SAGAアリーナのMICE、2025年度は9件・約3万人が来場 佐賀県が県議会決算特別委員会で説明、補助金交付は5件で約2,450万円

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SAGAアリーナのMICE、2025年度は9件・約3万人が来場 佐賀県が県議会決算特別委員会で説明、補助金交付は5件で約2,450万円

佐賀県は2026年10月8日(木)の県議会決算特別委員会で、2025年度にSAGAアリーナ(佐賀市)で開催されたMICE(マイス)に分類される学会、式典、展示会が計9件で、来場者は合わせて約3万人だったと明らかにした。県は「アリーナ開業前から進めてきた誘致活動の成果が出ている」と説明した。

9件で約3万人、5件に補助金

佐賀県によると、2025年度はアリーナで日本青年会議所の全国大会や全国土地改良大会が開催され、佐賀大学の入学式、成人式、モビリティーフェア(自動車の展示会)も開かれた。このうちMICEとしての利用は計9件で、5件に補助金を交付し、支出は合計約2,450万円だった。

設営、広告印刷物、警備などで地元にお金が落ちる点や、全国からの来場により、宿泊、飲食、観光の分野で幅広い経済効果が見込める点を挙げた。県はMICEの経済効果を、2,000〜3,000人の学会で約1億円と試算している。

2025年度の主なMICE:全国土地改良大会に約4,500人

全国土地改良大会は、島根県土地改良事業団体連合会が公開した資料によると、2025年10月15日にSAGAアリーナで開かれた「第47回全国土地改良大会(佐賀大会)」で、全国の土地改良関係者約4,500人が参加したという。日本青年会議所の「第74回全国大会 佐賀大会」は、SAGAサンライズパークのイベント情報に、2025年10月11日(土)開催と掲載されている。今回の説明で示された9件の内訳と、1件ごとの来場者数は、佐賀新聞の記事からは分からない。

県のMICE誘致策:補助金とメニューの中身

県は、SAGAアリーナでMICEを開く主催者向けに「SAGAアリーナMICE開催支援補助金」を設けている。県のページによると、補助金は参加人数や大会規模に応じたもので、MICE開催支援は最大400万円、バス運行支援は最大300万円、アリーナのラウンジを使うプレミアムフロア活用支援は最大90万円。ほかに、開催の前年度から最長2年間の地元事務局体制支援(最大720万円)があり、これらを合わせた補助金の総額は、最大で1,510万円とされている。

学術集会・大会・会議の区分の交付要綱をみると、対象となるのは、2日以上連続して開催し、そのうち1日以上はメインアリーナを使うこと、参加者が500人以上で九州規模以上であること、などの条件を満たすものだ。補助上限額は、MICE開催支援が参加者500人以上1,500人未満で300万円、1,500人以上3,000人未満で350万円、3,000人以上で400万円。バス等運行支援の上限は、参加者に応じて120万円、180万円、300万円と3段階に分かれる。式典は、単日かつ平日で、参加者が2,000人以上のものが対象になる。主催者が国や地方公共団体の場合などは対象外とされる。

県の「さがMICE商店」のページによると、県は2024年10月に「さがMICE商店」を立ち上げ、アリーナで開かれるイベント情報の共有やMICEの勉強会などを行っている。目的は、MICE誘致の経済効果を県内全域に広げることだ。県が公開する概要資料には、経済効果の目安として「3,000人規模の学会では約1億円」との記載がある。

経済効果の試算は、佐賀新聞が「2,000〜3,000人の学会で約1億円」としているのに対し、県の概要資料の記載は「3,000人規模の学会で約1億円」と表現が異なる。試算の根拠や前提、2025年度の件数・来場者数の公式な内訳は、県の資料には記載がなかった。

開業から3年余り成果を公表する意義

2023年5月の開業から3年余りが過ぎたSAGAアリーナについて、県が「MICEの実績」を数字で示した点は、地方のアリーナがMICEの会場として機能しているかを測る一つの材料になる。一方で、今回示された数字は9件と約3万人、補助金約2,450万円であり、1件あたりの規模や内訳、補助金なしで開かれた4件の中身は分からない。補助金をきっかけに誘致した大会と、地元の需要で開かれた式典やイベントを分けて見ることができれば、誘致策の効果をより具体的に評価できる。今後、県の資料や会議録で内訳が公開されるかを注視したい。

参考

佐賀県:SAGAアリーナMICE開催支援補助金
佐賀県:SAGAアリーナMICE開催(学術集会等及び式典区分)支援補助金 交付要綱
佐賀県:さがMICE商店メンバー募集
佐賀県:さがMICE商店 概要資料(PDF)
SAGAサンライズパーク:主催者の方へ
島根県土地改良事業団体連合会資料(全国土地改良大会 佐賀大会)
SAGAサンライズパーク:日本青年会議所 第74回全国大会 佐賀大会

 

田中力 MICE 研究所 代表 展示会 イベント集客は、来場者数、来場者の質、滞留時間という 集客3D理論を展開。

田中力㈱MICE研究所 代表取締役/月刊イベントマーケティング副編集長

投稿者プロフィール

田中力 ㈱MICE 研究所 代表取締役 月刊イベントマーケティング副編集長。日本展示会協会 会員交流委員会、MPI Japan Japan Chapter 役員(広報委員会)、日本イベント学会 東日本地域本部 事務局、沖縄県MICE専門アドバイザー。英国暁星国際大学卒業後、貿易・物流・小売に関わり、バイヤーのサポートとして海外展に多数参加。2015年の創刊以来、イベントマーケティング・展示会関連の取材・編集・企画にも関わる。2016年からは自社でイベント関係者向けのカンファレンスBACKSTAGEも主催。近年はイベント業界の人材課題を解決する就職フェアも実施。

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