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B to B マーケター庭山一郎から見た展示会エトセトラ 【第4回】展示会の選び方

前回までは、展示会で収集する名刺は「ゴミ」なのか?を<競合><営業対象外>の視点から書きましたので、今回は、よい展示会をどう選ぶのかについて書こうと思います。
私はお客様との打合せの中で、「なぜこの展示会に出展しているのですか?」と質問をします。

「競合も出展しているから」
「ずいぶん前からこの展示会に出ているので理由はわからない」
「主催団体の理事にウチの役員がなっているので・・・」と実に様々な答えが返ってきます。気持ちは判りますが、私はどの答えも0点だと考えています。
私の許容する答えは

「当社の製品・サービスのターゲット
が来場するからです」

これだけです。

もちろん展示会出展にはいろいろな意味があるでしょう。業界内でのPR も、お付き合いも、販売代理店に対するアピールなども大切ではないとは言いません。しかしマーケティングという視点で見ればターゲットが集まっている展示会以外は出展する意味は無く、逆にターゲットが集まる展示会なら予算を掻き集めてでも出展すべきなのです。

そして、自社のターゲットが集まる展示会かどうかを間違えずに選定するためには、まずターゲットを明確に定義しなければなりません。どんな業種なのか?どんな規模(社員数・売上げ・拠点数など)なのか?その中のどんな部署なのか?どの部署の中のどのクラスの役職なのか?などを明確にしなければ出展する展示会を選ぶことは出来ないのです。

日本はBtoB の展示会がとても充実している国で、特に製造業やIT などの分野では非常に専門性の高い展示会が毎週のように開催されています。しかしその中から自社のターゲットのデータを収集することが出来る展示会を探し出すのは簡単ではありません。主催者の示す展示会概要や前年の来場者分析も正確性に問題があります。

役職別の円グラフをご覧になって、「こんなに役員クラスがいたっけ?」とブースでの感覚との違いに違和感を覚えた方もいるかと思います。実は出展企業の役員もカウントされていることが多いのです。また近年同時開催で規模を拡大する展示会が多く、その同時開催が同じターゲットなら良いのですが、まったく畑違いなら総来場者数すら参考には出来ません。

展示会を正しく選ぶためには、まず何よりも先に集めるべきターゲットを明確に定義し、そのターゲットのデータを名刺1枚あたりいくらで集めるのか、を決める必要があります。 次回はそうした展示会の【定量的効果測定】について説明しましょう。

庭山 一郎
シンフォニーマーケティング株式会社

庭山一郎

庭山一郎

シンフォニーマーケティング株式会社 代表取締役 1962年生まれ、中央大学卒。1990年にシンフォニーマーケティング株式会社を設立。データベースマーケティグのコンサルティング、インターネット事業など数多くのマーケティングプロジェクトを手がける。1997年よりBtoBにフォーカスした日本初のマーケティングアウトソーシング事業を開始。製造業、IT、建設業、サービス業、流通業など各産業の大手企業を中心に国内・海外向けのマーケティングサービスを提供している。 海外のマーケティングオートメーションベンダーやBtoBマーケティングエージェンシーとの交流も深く、長年にわたって世界最先端のマーケティングを日本に紹介している。 年間で100回以上に及ぶセミナー講師や、ノヤン先生として執筆している『マーケティングキャンパス』等、多数のマーケティングメディアの連載をとおして、実践に基づいたマーケティング手法やノウハウを、企業内で奮闘するマーケターに向けて発信している。 ライフワークとして、ブナの植林活動など「森の再生」に取り組む。日本人材ビジネス協議会(副理事長)、DMA(Direct Marketing Association:米国ダイレクトマーケティング協会:本部NY)会員。 著書: 『BtoBのためのマーケティングオートメーション 正しい選び方・使い方』(翔泳社) 『サラサラ読めるのにジワッとしみる「マーケティング」のきほん』(翔泳社) 『ノヤン先生のマーケティング学』(翔泳社) 『はじめてのマーケティング100問100答』(明日香出版社)