東京企画装飾が「テプロス」へ社名変更 ——創業60年の節目に刻む、「プロデュース・カンパニー」への転換

業界ニュース 空間デザイン 展示会・イベント  2026年6月掲載

東京企画装飾が「テプロス」へ社名変更
——創業60年の節目に刻む、「プロデュース・カンパニー」への転換

展示会ブースの施工・設営から企業イベント・野外フェスティバルまで、幅広くイベント空間を手がけるシンユニティグループの東京企画装飾株式会社(東京都豊島区)が、2026年6月1日付で社名を「株式会社テプロス」へ変更した。創業60周年という大きな節目と重なるこのリブランディングは、単なる名称変更ではない。「装飾する会社」から「イベントをトータルにプロデュースする会社」へ——半世紀以上にわたる歴史を踏まえながら、新しい時代のイベント価値観を提示しようとする会社の、意志の表明だ。
旧社名 東京企画装飾株式会社
新社名 株式会社テプロス(TEProS)
変更日 2026年6月1日
代表取締役 武仲秀晃
本社 東京都豊島区高松1丁目11番15号 モリタビル西池袋6F
グループ 株式会社シンユニティ
URL https://www.tepros.co.jp

「TEProS」——20年以上温め続けた名前を、ついに正式採用

「テプロス(TEProS)」という名称は、Tokyo Event Produce Systemの頭文字を組み合わせたものだ。実はこの名称、今回初めて登場したものではない。プレスリリースによれば、20年以上前に「将来の社名候補」として社内で生まれた愛称であり、2019年にシンユニティグループへ加入する以前から、社内外での活動やロゴ表記などにおいて広く使用されてきた経緯がある。

つまり「テプロス」は、ある日突然考案されたブランド名ではなく、長年にわたって現場スタッフや取引先、顧客との関係のなかで自然と浸透してきた名前だ。「長年にわたり親しまれ、少しずつ浸透してきた名称」と会社自身が説明するように、正式な社名変更はその実績を公式に認証するプロセスであるとも言える。ブランディングの観点から見れば、むしろ理想的なリブランディングの手順といえるかもしれない。

それでも、なぜこのタイミングで正式な社名変更に踏み切ったのか。その背景には、事業環境の大きな変化がある。会社側は「創業当時とは時代が大きく変化し、オンラインでのコミュニケーションや海外企業との関わりも増える中で、より親しみやすく、よびやすく、記憶に残る名称の必要性を感じていた」と説明する。グローバル化とデジタル化が加速するイベント業界において、日本語圏だけでなく海外パートナーや出展社にも通じやすい名称を持つことの意義は、年々高まっている。

「装飾」から「プロデュース」へ——社名が映す、事業の進化

旧社名「東京企画装飾」には、創業期のコア事業がそのまま刻まれていた。設立は1960年代。高度経済成長期の日本では、企業イベントや展示会が次々と台頭し、会場を彩るための「装飾・設営業」は重要な産業として発展していった。東京企画装飾もそうした時代の産物として生まれ、60年という歳月をかけてノウハウと実績を積み重ねてきた。

しかし、現在の同社が手がける業務範囲は、「装飾」という言葉が想起させるものをはるかに超えている。企業の株主総会、各種式典、スポーツ大会、神社の祭事・神事、展示会ブース、プライベートショー、官公庁・企業イベント、防災訓練、野外フェスティバルまで——その守備範囲は、現代のイベント産業のほぼ全領域に及ぶ。

制作物のラインナップも多様だ。看板サイン・ファブリックサイネージ・デジタルサイネージの設計製作から、スタジオセット・舞台美術・木工造作・FRP造作物・イルミネーション・着ぐるみ・アクリルスタンドといった特殊製作物まで、さらにはテント・テーブル・椅子・ステージセット・トラス・イントレなど会場設営に必要な資材全般まで揃える。「装飾業者」という枠組みはとうに超え、空間ごとプロデュースするトータル・イベント・カンパニーとしての実態がある。

「TEProS」という新社名は、そうした実態を正確に言語化した命名だ。Tokyo Event Produce System ——ここで注目したいのは、「Produce」と「System」の二語が並んでいる点だ。単にイベントを企画・演出するだけでなく、「システム」として仕組み化・体系化されたサービス提供を志向するという宣言が、社名そのものに込められている。

ワンストップ体制——中間管理費ゼロが生む競争力

テプロスの事業モデルの核心にあるのが、「企画」から「デザイン設計」「製作・施工」「イベント運営」「撤去」まで、すべての工程を自社の専門スタッフが一貫して担うトータル・イベント・プロデュース体制だ。同社はこれを「4つのアドバンテージ」として整理している。

1直接受注による中間管理費の削減
代理店や下請けを介さない直接受注が基本。余分なマージンが発生しないため、コストパフォーマンスの高い提案が可能になる。
2各専門分野の経験豊富なスタッフ
デザイン・施工・電気・音響・映像など、イベントに関わる各専門領域のスタッフが社内に揃う。ワンチームで対応できる体制が、現場の品質を担保する。
3自社工場による豊富な資材製作
埼玉スタジオ(ふじみ野市)に自社工場を有し、木工造作から特殊素材の加工まで内製化。突発的な仕様変更や納期対応にも機動的に応えられる。
4全国の会場での豊富な施工実績
関東のみならず全国各地の会場・施設での施工実績を持ち、あらゆる規模・形式の現場に対応。初めての会場でも蓄積したノウハウで安全・確実に施工する。

展示会・イベント業界では、主催者や出展社が制作会社・施工会社・什器レンタル会社・映像会社・音響会社などを個別に手配するケースも依然として多い。こうした「バラ発注」が積み重なると、調整コスト・時間コスト・情報齟齬リスクがいずれも増大する。テプロスのワンストップ体制は、そうした非効率を一括して解消できる点が、特にイベント経験の浅い企業担当者や、少人数でイベント運営を担う地方自治体・中小企業にとって、大きな選択理由となっている。

シンユニティグループ加入で生まれた「ハイブリッド」の武器

テプロスの事業進化を語る上で欠かせないのが、2019年のシンユニティグループ参画だ。シンユニティ(本社:東京都千代田区)は、オンライン・ハイブリッドイベントの総合サポートを主軸とするグループで、東京企画装飾のリアルイベント製作力と、グループが持つデジタル・オンライン技術を組み合わせることで、「リアル×オンライン×デジタル」の統合型イベントサービスの提供体制が整った。

ちょうど翌年2020年にコロナ禍が訪れ、リアルイベントが軒並み中止・延期に追い込まれると、オンラインイベントやハイブリッドイベントへの需要が急騰した。結果として、グループ参画のタイミングは同社にとって戦略的に奏功することになった。会社のウェブサイトには「Real event × Online event × Digital」というキャッチコピーが掲げられており、この3軸の統合こそが、現在のテプロスが提供するイベント体験の定義となっている。

デジタルサイネージへの取り組みも積極的だ。大型の筐体製作から、テンションファブリック素材を活用した「フレキシブルファブリックウォール®」、さらには全7色のカラーバリエーションで展開する屋外テント「アーバルテント(URBALE TENT)」など、独自開発の製品ラインも充実している。「MOKUガチャ®」というユニークなプロモーションツールも展開しており、ショッピングモールや展示会会場での集客コンテンツとして採用実績がある。リアルな設営力だけでなく、デジタルと組み合わせた「体験設計」の領域にも同社の強みは広がっている。

代表・武仲秀晃氏が語る「非日常の空間創造」

「弊社は創業以来『東京企画装飾株式会社』として皆様に支えられ、本年、おかげさまで創業六十周年という大きな節目を迎えることができました。この節目を機に、これまで培ってまいりました歩みを礎とし、さらなる成長と新たな価値の創出を目指すべく、このたび社名を株式会社テプロスへ変更いたしました。今後はこれまで以上に、時代の変化に応えながら、『非日常の空間創造』を通じて、皆様の期待を超える価値の提供に努めてまいります。社員一同、決意を新たに一層精進してまいる所存でございます。」 代表取締役 武仲秀晃

代表メッセージのなかで特に目を引くのが、「非日常の空間創造」というフレーズだ。これはテプロスが長年一貫して掲げてきたコア・バリューである。展示会ブースも、企業の周年パーティーも、神社の奉納イベントも、野外フェスティバルも——それらはすべて、日常から切り離された「特別な空間・時間」として参加者に体験される。テプロスは、その「非日常」を設計・製造・提供する会社だという自己規定が、このフレーズには凝縮されている。

「皆様の期待を超える価値の提供」という表現も注目に値する。イベント業界では近年、「体験価値」への注目が高まっている。展示会においても「来場者が何を見たか」ではなく「来場者が何を感じ、何を持ち帰ったか」が問われる時代になった。テプロスが向き合おうとしているのは、そうした次元の問いだ。社名変更を通じて、会社として取り組むべき価値の水準を、改めて社内外に宣言したと読むこともできる。

60年の歴史が語るもの——「老舗」と「変革」の共存

創業60周年というファクトは、イベント業界においてきわめて稀な重みを持つ。1960年代に産声を上げたこの会社は、日本の高度経済成長、バブル期の大型イベントブーム、リーマンショック後の締め付け、東日本大震災後の自粛期間、コロナ禍によるイベント全滅——あらゆる逆風と時代の波を乗り越えてきた。その蓄積こそが、「豊富な資材」「全国の施工実績」「専門スタッフの多様性」として今のテプロスを形づくっている。

一方で、60年企業には「変化への遅さ」というリスクが常につきまとう。だからこそ今回の社名変更は、単なる記念行事ではなく、変革意志の対外的な表明として機能する。20年以上前から温めてきた「テプロス」という名前を、ついに正式に冠したこと——それは、会社が長年抱いてきた「こういう会社でありたい」という自己像を、いよいよ本格的に生きはじめるという宣言だ。

イベントを「装飾する」時代から、イベントを「プロデュースするシステム」を提供する時代へ。その転換を、60年分の実績とともに体現しようとする会社が、東京の西池袋に拠点を構えている。

■ 株式会社テプロスのポイント整理(イベントマーケティング編集部)

  • 創業60周年の節目に「東京企画装飾」から「テプロス(TEProS)」へ社名変更(2026年6月1日)
  • TEProS=Tokyo Event Produce System。「装飾」から「プロデュース×システム」への事業定義の更新
  • 「テプロス」の愛称は20年以上前から使用。社内外に浸透した名称の「正式採用」という意味合いが強い
  • 2019年のシンユニティグループ加入後、リアル×オンライン×デジタルのハイブリッドイベント対応を強化
  • 企画〜デザイン〜製作〜施工〜撤去までワンストップ。自社工場(埼玉スタジオ)を保有し、内製化比率が高い
  • 「直接受注=中間管理費ゼロ」モデルで、コスパの高い提案を可能にする
  • 展示会ブース・企業イベント・自治体イベント・野外フェスと守備範囲が広く、全国対応可能
  • 「非日常の空間創造」をコア・バリューとして掲げ、体験価値の設計を強みとする

【会社概要】株式会社テプロス 本社:東京都豊島区高松1丁目11番15号 モリタビル西池袋6F
埼玉スタジオ:埼玉県ふじみ野市大井797番2号
TEL:03-5948-3780(代表)
URL:https://www.tepros.co.jp
Instagram:@tepros_tokyokikaku
関連会社:株式会社シンユニティ

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