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【第6回】お礼メールは必要か?? B to B マーケター庭山一郎から見た 展示会エトセトラ

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今回は展示会後のお礼メールについて書こうと思います。

展示会に出展する企業が当たり前のように行っていることを「見直してください」と提案することがあります。

例えば当社のクライアントはほとんどアンケートをとりません。理由は簡単で人はアンケートが嫌いだからです。展示会場でアンケート用紙を見せただけでさっと逃げられる経験をした人は多いと思います。嫌いなものをとろうとするから数が少なくなります。もしアンケートをとらなければ名刺は20 倍も30 倍も収集できたはずです。

しかも、そんなに苦労して収集したアンケートを営業や販売代理店は大して重視しません。彼らは気分で左右されるアンケート項目よりも、名刺に記載してある「どんな企業なのか?」「どんな部署なのか?」「どのクラスの役職なのか?」という情報の方が重要なのを知っているのです。

さらに私は当社のクライアントに、展示会後の「お礼メールを出すのを止めましょう」と提案しています。

私は、長年にわたって顧客データとそこに飛び交う情報のトラフィックを見てきました。大規模な展示会が開催されたおよそ1 週間後から10 日後に、この「お礼メール配信ラッシュ」が始まります。出展企業が来場者に一斉にお礼メールの配信を始めるのです。多い時は2 週間で数百万通のお礼メールが配信されます。それはまるでサンゴ礁の産卵のようです。そして、これが大量の「配信拒否」を生み出すのです。

多くの出展企業が来場者に対して一斉にお礼メールの配信を始めた結果、来場者のメールアドレスに山のようなお礼メールが届くことになり、うんざりした人はどんどん配信拒否をします。今の日本の法律では「配信拒否」をされた人にはもうメールを送ることは出来ません。セミナー案内も新製品情報も、サポート情報すら送れないので、捨てるしかなくなってしまいます。

そんなリスクを抱えたお礼メールですが、実は必要性もメリットもほとんどありません。

私は「せっかくブースに立ち寄ってあげたのに、なんて礼儀知らずな会社だ!」と怒っている人を見たことがありません。

そして前回説明したように、もしその会社がCPL(Cost Per Lead)10,000 円/ @ で名刺を1000 枚収集したとして、お礼メールに対して20% の配信拒否がくれば、その瞬間200 万円をゴミ箱に捨てたことになるのです。

多くの企業では「お礼メール」は「展示会出展の一区切り」という程度の意味しかありませんが、そんな軽い気持ちで不用意に配信した結果、実は数百万円の損失を招いているかもしれません。

庭山一郎

庭山一郎

シンフォニーマーケティング株式会社 代表取締役 1962年生まれ、中央大学卒。1990年にシンフォニーマーケティング株式会社を設立。データベースマーケティグのコンサルティング、インターネット事業など数多くのマーケティングプロジェクトを手がける。1997年よりBtoBにフォーカスした日本初のマーケティングアウトソーシング事業を開始。製造業、IT、建設業、サービス業、流通業など各産業の大手企業を中心に国内・海外向けのマーケティングサービスを提供している。 海外のマーケティングオートメーションベンダーやBtoBマーケティングエージェンシーとの交流も深く、長年にわたって世界最先端のマーケティングを日本に紹介している。 年間で100回以上に及ぶセミナー講師や、ノヤン先生として執筆している『マーケティングキャンパス』等、多数のマーケティングメディアの連載をとおして、実践に基づいたマーケティング手法やノウハウを、企業内で奮闘するマーケターに向けて発信している。 ライフワークとして、ブナの植林活動など「森の再生」に取り組む。日本人材ビジネス協議会(副理事長)、DMA(Direct Marketing Association:米国ダイレクトマーケティング協会:本部NY)会員。 著書: 『BtoBのためのマーケティングオートメーション 正しい選び方・使い方』(翔泳社) 『サラサラ読めるのにジワッとしみる「マーケティング」のきほん』(翔泳社) 『ノヤン先生のマーケティング学』(翔泳社) 『はじめてのマーケティング100問100答』(明日香出版社)