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B to B マーケター庭山一郎から見た展示会エトセトラ 【第3回】展示会で収集する名刺は「ゴミ」なのか?【営業対象外】編

BtoBマーケター庭山一郎から見た展示会エトセトラ

【第3回】展示会で収集する名刺は「ゴミ」なのか?

実は展示会で収集したデータの中 に営業対象外が多いとすれば、そも そも展示会の選定を間違った可能性 が高いのです。

日本の BtoB の展示会は一般に考えられているより、はるかにスクリーニングが効いています。

多くの展示会は、招待チケットを持たない人が入場しようと思えば 5000 円程度を払わなければなりませ んが、私は入場口でチケットを購入している人をほとんど見たことがありません。つまり来場者の大半はい ずれかの出展企業からチケットを贈られた企業の人なのです。これが最初のスクリーニングです。

もちろん本人がその展示会に行き たいと思わなければ来場していませんし、平日に開催される展示会です から上司の許可が無ければ行くことはできません。さらに広い展示会場 の中で自社のブースの周辺を歩いて いたということは、その周辺の出展 企業やカテゴリーに興味がある人なのです。

つまり展示会場で自社ブースの周 辺にいる人から競合を排除すれば、それは将来案件化する可能性を持つ リード情報だと私は考えています。

ところが、実際に展示会収集データを分析してみると、見事に見込み客がいない、というケースがあります。この事実から「展示会」全体を否定され、出展予算を削られる企業もあるのですが、これは展示会が悪いのではなく展示会の選定を間違えただけの話です。自分の意思でラーメン屋に入っておきながら「うどんが置いてない」と文句を言っているようなものなのです。

そんな企業の展示会の選定は、大抵とてもイージーです。「毎年この展示会に出展してい るので…」「同業者も出ているので」「主催者の営業が熱心だったので」「うちの役員が主催団体の理事になったので」などで、まるでお話になりません。

自社製品やサービスのターゲットを明確に「市場・企業・部署・個人」で定義し、その個人が最も集まる展示会をピックアップして比較検討する、というプロセスを経ていないのです。
BtoB マーケティングのプロセスの中でも最も大きなコストが掛かるのがリードジェネレーション、つまり見込み客の収集活動です。ですから展示会の選定や予算配分、それぞれの展示会でのリード収集目標やそ の具体的な方法を徹底的に詰めなけ ればなりません。それをしないで出展するから収集データが役に立たないのです。

庭山 一郎
シンフォニーマーケティング株式会社

庭山一郎

庭山一郎

シンフォニーマーケティング株式会社 代表取締役 1962年生まれ、中央大学卒。1990年にシンフォニーマーケティング株式会社を設立。データベースマーケティグのコンサルティング、インターネット事業など数多くのマーケティングプロジェクトを手がける。1997年よりBtoBにフォーカスした日本初のマーケティングアウトソーシング事業を開始。製造業、IT、建設業、サービス業、流通業など各産業の大手企業を中心に国内・海外向けのマーケティングサービスを提供している。 海外のマーケティングオートメーションベンダーやBtoBマーケティングエージェンシーとの交流も深く、長年にわたって世界最先端のマーケティングを日本に紹介している。 年間で100回以上に及ぶセミナー講師や、ノヤン先生として執筆している『マーケティングキャンパス』等、多数のマーケティングメディアの連載をとおして、実践に基づいたマーケティング手法やノウハウを、企業内で奮闘するマーケターに向けて発信している。 ライフワークとして、ブナの植林活動など「森の再生」に取り組む。日本人材ビジネス協議会(副理事長)、DMA(Direct Marketing Association:米国ダイレクトマーケティング協会:本部NY)会員。 著書: 『BtoBのためのマーケティングオートメーション 正しい選び方・使い方』(翔泳社) 『サラサラ読めるのにジワッとしみる「マーケティング」のきほん』(翔泳社) 『ノヤン先生のマーケティング学』(翔泳社) 『はじめてのマーケティング100問100答』(明日香出版社)