土屋太鳳、感動の声「光の扉が開いた」――東京の夜が変わる「TOKYO LIGHTS 2026」が示す都市の可能性
- 2026/5/23
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プロジェクションマッピング国際アワードTOKYO実行委員会主催、東京都が共催する光の祭典「TOKYO LIGHTS 2026」が5月23日から31日までの9日間、開催される。
会場となるのは東京西新宿エリア。都庁第一本庁舎 都民広場では、世界最大級のプロジェクションマッピング国際大会「1minute Projection Mapping Competition」(5月23日・24日の土日に2部制で作品上映を、30日に作品上映と表彰式・31日にはGrand Finaleとして作品上映とステージを*いずれも事前申込制)を実施。また、新宿中央公園では、光のアートインスタレーション「LIGHT PARK」(5月23日から31日まで毎日22時まで期間中毎日開催)を展開する。
開催前日の先行内覧会に来場した公式アンバサダー土屋太鳳さんは「さまざまな世代に開かれたイベント」とし、「都庁を中心に高層ビル群と、自然豊かな大きな公園が隣接して共存する都市空間に、想像以上に光の演出が馴染んでいて強い感動を覚えた。光の扉を開いて」とメッセージした。土屋太鳳さんは5月31日のGrand FinaleにもTOKYO LIGHTS スペシャルサポーターの炎伽さん、神葉さんとともに登壇し、“土屋 3 きょうだい”によるスペシャルトークステージも実施される予定だ。
「TOKYO LIGHTS 2026」では、インバウンド需要の回復やナイトタイムエコノミーへの注目が高まるなか、主催者である実行委員会では“新たな夜の観光資産”創出を掲げる。「夜の東京をどう歩き、滞在し、体験してもらうか」という視点で歩けば、MICE・インバウンド戦略の新局面のヒントともなる。同イベントには、都市回遊やエリア価値向上、連携を含めた都市戦略としてのイベントの在り方の側面も見える。
「東京の夜」を再編集する光体験
先行内覧会では、新宿中央公園での光のアートインスタレーション「LIGHT PARK」を公開。
一際目をひくのは、巨大な地球型インスタレーションアート「GAIA」だ。公園に遊びに来ていた子どもたちは見つけるやいなや「うおーっ」と声をあげて駆け出すほどの迫力で、その直径は7m。大人たちも次々と、様々なポーズで写真を撮る姿が印象的だった。日本初上陸となるイギリスの芸術家ルーク・ジェラム氏による作品は、世界各地で高い評価を受けている。

「GAIA」(Luke Jerram)
「LIGHT PARK」には、この「GAIA」を含む全12作品が展示されており、インパクトのある作品から、公園内の茂みに自然と共生して「あっ、ここにも」と発見する楽しさのある作品まで多様だ。
「Light Art Park」 総合演出を務めた小橋賢児さんは世界的に知られる東京の夜景に対し、公共空間を活用した夜の体験イベントがまだまだ少ないと指摘する。海外の光の祭典では地域が祭のように連携し、公共空間を巧みに利用している事例もあるという。「東京でもこのイベントを『点』から『面』へと展開させることで、より大きな価値が生まれる可能性がある」と連携のきっかけになることを期待する。

「Light Art Park」 総合演出小橋賢児さん_T1_0081
また、「Visible Tokyo」をコンセプトにした「TOKYO LIGHTS 2026」は、「国内外アーティストの作品を通じ、 都市の記憶や見えないつながりを光として可視化するプロジェクト。 分断の時代だからこそ『われわれは一つである』と感じられる体験を提供したい」とも話す。
世界のクリエイターが“東京”で投影する「対話」のカタチ
多様さや世界のクリエイティブを一挙に感じられるという意味で、凝縮されているのが、世界最大級のプロジェクションマッピング国際大会「1minute Projection Mapping Competition」だ。今回は、「Dialog-対話」をテーマに、大会史上最多の世界65の国と地域から412作品が集まった。2012年から続く国際大会で、クリエイターファーストの姿勢と哲学的なテーマの提示が支持を受けている。
「1minute Projection Mapping Competition」総合プロデューサーの石多未知行さんは「1分という短さがクリエイターの個性を引き出す」と説明する。

「1minute Projection Mapping Competition」総合プロデューサー石多未知行さん
作品を投影する建築は、昨年まで4回続けて明治神宮外苑にある聖徳記念絵画館だったが、都庁へと変わった。エリアも建築的特徴も変化した今回、歴史的建造物から近代的ビルになったことで、技術的に難易度は上がるという。「新しい環境や技術的・テーマ的な難題はクリエイターにとって挑戦を生むモチベーションにもなる」と、石多さんはクリエイターでもある自身の経験からも、表現の刷新を促す方向に機能し、過去最大規模の作品数にも反映されたと示唆する。
大会では、5月23日・24日に各日2回、30日・31日には各日1回、選考された作品が都庁に投影される。「Dialog-対話」をテーマにした作品は、クリエイターの創造性を引き出すだけでなく、観客への問いとして、同行者同士や自身との対話につながる能動的な鑑賞体験へとなりそうだ。石多さんは『対話とは歩み寄ること』と端的に表現する。「違う考え方、価値、意見が存在した時に、対話をすることって、お互いにそっぽを向くことではなくて、お互いに向き合ってちょっとずつ距離を詰めていくプロセス」と石多さんはいろんな対話を体感してほしいと話す。
イベント担当者が注目すべき「夜の都市戦略」としての可能性
アートとテクノロジーが西新宿で交差する『TOKYO LIGHTS 2026』。光を通じた可視化と対話が、都市空間イベントの新しい形を示す。。プロジェクションマッピング国際アワードTOKYO実行委員会の小林洋平さん(一般社団法人新宿副都心エリア環境改善委員会 技術担当理事)は、新宿のまちづくりとナイトタイム観光の側面からも、国際的アートイベントの展開は地域にとって有意義だと歓迎する。

プロジェクションマッピング国際アワードTOKYO実行委員会 小林洋平さん
西新宿エリアには約7000室のホテルがあり、ほぼ満室で稼働しており、欧米系リピーターが多い。夜の体験への関心が高く、滞在者が東京の印象を帰国後に広める効果が期待されるため、質の高い夜間コンテンツの提供が戦略的に重要だ。
また、小林さんは「外国人、オフィスワーカー、住民、ファミリー層など多様な人々が共に楽しめる場の創出が都市の文化形成に不可欠」とも話す。
西新宿エリアは、新宿駅前の小田急百貨店建替え(完成予定2030年)、都庁舎のリニューアルも検討されており、新宿駅から新宿中央公園へとつながる約850mの回遊動線など、周辺環境の更新が続く見通しがある。こうした都市変化の中で、新しい価値や「気づき」を街中に散りばめることの重要性は、オフィス中心モデルから多目的都市への転換が進むほどに増していく。
国際的なアートイベント「TOKYO LIGHTS 2026」は、インバウンド×地元、アート×テクノロジー、オープンスペース×パブリックライフなど、複層的に重なり、文字情報にすると複雑に感じる都市課題を身体性を伴う体験で軽やかに柔らかくアプローチして、交流へとつながるのが面白い。
実際に「TOKYO LIGHTS」のような国際的なアートイベントをこの規模で実装するのには、舞台裏ではクリアしなければならないハードルが少なくないと想像するが、新たな都市空間を立ち上げ、連携を声がけしてきた実践の当事者たちの言葉からは、そんな東京の“夜の過ごし方”そのものを更新しようとする意志が感じられた。
このイベントが示すのは、公共空間・民間・行政の連携が都市体験を変える可能性だ。
東京の夜は、まだまだ変われる。













