「GITEX」、世界展開急ぐ ドバイのテック展示会 イベントの他拠点開催広がる
- 2026/8/3
- 事例

中東のアラブ首長国連邦のドバイで45年に渡り、開催されているテクノロジー展示会「GITEX(ジャイテックス)」が、世界展開を急いでいる。多拠点開催を始めて、わずか2年で、今後の予定を含めて、開催国数は4大陸14カ国にのぼる。
「2027年3月に、ブラジル・サンパウロでGITEXを開催します!」。 GITEXの運営会社の最高経営責任者(CEO)のトリクシー・ローミアーマンドTrixie LohMirmand氏がそう宣言すると、会場にはサンバの音楽が流れ、ダンサーが踊り出した。紙吹雪も舞う中、「GITEX LATAM」の開催を参加者全員が祝福した。LATAMとは中南米を指す。最後は中南米からの参加者が壇上に集まって、初の中南米開催を祝福した。

サンパウロ市経済開発・雇用局のロドリゴ・ゴウラール局長(左)と

GITEXのブラジル開催を喜ぶ関係者ら
今回の会期中、新たに開催が発表されたのは、ブラジルの他、トルコとインド。AIや量子コンピューティングなど、ディープテックの新領域を取り上げるという。
GITEXの拡大戦略について、ローミアーマンド氏は、「世界を動かし、近づける」ことがGITEXのミッションであると位置づけ、新興国を中心に多様なステークホルダーの参画を重視する方針を強調した。そのために、多くの国で開催し、さらにはドバイでの中核イベントへの参加を促していく考えだ。中核イベントのGITEXグローバルは2026年、会場をドバイ万博の跡地であるエキスポシティに移し、さらに規模を拡大する計画だ。

GITEXの会場近くには世界各国で開催するシリーズイベントの幟が掲げられていた(ドバイ市内)
近年、有力イベントの海外展開が進んでいる。音楽や映画などエンタメ領域で実績のある米テキサス州オースティンのSXSWはオーストラリア・シドニーと英国ロンドンに進出した。スタートアップとテックのイベントであるウェブサミットは、本拠地であるポルトガル・リスボンの他、カナダ・バンクーバー、ブラジル・リオデジャネイロ、カタール・ドーハで開催する。
こうした動きはなぜ加速しているのか。イベント主催者からすると収益の機会を増やすだけでなく、中核のフラッグシップイベントへの集客にもプラスの影響がある。開催都市にとっては、イベントに牽引されて、イノベーションやスタートアップのエコシステム機能が高まる効果がある。ウェブサミットを誘致したことで、スタートアップのアクセラレーションプログラムやインキュベーション機能が充実したポルトガル・リスボンが好例だ。
ローミアーマンド氏は「デジタル経済に終わりはない」として、長期的な視点で各地の経済成長と才能育成にコミットする「CSRと長期投資の融合」を打ち出した。GITEXによる開催各地のエコシステムの成長が期待される。
(本記事は、「月刊イベントマーケティング」No.124 2025年10月31日発行号掲載の記事を再掲したもの)
開催概要
「GITEX GLOBAL 2025」
会期: 2025年10月13日(月)〜 10月17日(金)
会場: ドバイ・ワールド・トレード・センター (Dubai World Trade Centre) および ドバイ・ハーバー(Dubai Harbour)
主催: ドバイ・ワールド・トレード・センター(Dubai World Trade Centre: DWTC)
公式ウェブサイト: https://www.gitex.com/













