展示会は場数を踏みにくい
−−−−出展にあたり営業コンサルティングを導入したのはなぜですか
関山 弊社には主に4つの事業がありますが、あわせて年間20回以上展示会に出展します。私自身が自社の出展ブースを見て改善すべき点をいくつかみつけていました。 清永 「多くの商品が並べられ、何が“ウリ”なのか伝わらない」、「社員がブース前で壁を作っている」、「弊社のことを知らない人に社名を大きくアピールしている」、といったことを関山さんはすでに課題としてあげていましたよね。 関山 そんな時に清永さんの著書を読んで感銘をうけました。しかし、本を読んだだけはうまくいかない、場数を踏んだ方に確かな知識と実践の方法を教えていたく方が、得るものが大きいと考え、清永さんにご指導をお願いしました。
自分たちで考える研修
−−−−清永さんのコンサルティングはどのように進むのですか? 清永 具体的な実践指導は全4回で各5時間。合計20時間です。編成した6チームを2つに分け、隔週ペースで研修を行いました。 関山 まず、具体的な目標を「次の展示会での成果」と設定したことが印象的でした。これにより近い目標に絞った実践的な研修になりました。 清永 出展効果向上の基本として、「1ブース、1ターゲット、1アイテム」というのがありますが、次の展示会に向けて具体的にどの商品を訴求するか絞り込んでいきました。 関山 清永さんの誘導が上手で、社員同士の議論が活発になるんです。あれだけインタラクティブな研修は、はじめてでした。展示会出展を「自分ごと」にしていく、という姿勢を社内で作っていただき、社員の意識は格段に変わりましたね。 清永 参加していただいた方々に「ご自身で考えていただく」場をつくるようにしています。 関山 自分で考えるから、身につくし、応用も利きやすいんですね。 −−−−具体的な実践例としては、どのようなアプローチがありますか?
関山 お客様にどういう体験をしてもらうか、と考えることの重要さが社員の意識に染み込みました。 清永 「カスタマー・エクスペリエンス」の実践ですね。お客さんの動き静止画でなく動画で、体験してほしいことをストーリーにしてブースの在り方を考えるんです。 関山 それから、アフターフォローをしっかりと行うためのノウハウが、より精度の濃い見込み客の獲得、囲い込みにつながりました。 清永 商品説明はブースで行うけれど、より詳しい内容は後日セミナーを行うという方法があるんです。普段は有料のセミナーだけれど、この展示会から申し込んだ場合には無料とか、特典化することで自ずと自社の商品に興味のある層が集まりやすくなります。
社長の理解とPDCAが鍵
−−−−関山さんは清永さんの研修の効果をどう感じられていますか
関山 まず、展示会出展のレベルが上がっただけでなく、社員の意識が大きく変わり、臨機応変な対応や自分たちで創意工夫をするようになりました。商品がお客さんにどのようなメリット提供するか、を伝えられるようになりました。 清永 関山さんのご理解と社員の皆さんが積極的に参加してくれたからですよ。 関山 年に数回しかない「展示会」で経験を積み重ねるのは大変なことです。その道のプロから教えていただく手法というのを、素直に学ぶことを強くオススメします。 清永 忙しい日常業務の間に…と思われがちな研修を、重要な仕事の一環として社員の方々に周知していただいたことは助かりました。また、学びから実践に取り入れるPDCAサイクルがものすごく早いですね。その2点が、私の研修を通して大きな成果を出した要因だと思います。 『飛び込みなしで「新規顧客」がドンドン押し寄せる「展示会営業®」術』
田中力 MICE 研究所 代表 展示会 イベントの集客は、来場者数、来場者の質、滞留時間という「集客3D理論」を展開。
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