期
申請希望届の提出 2026年10月16日(金)15時まで
申請書類の提出 2026年11月6日(金)まで
審査会・結果通知 発表資料に日程の記載なし

申込みやその他の詳細は、発表ページから案内されている外部サイトに掲載されている。

編集部の視点――展示会・イベント業界から見ると

MICEの定義にはExhibition/Event、つまり展示会やイベントが含まれる。エリア単位でMICEの誘致・受入を支援する今回の仕組みは、会場や周辺エリアが一体となって主催者や参加者を迎える体制づくりを後押しするものといえる。展示会やイベントの主催者にとっても、開催地としてのエリアの受入環境が整うことは無関係ではない。

応募を考えるエリア側にとって、まず意識したいのは日程だ。申請希望届の提出期限まで、残りは約2週間しかない。書類の提出期限は11月6日で、届を出してから書類をまとめる時間は限られる。

また、助成率が2分の1であるため、自己負担分の財源をどう確保するかも早めに詰めておきたい。あわせて、各メニューの限度額が支援期間全体に対する上限なのか、年ごとの上限なのかは、今回の発表ページからは読み取れない。応募を検討する場合は、募集の詳細を掲載した外部サイトや問い合わせ先で確認したい。採択が1エリアにとどまるため、選ばれた拠点がどのような取り組みを打ち出すのか、今後の動向にも注目したい。

問い合わせ先

問い合わせは、東京都産業労働局観光部企画課(電話03-5000-7317)と、東京観光財団コンベンション事業部(電話03-5579-2684)で受け付けている。

(出典:東京都産業労働局・東京観光財団「多彩なエリアの特色を生かしたMICEの開催を推進します!MICEの誘致・受入に取り組むエリアの募集」、2026年9月28日発表、https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2026/09/2026092812 )

田中力 MICE 研究所 代表 展示会 イベント集客は、来場者数、来場者の質、滞留時間という 集客3D理論を展開。

田中力㈱MICE研究所 代表取締役/月刊イベントマーケティング副編集長

投稿者プロフィール

田中力 ㈱MICE 研究所 代表取締役 月刊イベントマーケティング副編集長。日本展示会協会 会員交流委員会、MPI Japan Japan Chapter 役員(広報委員会)、日本イベント学会 東日本地域本部 事務局、沖縄県MICE専門アドバイザー。英国暁星国際大学卒業後、貿易・物流・小売に関わり、バイヤーのサポートとして海外展に多数参加。2015年の創刊以来、イベントマーケティング・展示会関連の取材・編集・企画にも関わる。2016年からは自社でイベント関係者向けのカンファレンスBACKSTAGEも主催。近年はイベント業界の人材課題を解決する就職フェアも実施。

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