Home » イベミラ » イベミラReport » 【オンライン開催】<シリーズ> コロナがなかったら | #01 SXSW2020 By イベントの未来をつくる105人

【オンライン開催】<シリーズ> コロナがなかったら | #01 SXSW2020 By イベントの未来をつくる105人

新型コロナウイルスの影響により、世界中で数々の大型イベントの中止または延期が相次いでいます。毎年3月に米国オースティンにて行われている大規模なカンファレンス・フェスティバルSXSW(サウスバイサウスウエスト)は、開催の約1週間前に、プログラムがほぼ全て発表されている状態で中止が発表となってしまいました。日本からも毎年多くの方が様々な目的で参加しており、今年もサウスバイに向けて何か月も前から準備をしていた方は特に、非常に悔しく残念な思いをされた事と思います。

 

イベントの未来をつくる105人では、コロナによって中止となった多くのイベントについて、もし開催されていたとしたらどんな未来が訪れていたかを見てみたいと考えました。

 

そんな「コロナウイルスがなかったとしたら」という仮定に基づいて、幻の未来を想像するイベントシリーズ《コロナがなかったら》の第一弾として、3月に行われるはずだったSXSW2020についてのオンラインセミナーが6月11日に開催されました。もし、コロナウイルスが無かったら、今年のSXSWではどんな話題が注目を集めたのでしょうか?

 

イベントを主催したVisiongraph Inc.(未来予報株式会社)の宮川氏・曽我氏の両代表は、2012年頃よりSXSWに参加し、2019年6月からSXSW Japan Officeとしての活動を開始しました。

SXSWには世界中のクリエイティブな才能が集まり、新しいテクノロジーやサービスが発表され、毎年様々な未来の兆しが生まれています。彼ら曰く、SXSWで話題になったことは、その2~3年後に必ず日本でも話題になるとの事で、SXSWではいち早く世界のトレンドに触れられるとの事です。そんなVisiongraph Inc.の二人から、幻のSXSW2020のトレンド分析の話が聞けるという事で、無料チケットの事前登録には200名以上の応募があり、当日は常時150名前後がリアルタイムで参加するという盛況ぶりでした。

 

セミナーではまず、今年SXSWへ出展者や出演者として参加予定だった日本の皆さんを紹介すると共に、中止発表後にオンラインでSXSWのプログラムを実現しようとする取り組みを紹介しました。各出演者が独自に公開しているオンラインセッションや、SXSWオフィシャルによる人気スピーカーのオンラインセッションなど、オンライン上で無料公開されているコンテンツでSXSW2020を体験する事もできます。

 

SXSW2020の話の前に、2010年から2019年までの10年間のSXSWトレンドの移り変わりが紹介されました。SXSWでは、SiriやPinterest、3Dプリンターなど新たなサービスやテクノロジー自体から、次第にそれらを利用する際の倫理観や、社会の仕組みに対する問題提起がトレンドとして話題になってきたという時代の変化があります。

そして、幻のSXSW2020のトレンドをどのように解説したかというと、まずSXSWのプログラミングチームによって発表されている10個のトレンドに着目しました。それらを簡単に説明した後、今度はVisiongraphによる8つのトレンドを紹介しました。これらは、SXSWのセッションスピーカーや、ピッチコンテストや各アワードのファイナリストに選ばれたスタートアップ企業のサービスから、Visiongraphが独自に分析をして予想したものだと言います。これまで長年SXSWに参加し続け、毎年のトレンドとその移り変わり分析してきた彼らだからこそ、SXSWのプログラムからこのようなトレンドを読み取ることができるのだと感心させられる内容でした。これからの時代に求められているサービスやデザインの形とは、既存のテクノロジーでもこんな活用方法があるのか等、興味深い事例を交えながらの説明により、視聴者側からもいくつか質問が上がりました。

 

セミナーはslidoというサービスを使用し、途中でアンケートを挟んだり、視聴者からの質問に随時回答しながら進められました。SXSWのセッションスピーカーの選定方法に関する質問や、ロボットやAIに対する価値観の変化、米国の地域特性のトレンドへの影響、今後のイベントのあるべき形に関する質問など、セミナー参加者ともインタラクティブな意見の交換が行われ、本来のSXSWを思い起こさせるものとなりました。

 

セミナーはSXSWのトレンドの話だけでなく、Visiongraphのメンバーが今年のSXSWで個人的に楽しみにしてたプログラムを紹介するコーナーもあり、好きなアーティストによるセッションや見たかった映画の話など、SXSWの幅広い楽しみ方についても紹介されました。SXSWは世界中から多様な人々が集まるお祭りのようなイベントで、様々なコンテンツが用意されていて、10人いれば10通りのそれぞれの楽しみ方があるという話により、来年の開催への期待が高まりました。

 

2時間にわたる長時間のイベントの最後では、SXSWの毎年の人気スピーカーであるAmy Webb氏から、日本のSXSWコミュニティに向けたビデオメッセージが届けられ、嬉しいサプライズとなりました。Amy Webb氏による今年のSXSWオンラインセッションAmy Webb’s Emerging Tech Trends for 2020はYoutube上で公開されており、Visiongraphによって日本語字幕が追加されたため、英語が苦手な方でも見る事ができます。

 

今回のオンラインセミナーシリーズ:コロナがなかったら | #01 SXSW2020 By イベントの未来をつくる105人についても、VisiongraphのYoutubeチャンネルでアーカイブ公開がされています。

https://youtu.be/APym5idRqBo

 

樋口陽子

樋口陽子

樋口陽子  月刊イベントマーケティング 編集長 MICE 研究所「イベントは体験提供の場」として、イベント現場で体当たり取材を行っている