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マルケト福田氏、アドビシステムズ専務執行役員に就任

マルケト福田氏、アドビシステムズ専務執行役員に就任 »

アドビ システムズは2019年3月6日、2018年10月に米国アドビ本社が発表したマルケトの買収を受け、日本での事業戦略説明会を行った。

 

説明会では、アドビ システムズは3月1日付でマルケトとの統合を完了。統合にともない、マルケトの代表取締役社長アジア太平洋日本地域担当プレジデントであった福田康隆氏は、アドビシステムズの専務執行役員マルケト事業統括に就任。アドビ システムズ代表取締役社長で、日本およびAPAC(アジア太平洋地域)代表のジェームズ・マクリディ氏が率いるリーダーシップチームのメンバーに加わる。

 

ジェームズ・マクリディ氏は「マルケトのソリューションはユーザーから高い評判を獲得し、関係性を構築している。統合後も国内のユーザーやパートナーとの関係性を継続してほしい」と期待を語る。

 

クリエイティブ分野のAdobe Creative Cloud、PDFフォーマットや電子サイン機能を加えたデジタルドキュメント関連のAdobe Document Cloud、デジタルエクスペリエンス分野のAdobe Experience Cloudという3つのクラウドソリューションを展開するAdobeだが、今回の統合についてアドビシステムズ専務執行役員でAdobe Experience Cloudを統括する鈴木和典氏は、「マルケトソリューションが加わることで、アドビがもつ(Adobe Experience Cloudにおける)分析からコンテンツ管理、パーソナライゼーション、広告、コマースといったさまざまなソリューションに加え、マルケトのもつリード管理、アカウントベースドマーケティング技術を合わせ、両者のお客様への提供が可能になる」と語った。なお、アドビ システムズでは昨年5月にMagentoを買収、コマースクラウドが追加となり、ECサイト上で統合された顧客体験の提供ができるようになった。

 

アドビシステムズの専務執行役員マルケト事業統括に就任した福田康隆氏は「5年前にマルケトとしてスタートした2014年は日本のマーケティングオートメーション元年だった。社員は数名からスタートしたが、結果として日本法人では100名、『MARKETING NATION』と呼ぶユーザーコミュニティは2000名規模に拡大。年次やテーマ別に学び合うコミュニティが形成され、500社のパートナー企業と連携して企業のデジタルマーケティングの全体を支えてエコシステムをつくってきた。アドビの一員となって、さらに広いデジタルマーケティング、デジタルトランスフォーメーションを提供していけることをうれしく思っている。昨年秋の買収の発表後にはお客様からも高い期待の声をいただいている」と語った。

 

なお、マルケトの社員メンバーは、3月1日からアドビ社員となるが、当面は従来の六本木オフィスで業務に当たる。

 

今後の製品開発方針は、3月下旬に米ラスベガスで開催する「Adobe Summit2019」などで発表される。

expo study meeting vol.01 「クリエイターはどうする? 2025大阪・関西万博」イベントレポート

expo study meeting vol.01 「クリエイターはどうする? 2025大阪・関西万博」イベントレポート »

2018年11月23日。2025年に開催される国際博覧会(以下万博)の開催国に、長い誘致期間を経て日本(大阪)が選ばれた。過去の万博の開催実績や、運営能力の高さなどが評価され選ばれた大阪には、国内外から約2800万人の来場が想定され、経済効果はおよそ2兆円と試算されている。

経済効果もさることながら、1970年万博の際に建設された「太陽の塔」を始め、万博にはさまざまな「クリエイティブ」が関わってくる。しかし国内のクリエイターには、万博の意義や、パビリオンやプログラムの選定方法など、さまざまなことが未浸透なのが現状だ。

2019年1月25日に心斎橋ビッグステップにて開催された「expo study meeting vol.01」は、大阪のデザイン事務所「株式会社バイスリー」と、同じく大阪のWebコンテンツ制作会社「株式会社人間」の2社が企画した、2025年大阪万博のための「勉強会」だ。

「バイスリー」と「人間」は万博の誘致活動として、自社の資金でフリーペーパー「はじめて万博」を共同刊行した実績がある。

第1回となる今回は、「クリエイターはどうする? 2025大阪・関西万博」のテーマを掲げ、2名の万博有識者をゲストに招き、来場者に向け、万博に関する講演を行った。

―過去の万博から学ぶ「開催成功」のかたち

二神敦(ふたがみあつし)さん

1972年生まれ、神戸在住。世界各国140以上の博覧会を巡った博覧会マニア。普段は阪神高速道路の会社員として働く。史上最大規模の上海万博には10回訪問。万博終了後の跡地を訪れるなど、“万博後”についても動向をチェックしている。

「博覧会マニア」の異名をもつ二神敦さんは、1981年に開催された「神戸ポートアイランド博覧会」に一番乗りで来場し、当時の新聞でも報道された。それ以降、世界140か所の博覧会に足を運び、自他ともに認める「博覧会」の第一人者だ。

今回のイベントでは、過去9か国の「万博」を訪れた二神さんだけが知る、万博のあり方、そして万博が人々にもたらす影響などを話してくれた。

 

二神敦さん(以下、二神さん):「万博の失敗と成功の判断基準」にしている要素がこのふたつです。

 

 

一般的に「成功」といわれているのが、「愛・地球博(愛知)」「上海万博(中国)」「花の万博(大阪)」。

これまで、「最大の万博」といわれていたのが、「上海万博」。6410万人という大阪万博に対して、上海万博は7308万人という多くの来場者数を記録したわけです。

日本の場合、最近では「愛知万博」が一番大きな万博でした。当初から(来場者数などが)軌道に乗っていたかというとそうではなくて、開始前の内覧会は新聞でネガティブに報道されていましたが、結果大成功しました。

 

はじめは全然人(来場者)がいなかったんですけど、どんどん増えてきて、入場規制もかかりました。ゲート前に徹夜組が5000人待機したり、閉場時間には次の日目当ての徹夜組のお客さんが門を取り囲む形で集まっていました。

―開催中と開催後ではまた別物。それぞれの「成功と失敗」

先ほど「収益が大事」という話をしたんですが、それは運営側の問題で、それ以外の一般の方は、赤字であろうが黒字であろうが、あまり関係ないですよね。収益の話は、あくまで開催期間中の問題です。

万博が終わると、期間中には万博に関心がなかった人たちにも関心は広がっていくんです。期間後には「跡地がどうなったか」「博覧会によって、国民の気持ちがどう変わったか」、こういうことが一番大事になってくると思うんです。

「神戸ポートアイランド博覧会」は、当時の「太陽神戸銀行」が出展していたパビリオンを今もプラネタリウムとして残していますが、跡地である「神戸コンベンションコンプレックス」は現在あまり盛況していません。

その一方、同じ港町ということで、「横浜博覧会」の跡地である「みなとみらい21」は現在でも賑わいを見せています。「横浜博覧会」自体は、集客の面でも収益の面でも、大失敗だった。けど、街づくりとしては大成功ということですね。

―数字に踊らされない、人々の「万博の思い出」

海外の跡地も、もちろん色々訪れました。ヨーロッパ、アジア、アメリカなど。神戸が元々、何もない区画で万博を開催し、その後私自身が街づくりの様子も見ていたことで、「跡地」に興味を惹かれたんです。

シカゴ万博(1893年)の例では、パビリオンがいまだに美術館として残ってるんですね。元々残すつもりで作られたパビリオンだったから、今でも「博覧会やってよかったね」という気持ちがシカゴの人々の心に残ってるんです。

―鉄道乗客者数に見る、万博跡地の隆興

一方、我が国の跡地を最寄り駅の乗客数で比べてみました。やっぱりトップは大阪万博(1970)の跡地ですね。「つくば万博」(1985)、つくばエキスプレスの最寄り駅の乗客者数が、1日当たり5,276人。そして乗客数が一番少ないのが、「愛・地球博」(2005)の愛知です。「花の万博」跡地の鶴見緑地公園は入場無料、愛・地球博の跡地も入場無料ですが、今でも一番人を集めてるのは、入場料がいるにも関わらず、大阪万博の跡地である「万博公園」なんです。

 

愛・地球博の開催地であった愛知県は、開催中あれだけ人を集めたのに、今は低迷してるようで、「愛・地球博は財政面で成功とは言えなかった」と、去年も報道されていました。

その理由は、博覧会の会場に交通を連結するためにわざわざ鉄道を通したけど、万博が終わるとあまり乗客数が伸びなかったんです。愛知は大企業「トヨタ」の所在地でもあり、車社会なんですよね。

―「分りやすさ」と「描きやすさ」。万博ロゴマークの課題

二神さん:今回のテーマに沿って、少しデザインの話もということで、過去の博覧会を振り返ってみようと思います。

実は私、ロゴマークが大好きなんです。今回の誘致マーク公募の際も、デザイン能力なんてないにも関わらず応募しました。過去に、応募の謝礼といったレターセットが送られてきたことがあったので、「今回もそういったものがあるかもしれない……」という景品目当ての応募でした。

その後、一般投票作の内から3点の作品が最終選考に選ばれ、結果3に決定しました。

基本的にロゴマークは、子どもでも描けるデザインでないといけないと思うんです。例えば、絵日記に書けるぐらいの分かりやすさ。その点を考えると3かなーとも思いますね。

 

―安易な発想が誰かを傷つける? キャラクターデザインにも十分な配慮を

二神さん:続いて、マスコットキャラクターについてお話ししたいと思います。花の万博(1990)のボランティアをした際に「花ずきんちゃん」がプリントされたTシャツを着たけれど「高校生の男子にこのTシャツはキツいかな」なんて思ってましたね。大阪万博の際には、大人の男性にも似合うかっこいいキャラクターを、クリエイターのみなさんにデザインしていただきたいなと思います。

 

さすが数々の万博をリアルタイムで見てきた二神さん。大阪に住まう人間がおそらく一番気がかりであろう「収益」「広大な土地の事後処理」の問題も、過去のケースを用いて、分りやすい言葉で解説してくれた。

二人目の登壇者は井口 皓太(いぐちこうた)さん。武蔵野美術大学在学中に会社を立ち上げるほど、優れたクリエイティブの才能をもつ井口さんは、2015年のミラノ万博の際に日本のパビリオン設立に関わったクリエイターのひとりだ。実際に、現地で万博の構築に携わったクリエイティブの第一人者として、お話をうかがった。

井口皓太(いぐちこうた) さん

2008年武蔵野美術大学在学中に株式会社TYMOTEを設立。2014年に世界株式会社を設立。グラフィックデザインを軸にさまざまなデザインワークを行う。主な受賞歴に2014東京TDC賞、D&AD2015 yellow pencil、NY ADC賞2015goldなど。京都造形大学客員教授。 ミラノ万博では日本館 FUTURE RESTAURANTのアートディレクター兼モーションデザインを担当。本プロジェクトは、ミラノ万博の展示デザイン部門で「金賞」を受賞。

―多彩なクリエイターが集った「ミラノ万博日本館」の制作

井口皓太さん(以下、井口さん):よろしくお願いします。井口皓太です。僕には個人で色々な肩書きがあります。肩書を固定しないで仕事してる感じですね。では早速ミラノ万博の話をしようかなと思います。

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[インタビュー]「ギフトショー春2019」アクティブ・健康・社会交流キーワードに

[インタビュー]「ギフトショー春2019」アクティブ・健康・社会交流キーワードに »

「第87 回東京インターナショナル・ギフト・ショー春2019」をはじめ、専門性の高い4つの同時開催展で、全4000 社の出展者が集まる国際見本市。主催するビジネスガイド社代表取締役の芳賀信享さんに見どころを伺った。

 

 

 

 

 

2月12 日から15 日までの4日間、東京ビッグサイト全館で「第87 回東京インターナショナル・ギフト・ショー春2019」を開催します。今回のテーマは「健康でアクティブな暮らし方への挑戦PART Ⅱ」。2020 年の東京オリンピック・パラリンピック開催を1年後に控え、また少子高齢化社会到来といったなかでの消費動向を捉え、このテーマにしました。

 

売り方みせ方を展開コト提案のエリアも

売り方の提案としてユニークなのは、今回「第25 回グルメ& ダイニングスタイルショー春2019」内でおコメの楽しみ方を提案する『ごはんフェス®Professional 2019Spring』。もともと「表参道ごはんフェス®」としてBtoC 向けに展開枠組みは展示会期間外にもはみ出していて、11 月には飲食店でBUYER’S MEETING を、そして2019 年初夏には北海道十勝地方でFARM TOURS という農場視察ツアーも予定しています。

 

 

 

 

 

 

2019 年9月に日本上陸する台湾・誠品書店のセミナーも

展示だけでも4000 社が展開しますが、同時に会議棟で行われるセミナープログラムも充実しています。特に、2019 年9月に日本に上陸することで話題の書店が登場。「アジア

で注目の書店が日本上陸へ 誠品書店(台湾)の戦略と成長モデル」をテーマに、誠品生活日本橋のOperarion Director のLucy Pan 氏、有隣堂専務取締役の松信健太郎氏、文化通信社専務取締役の星野渉氏に登壇いただきます。

 

 

 

 

 

第59 回インターナショナル プレミアム・インセンティブショー春2019との同時開催は

今春が最後に

 

東京ギフト・ショーとインターナショナル プレミアム・インセンティブショーが同時開催されるのは2019春ショーが最後。秋の開催では、「東京ギフト・ショー秋」が9月3日から6日東京ビッグサイトで、「インターナショナル プレミアム・インセンティブショー秋」は10 月16 日から18 日池袋サンシャインシティ文化会館での開催となる。

 

「未来の販促・広告・集客・マーケティングを大公開」 をテーマに、400 社が集まる。2018

年の1年間に展開された数多くのプロモーションの中から優れたプランニングに贈られる「第28 回日本プロモーション企画コンテスト 表彰式&受賞者プレゼンテーション」を実施。また、SP 業界若手育成集中セミナーなども行われる。

 

 

 

 

 

 

 

2018年度受賞企画一覧

北斗の拳35周年×京急120周年記念 北斗京急周年のキャンペーン

実施企業:京浜急行電鉄株式会社/株式会社ノース・スターズ・ピクチャーズ

サッポロ生ビール黒ラベル「41種から選べるビヤグラスプレゼント」キャンペーン

実施企業:サッポロビール株式会社

生活習慣サポートサービス「特茶プログラムはじまる!」キャンペーン

実施企業:サントリー食品インターナショナル株式会社

今年は甘いプレゼント! ゼスプリKIWI THE HEROキャンペーン

実施企業:ゼスプリ インターナショナル ジャパン株式会社

毎週一生分のいいもの当たる「ドリームチャンス」

実施企業:ソフトバンク株式会社

「コカ・コーラ」FIFA ワールドカップキャンペーン

実施企業:日本コカ・コーラ 株式会社

ぷっちょあーん4Dゴーグル AGOKUI プレゼントキャンペーン

実施企業:UHA味覚糖株式会社

飲んで、出会って、語らってー。お茶の水発、提案型カンファレンス ―ソラシティカンファレンス2019

飲んで、出会って、語らってー。お茶の水発、提案型カンファレンス ―ソラシティカンファレンス2019 »

2月6日、19時からソラシティカンファレンスセンター(東京千代田区)で「ソラシティカンファレンス2019 さよなら平成スペシャル」が開催される。貸しホール側から利用者に向けた提案型のカンファレンスで、ケータリング6社がいつものメニューとは違った“居酒屋メニュー”を提案。飲んで食べて語り、交流することをコンセプトにトークイベントとともに展開する。

トークイベントでは2つのコンテンツを用意。

「おしえて!上手なイベントのつくり方」では、翔泳社メディア事業部イベント課長の山本隆治さんを迎え、同施設を運営する初瀬広壮さんがモデレートし、イベント立ち上げから、運営までのノウハウを語る。

また、「空飛ぶ サービス・ラボ」では新しいイベントサービスとして映像コンテンツをピックアップ。プロのドローンレーサーで、撮影も行っている後藤純一さんをゲストに、イベントマーケティング編集部の樋口が、マイクロドローンを活用した映像撮影のイベント活用法などを聴く。会場をドローンが飛ぶデモも予定している。

 

イベント主催者にとっては、企画の際の新たなオプションのインプット、付加価値提案の強化に一役買ってくれそうなラインナップが揃った印象だ。座学でのお勉強というよりも、飲みながら居酒屋座談会のようなスタイルがうれしい。

 

「ソラシティカンファレンス2019 さよなら平成スペシャル」概要

日 時 :2019年2月6日(水) 19:00~21:30(受付開催18:30)

会 場 : ソラシティ カンファレンスセンター2階 sola city Hall

参加費 :チケット制(¥1,000)飲み放題+おつまみ引換券付き*事前登録あり

事前登録 :https://form.k3r.jp/infield95/scc2019

 

コンテンツとタイムスケジュール:

19:15~21:30「ソラシティゴールデン街」

ケータリング会社6社による居酒屋メニュー提案

19:30~21:15トークイベント

1)おしえて!上手なイベントのつくり方(19:30~20:15)

株式会社翔泳社メディア事業部イベント課課長 山本隆治さん

モデレータ:Solacity Conference Center 初瀬 広壮さん

2)空飛ぶ サービス・ラボ(20:30~21:15)*マイクロドローン撮影デモあり

プロドローンレーサー 株式会社GJM 代表取締役 後藤純一さん

モデレータ:月刊イベントマーケティング編集長 樋口陽子

 

公式サイト:https://solacity.jp/cc/2019/?fbclid=IwAR0Lz3IbtezbLHaRwPvIDoHXy9CMxCdyhQDPf_5Qcz4oEQEptdY0CnCZjJU

チッタエンタテイメント×antenna* 映画試写会のつくり方

チッタエンタテイメント×antenna* 映画試写会のつくり方 »

川崎駅すぐそば、地元に愛される日本初のシネマコンプレックス「チネチッタ」。チネチッタでは、2016年から音の職人が映画一作、一作を最適な音に調整し、その魅力を最大限に引き出す超シネマサウンドシステムを導入している。最新鋭のハイエンド音響装置「LIVE ZOUND(ライヴ ザウンド)」だ。

このほど川崎で古くから文化とエンタテインメントを発信しているチッタ エンタテインメントと、トレンド情報を配信するスマートフォンアプリサービス「antenna*」とラジオ局J-WAVE(81.3FM)の共同企画で、LIVE ZOUNDを体験できる映画試写会「J-WAVE J-me SPECIAL PREVIEW『ボヘミアン・ラプソディ』」が開催された。試写会イベントのようすと合わせて、イベント+広告配信の組合せでコラボ企画を展開した担当者インタビューをお届けし、イベントだけで終わらせないプロモーションのつくり方を学ぶ。

 

 

11月2日、金曜日の夜、チネチッタでは19:30から特別映画試写会が行われた。伝説のミュージシャン「クイーン」を題材とした映画『ボヘミアン・ラプソディ』の先行試写会で、超シネマサウンドシステムLIVE ZOUNDが体験できるCINE8が会場となった。

 

19時の開場から続々と参加者が来館、事前に募集の告知をしたantenna*記事とJ-WAVEのオンエアで、抽選で招待されたantenna*読者とJ-WAVEリスナー、関係者を含め約500名が特別映画試写会に集まった。赤い特注のシートはスタジアム方式に並んでいて、どのシートからも視界は良好。10代から40代まで幅広い年代層のクイーンファンや映画ファンで満席となった。

 

 

試写会では、上映の前にトークショーを開催。J-WAVE「POP OF THE WORLD」(毎週土曜6時〜8時)ナビゲーターのハリー杉山さんをMC、クイーンのファンであるミュージシャンのビッケブランカさんをゲストに、『ボヘミアン・ラプソディ』公開翌日の11月10日にオンエアする番組の公開収録も兼ねて行われたもの。トークショーでは、一足先に同じCINE8で『ボヘミアン・ラプソディ』を観たばかりのビッケさんが、興奮の伝わる熱いトークで場を盛り上げた。

 

ビッケさんは特に、超シネマサウンドシステム「LIVE ZOUND」による音響の迫力に圧倒されたと「この映画を観るための劇場」と感じるシーンにたくさん出会えると伝え、これから鑑賞する観客の期待を高めた。

 

いよいよ試写会。134分の上映が終わると、客席からは自然に大きな拍手が起こった。上映イベントのアンケートでは、作品満足度99.5%と非常に高く、「魂が震えた」「とくかく最高!もう1回観ます!」といった作品へのコメントや、「初めて来たが、音響が想像以上に良かった」「目の前で演奏しているような、心臓に響く音がすごかった」「音楽を聴きたい映画は、ここで観たいです」といったLIVE ZOUNDに対する満足感あるコメントが多く聞かれた。

 

川辺出さん(チッタエンタテインメント)

 

映画試写会企画の2つの動機

弊社グループである『チネチッタ』は、長年川崎で映画館を運営しています。この10年ほど、時代や駅周辺環境が変わる中で、チネチッタのことを知らない方々も増えてきたという現状があり、改めてチネチッタの良さを知って頂く機会を作りたいと思っていました。また、現在劇場として力を入れているオリジナルサウンドシステム『LIVE ZOUND』という音響設備について、感度の高い方々にもっと訴求していきたい、という二つの思いがあり、今回の企画となりました。

 

イベント+ラジオオンエア+antenna*配信のマーケティング設計

「LIVE ZOUND」の特性上、音楽映画と相性が良いことはわかっていたので、作品公開機会をうまく劇場プロモーションにも活かしたいと考えて企画しました。antenna*さんには弊社がターゲットにしたい20代〜30代の最新トレンド、カルチャーやエンタテイメント感度の高いユーザーさんが多いですし、J-WAVEさんも同様です。デジタルとラジオの双方から幅広く情報発信を行うことで、「音楽映画だからこそ、良い音響で観たい」という気持ちを喚起しながら、「チネチッタのLIVE ZOUNDは音響がいい劇場」という情報をセットで伝えることで、「この映画はチネチッタで観たい」というイメージしていただくことを狙いました。

 

KPIの設定は?

「若い世代、新しい方々にチネチッタを知っていただきたい」ということがゴールだったので、クイーン世代でもある50代以上の方よりも、クイーンは知っているけれどもリアル世代ではない20代〜30代の方々を中心にしたイベントにしていただくようにお願いしました。

 

映画試写会を通じて感じたイベントや体験会の価値とは

上映イベントを軸に、その劇場音響を体験した観客の様子をそのまま伝えるレポート記事、とすることで、伝えたいメッセージを届けられたと思います。また単なる記事広告的な露出ではなく、事前は告知と参加者募集、事後はレポートと映画公開情報というプロモーションの流れが一貫できたことで、観客動員という具体的な数字になって成果が検証できた、というのも今回のプロモーションにおける大きな収穫でしたし、メディアと組んだイベントプロモーションの効果を改めて実感できた機会でした。

 

加藤翔大さん(antenna*)

 

イベント企画提案のワケ

antenna*はスマートフォンアプリなのに、なぜイベントの企画もするの?と思われる方もいらっしゃいますが、イベント+広告配信のプロモーションにすることで、人数に上限のあるイベント単体のKPIではなく、広告配信でのKPIをみる構造ができて、イベント企画者の方が思いっきりやりたいことをイベントで展開できるようになるのではと考えてご提案している企画です。

 

ラジオを絡めてコラボ効果も

イベント+広告配信のように、antenna*というキュレーションアプリを元に、記事配信だけでなく体験型マーケティングなどへも事業領域を広げています。また、イベントという手法への展開もそうですが、今回のJ-WAVEさんとのコラボのように、いろいろな組み合わせで、プロモーションの効果を高められるようマッチングもしています。

 

今回のケースでは、川辺さんとJ-WAVEさんとの間につながりがあったのですが、企画内容での相談をいただいていました。『ボヘミアン・ラプソディ』という音楽映画のコンテンツ、「LIVE ZOUND」という訴求したいポイント、そしてJ-WAVEとantenna*のユーザー層とがぴったりと合い、実現することができました。

 

体験を入れたストーリー設計

「音がすごい!」とWeb記事での配信だけではどうしても伝わらない部分は正直あります。僕自身、今回の試写会でチネチッタさんの「LIVE ZOUND」で『ボヘミアン・ラプソディ』を観たのですが、五感を使って感じる、ということの大事さを体感しました。川辺さんからも説明を聞いて頭では理解をしていたのですが、実際に劇場に座り、トークショーでビッケさんが「重低音と高音が、両方ちゃんと聞こえることのすごさ」を興奮されながらも解説する話を聞き、上映後の自然な拍手まで、その場をともにしました。クイーン世代でない年齢層の方や女性からの生の反応、アンケート結果に現れた結果からも、「LIVE ZOUNDってすごくいいよね」というコメントが得られたのは、コンテンツの強さはもちろんですが、しっかりと体験というストーリー設計をしていたからこそだと思います。

 

 

音による感動体験をもっと多くの方に届けたいというチネチッタと、ユーザーに豊かな経験を提案するキュレーションアプリantenna*の相性のいいコラボレーションから生まれた本イベント。上映後には涙する姿も多く、「全身で音を感じ、感情が溢れ出して感動して泣いてしまった」という声も聞かれた。上映作品の力だけでなく、臨場感のある音を浴びながらの鑑賞が特別な体験であったことがうかがえた。

 

 

新聞印刷技術を使ったイベント・販促のヒントも発掘ーJANPS2018

新聞印刷技術を使ったイベント・販促のヒントも発掘ーJANPS2018 »

11月28日から「第23回新聞製作技術展(JANPS2018)」が開幕した。会場は東京ビッグサイトの東6ホールで、会期は11月30日までの3日間の開催。開場は10時から17時まで。

 

JANPSは3年に1度開催されており、新聞社や、新聞製作機器・システムメーカーが一堂に会し、最新技術を展示する。日本新聞協会の主催、日本新聞製作技術懇話会(CONPT-JAPAN)の協賛で開催される、新聞製作技術全般を対象とした専門展示会だ。

 

主催者の日本新聞協会の篠原菜子さん(編集制作部技術・通信担当主管兼デジタルメディア担当主管)は、

「3年ぶりの開催となりますが、今回はAIや働き方改革をキーワードにしたソリューションが新たに展開されています。 JANPSは新聞製作技術における組版システムなどの上流工程から刷版、輪転機などの下流工程までを網羅しています。AIを活用した技術は、紙面制作や取材支援など上流工程をはじめ、工場でのIOTを含む業務全般において提案されています。また労務支援ツールを使った働き方改革の提案も見受けられました。下流工程では引き続き省エネ・省資源や省力化をサポートする視点からの最新の技術・製品が提案されています」 と今回の傾向をこう語る。 実際に会場を回ると、AIをキャッチコピーにしたブースも多く、朝日新聞社ブースでは、人工知能研究の取り組みの一つとして自動要約・見出し生成研究のデモを展開していた。 また、同ブースでは朝日プリンテックがデジタル印刷機の活用事例としてパノラマ印刷を展示、配布。新聞紙面の連続した4ページ(約160cm幅)に1つの原稿を印刷するシステムで、等身大の人物再現などができ、イベントでもインパクトある販促物のニーズや結婚式新聞として参列者への小ロットの配布用途にも対応しているという。 新聞社に向けた販路拡大のソリューションサービスも展開されており、ビジネス・インフォメーション・テクノロジー(BIT)のブースではeプリントサービスを紹介。地方紙、業界紙などの様々な情報を電子データ(PDF、JPG)でFTPやメールから同サービスに入稿処理するだけで全国のコンビニマルチコピー機で販売することができる。サービスを体験できるデモ展示として実際のコピー機を展示。その場でニューヨークタイムズの最新発行紙をプリントアウトしてみせていた。

 

 

「新聞や出版版元に限らず、コンテンツをお持ちの方には、ローソン、ファミリーマート、セブンイレブンの複数のコンビニチェーンを販路とでき全国展開を図ることができること、コスト0円からはじめられるレベニューシェアサービスであることで利用者は広がりを見せています。現在コンテンツ数は420ほど。 イベントやファン運営とも相性がよく、たとえば、アイドルやプロレスなどコアファンの方がいますので、ライブや試合の写真をプロマイドにして期間限定でeプリントサービスで配布し、イベントでプリントしたプロマイドに、本人にサインをしてもらうなどの用途で人気があります」(BIT松田直樹さん) 新聞印刷技術業界では、前回のJANPSでよく見受けられた自社で刷っている実際の紙の新聞を配布する姿は少なくなり、デジタル化が進んでいると関係者は話す。 JANPSに毎回参加しているというデジタル印刷の導入コンサルをするブライター・レイターの山下潤一郎さんも「前提として『印刷をする』からどうデジタルを使って『情報を配信する』かに大きくシフトしています。記事作成から配信までの情報提供をどう柔軟にやっていくかという流れのなかでデジタル印刷は発展していて、デジタル印刷新聞もたとえば100部全部異なる写真での差し込み印刷に対応するなど、数年前と比べてさらに簡単に魅力的なものがつくれるようになっています。ぜひ、イベントでもどんどん活用してください」と話す。 JANPSは最新の新聞印刷技術や配信手法を使った、新しいイベント活用、販促活用のソリューション探しとしても参考になった。新聞業界、印刷業界だけでなく、イベント主催者、企画者、コンテンツホルダーにとってもヒントをもらえる展示会だ。 この記事のタイトルは人力での作成だけれど、「AIでのタイトル付けを導入できれば、もっと早く、ライブ感ある記事を多く配信できるようになる」とまずは上長に打診したいと思う。 第23回新聞製作技術展(略称:JANPS2018) テ ー マ: 今だからこそ正確な情報を ─ 読者に届けるテクノロジー 会  期: 2018年11月28日(水)~30日(金) 開催時間: 10:00~17:00 会  場: 東京国際展示場(東京ビッグサイト)東6ホール 主  催: 一般社団法人日本新聞協会 協  賛: 日本新聞製作技術懇話会(CONPT-JAPAN) 入 場 料: 無料(登録入場制) 出展内容: 新聞社の各種業務を支える技術の展示・実演

田中力(47)を被写体にしてもフォトジェニックは完成するのかーVINYL MUSEUM体験レポート

田中力(47)を被写体にしてもフォトジェニックは完成するのかーVINYL MUSEUM体験レポート »

昨年12月のレポートの投稿でも反響の大きかった「VINYL MUSEUM(ビニール・ミュージアム)」。

 

フォトジェニックなアート展「VINYL MUSEUM(ビニール・ミュージアム)」表参道で開催中 「インスタ映え」、「フォトジェニック」を体験できるアート展が、12月13日から25日まで期間限定で表参道にオープンしている。…#vinylmuseumhttps://t.co/sUIhW2ZZwT pic.twitter.com/RInwtWdlsm

— 月刊イベントマーケティング (@EventMarketingN) 2017年12月15日

 

銀座で7月21日からスタートしていると聞いて、今回はイベントマーケティング編集部のアラフォー樋口・アラフィフ田中コンビで体験してきた。

アラフォーの樋口は今回はカメラマンに専念。「『イベントマーケティング』は体験型マーケティングのフリーペーパーですし!一回は体験したほうがいいと思います‼︎ 企業のパートナーブースなんかもあって新しいマーケティング手法でもあるんですよ」と「大丈夫かな?」と心配する田中を説得。説得相手のアラフィフは当然ながら年上で、仮にも弊社の代表だが、編集部においては副編集長。ここは編集長権限を行使してみる。裏テーマ「田中力(47)を被写体にしてもフォトジェニックは完成するのか」は隠しながら、撮影をスタートした。

 

1枚めはあひるちゃんのバスタブ。

うっ…表情が硬い。まぁ、はじめてのチャレンジはこんなものだろう。

ちなみに、フォトジェニックさでお手本をみせてくれたのは、こちらのジャックくん。オーストラリアからの旅行中でジャックくんのお母さんがインスタグラムでみつけてきたのだという。

 

さて、気をとり直し2枚め。ブースの順番を待っている間に撮影したJD風田中。

「VINYL MUSEUM(ビニール・ミュージアム)」内では、どこを切り取ってもフォトジェニック。現実世界では撮ることができない非日常の世界観が広がる。この日は2人一組の友達同士や小さな子ども連れの家族が他撮りしたり、自撮りしたりしていた。

 

3枚めでは、ほかの女の子たちのポーズを真似てみた田中。

まだ少しぎこちないけれど、1枚めの頃の照れはなくなり、段々と世界観に慣れてきたようすだ。

 

と思ったら、4枚めのハートマークでまた緊張感がでてしまった。

周りからの視線が痛かったようだ。「ガラスのハートなんだから」(田中談)

 

5枚目は、気を取り直し、ご機嫌ショット。

「なかなか、かわいいですよ」「その表情、いいですねぇ」と褒めのパターンは少なく若干繰り返し気味だったが、被写体の気持ちを上げるのに必死になる。ちなみに、周りはナチュラルにフォトジェニックな撮影中。うらやましい。。

 

6枚目ごろからは、柔らかい表情になってきた田中。自撮りにも挑戦。

素の表情を要求したら、ミステリー感がでてしまった。買い物を待っているお父さんにもみえる。

 

7枚目は、スーパーマーケットでお買い物〜♫の田中。月刊イベントマーケティングNo.30の表紙にも採用したブースデザイン(No.30の撮影モデルはMika+Rikaちゃん)なので、なんとなく気合いが入る。

段々と乗ってきた。お父さん、実は買い物大好きなんだっルン♪♪♪♪セとセリフを入れたくなる。

 

8枚目は花王のクレンズケアシャンプーPYUAN(ピュアン)とのコラボブース。PYUANでつくったシャボン玉が舞うブースは、いい香りに。

せっかくなので、一眼レフカメラを置いて2人で撮ってもらう。楽しい。

 

9枚目はもふもふのピンクのウォールのブース。ついつい、なでたくなる。こちらはPhilipsとのコラボ。光美容器もかわいらしくディスプレイされていた。「あっ、触りたくなる肌にってことか!お洒落なPR!!」

お手入れしなくっちゃね、と脱毛中のポーズをとる田中。スタッフの女性から「直接腕に当てる方はあまりいないですよ(笑)。持ってポーズするくらいがかわいらしいかと、、、」とフォトジェニック指導が入る。

10枚目はキャンディーのブース。さすがにブースがかわいらしすぎてポーズに悩んでいたので、さきほどの女性スタッフさんに「どんなポーズがかわいくなりますか?」と聞いてみる。「キャンディの端と端をつかんで引っ張り合いっこをしていた女の子がいて、かわいかったですよ!」とアドバイスをいただく。

右は男性スタッフさん。ご協力ありがとうございます!

 

11枚目は日本郵便とのコラボブース。折るとお守りの形になるデザインハガキ「お守りかもエール」がディスプレイされている。

 

 

世界観にすっかり馴染んだようだ。

12枚目は、鏡の仕掛けで撮影が楽しくなるブース。ここでもフォトジェニック指導をもらったおかげで、かわいい写真が撮れた。3連発+おまけ。

遠近法、天井の鏡から覗いた風、鏡でハートと次々にフォトジェニックな撮影方法を教えてくれるスタッフさん。

 

もうすっかり慣れたようすの田中。最初のぎこちない笑顔が嘘のように、自然な表情に。ハッシュタグポーズまでマスターしている。

「床のピンクも入れるとさらにかわいいですよ」とスタッフさん。最後までナイスアシストだった。フォトジェニックの道は奥深い。

いかがだっただろうか。共感型フォトジェニック・アート展「VINYL

道艸舎×antenna* 「奈良で茶道はじめ 〜『茶論』で学ぶ、美しいお茶〜」イベントレポート

道艸舎×antenna* 「奈良で茶道はじめ 〜『茶論』で学ぶ、美しいお茶〜」イベントレポート »

「茶道」というと、由緒正しい師匠に入門し、畳の稽古場に和装で通う……といった敷居の高いイメージがあるが、「もっとニュートラルに、自由に茶道の文化にふれてほしい」「日常の中でお茶を愉しんでほしい」との思いから2018年春に立ち上がった新しいブランドがある。創業より茶道とつながりの深い中川政七商店のグループ会社である道艸舎(みちくさや)が手がける『茶論(さろん)』だ。

このほど『茶論』とトレンドやライフスタイルの情報を配信するスマートフォンアプリ「antenna*」との共同で、特別な茶道講座「奈良で茶道はじめ〜『茶論』で学ぶ、美しいお茶〜」が開催された。講座の様子を体験レポートする。

 

 

会場は奈良の「遊中川」本店奥にある「茶論奈良町店」。2018年8月11日土曜日、11時から、13時から、15時からの各90分で行われた。『茶論』の暖簾がある喫茶スペースの奥に、靴を脱いであがる掘りごたつの部屋がある。そこが普段『茶論』の「稽古」と呼ばれる講座が行われている部屋であり、今回の特別講座の会場だ。意外にも、正座ではなく、テーブル席で講座が行われる。とはいえ、部屋には掛け軸や日本画、部屋の向かい側には見事な日本庭園と、茶道の稽古場としてふさわしい品格のある雰囲気に満ちている。

 

筆者を含めて6名の参加者がそろう頃、香煎と和菓子、お手拭きが配られた。「和菓子は稽古中に食べるので我慢してくださいね」の言葉を受け、みな笑みながら香煎をいただく。そうして気持ちがほぐれてきたところで、講師が部屋に現れ、特別講座がスタートした。

まずは講師のお点前を見学。ひとつひとつの所作の美しさに息をのむ。その後、和菓子を食べ、講師の点てたお茶をいただいた。和菓子の食べ方、お茶のいただき方、それぞれの作法が講師から伝えられるが「今日は作法を気にせずに楽しく、召し上がってくださいね」との一言があり、参加者はリラックスしながらお茶と和菓子を楽しんだ。

続いて始まったのが、茶道についての講義だ。講師が手元でタブレットを操りながらスクリーンにより解説がすすんでいくという、なんとも現代的なスタイルに驚く。内容は、茶道の考え方や歴史など一見堅そうではあるが、「お茶と漢詩をたしなむことがステータスだった時代がありますが、スタバでマックを使っているとちょっとかっこいい……みたいな現代の感覚と通じるかもしれませんね」などとフランクな例や冗談を交えながらの講義に、参加者の笑顔がこぼれる。

講師の親しみやすくわかりやすい語り口には参加者を引き込む力があり、『茶論』が指導者を「師匠」ではなくあえて「講師」と呼ぶ意図の一端が理解できる。講師は、ただ教えるだけでなく、受講者とともに楽しみ、共有するというスタンスの存在なのだそうだ。とは言え、内容は茶道の本質に迫る本格的なもの。新たな発見や気づきに声をあげ、楽しみながら習得していく参加者の様子が印象的だった。

茶道についてたっぷり学んだら、次は参加者がお茶を点てる時間だ。講師が今日の参加者のことを想い見立てたという茶碗がそれぞれに割り当てられる。冒頭、講師の点てたお茶をいただいた漆黒の黒楽茶碗とうって変わって、カラフルな色合いだ。茶碗ごとの産地もさまざまで、自分に割り当てられた茶碗だけでなく、他の参加者の茶碗を眺めて目でも楽しむことができる。

「はじめはクラシカルな黒楽茶碗でおもてなしをして、その次はカジュアルな茶碗で楽しんでもらう。場やタイミング、人に合わせて茶碗を見立てるという考え方は、日頃のお料理での器選びなどにも生かせるものだと思いますよ」との講師の言葉に、茶道での学びと日常はかけ離れていないのだと実感する。

茶筅の持ち方、点て方など基本的な説明を聞いた後に、いよいよそれぞれがお茶を点てる。講師からのアドバイスに耳を傾けながらみな真剣だ。筆者も必死に点てたが、できばえは講師が点ててくれたお茶とは別物。残念ながら、泡のきめ細かさが全く違う。飲んでみると味もなんとなく違う気がした。

他の参加者も「先生が点ててくださったものより、苦く感じる」、「思った以上に手が疲れた」などと感想を口にした。講師からは直前に食べる和菓子の種類によってもお茶の味が変わって感じることや、稽古を重ねることでおいしいお茶が点てられるようになることなど、説明があった。自分が実践して気づきを得ることが、続けたい、上達したいという意欲につながるのかもしれない。

最後に、『茶論』で行われる茶道講座「稽古」についての紹介があった。料金やコースについての詳細というより「修行ではなく、学び」、「心、型、知をバランス良く養っていく」といった、稽古のコンセプトや理念を知ることができる。今回の体験イベントもそれらに沿った内容だったので、想像がしやすい。ただ技術を学ぶのではなく、茶道の歴史や物の見方、ひとつひとつの所作に宿る意味を学んだ上で稽古をすることによって、茶道の本質を体得していくという『茶論』の稽古の在り方が理解できた。

稽古後は座敷の喫茶スペースにて甘味をいただきながら、参加者同士で談笑し和やかな時間を過ごした。「今回講座を体験してみると学習の要素も多分にあり、教養を身につけるためのお稽古事として受け入れられるジャンルだと感じた」(20代・女性会社員)、「歴史や作法の意味を知ってから実践すると、身の入りようが違った。実は実家に母の茶道具があるので、一度自分でもやってみようかなと思う」(30代・女性銀行員)、「お茶で有名な宇治に住んでいるが、茶道文化にあまり触れずにきたためいい機会を得た。小学生と高校生の子どもにも今回の体験を共有したい」(40代・男性会社員)と参加者それぞれが心境や茶道への認識の変化を語ってくれた。

 

イベント終了後、今回の開催趣旨や効果について茶論の店舗ディレクターの藤本諭美さんとantenna* 広報の北見裕介さんにお話を伺った。

藤本諭美さん(茶論)

「ブランドの立ち上げ期はとても忙しいので、今ある体験講座がベースで良いというantenna* さんの言葉を聞いて実施のハードルが下がりました。企画面や運営面の負担が軽減されるだけでは無く、やはり『茶論』×antenna* の化学反応と言うべき、antenna*ユーザーさんからとても新鮮な反応を得られたので、私たちが普段行っていることには価値があるのだと再認識もできました。今回のイベントでは茶道へのイメージを変えることが目標でしたので、参加者の皆さんが自ら積極的に体験イベントを楽しんでくださって“茶道のイメージが変わった”、“とても楽しめたので、自分の周りの人たちにも伝えたい”など、ポジティブな反応をいただけたことは大きな収穫です。私たちが伝えたかったことが参加者の方々に確実に伝わっていると実感できました。SNSなどの活用ももちろん大切ですが、今回のように顔の見える形の施策は大切だと改めて感じました」

 

北見裕介さん(antenna* )

「茶論さんで普段行われている講座自体に大変魅力があると感じたので、コラボレーションするにあたって特別な企画をたてるのではなく、通常の体験講座ベースでイベントを開催しましょうとご提案しました。どちらかというと、一度に大きな規模のプロモーションをするというよりも、連続して体験イベントなどを仕掛けてリアルな口コミによって火がついていく、という方法がぴったりくるタイプのコンテンツ。まだあまり知られていないだけで、世の中にもっと知られさえすれば、需要が高まっていく良質な講座だと感じたので、手を加える必要はないと考えたのです。antenna* ユーザーは、新しいことを楽しみながら取り入れることが上手な人が多いので、茶論さんの講座とも相性がよく、うまく響き合うと考えました。茶論さんからの期待も大きく、当初計画していた2回開催を3回に増やしたのですが、どの回も盛況で手応えを感じました」

日常の中でもっと自由に茶道の文化にふれて、愉しんでほしいというコンセプトを持つ茶論と、ユーザーに豊かな経験を提案するキュレーションアプリantenna*の相性のいいコラボレーションから生まれた本イベント。イベント終了後の充足感にあふれる参加者の表情から、今回の特別講座が参加者の茶道に対する固定概念を覆し、ポジティブな「茶道はじめ」の時間になったことがうかがえた。

 

 

渋谷スクランブル交差点の人波サーフィン体験が登場。乗りこなすコツは前をみること

渋谷スクランブル交差点の人波サーフィン体験が登場。乗りこなすコツは前をみること »

渋谷スクランブル交差点の人波に乗れるサーフィンが、渋谷マークシティに登場した。デジタルインスタレーションコンテンツの「BIT WAVE SURFIN’」だ。

 

デジタルマーケティング事業等を展開するD2Cグループの株式会社イメージソースと株式会社カケザンが、日本電信電話株式会社(以下NTT)と共創したプロジェクトで、9月10日からスタートし、来週17日までの期間中は、毎日10時から21時に展開している。

 

IMG SRCとカケザンが企画・開発した「BIT WAVE SURFIN’」は、渋谷スクランブル交差点の歩行者の量などを、瞬時にNTTの深層学習ランタイム高速化技術を用いて解析。定点カメラの映像をリアルタイムに解析してデジタルな波を作り、それに連動してサーフボードが動くという仕組み。信号が青になって人が動き出すと波が起こり、赤になると波が穏やかになる。

 

 

 

プロジェクトを企画・プロデュースしたカケザンの長尾啓樹さん(代表取締役社長/ Producer)は「街のデータビジュアライズにスポーツを取り入れて、エンターテインメントの表現にしたらどうなるだろう」という発想から企画に落とし込んでいった。また、「BIT WAVE SURFIN’」は、9月7日から開催されているSOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA(主催:SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA実行委員会、愛称SIW)のEXPERIENCE PROGRAMの一つでもあり、長尾さんは「SIWは、多様な未来を考える都市回遊型イベント。未来のアトラクションを欠片でも感じていただけたらうれしい」と話す。

 

「BIT WAVE SURFIN’」は、歩行者の量や時間帯によってビジュアルの演出も変化。男女比や年齢層など、映像から推測してデータ化されており、毎回、ボードの振動だけでなく目の前に広がる映像や音響もデータから自動生成され、渋谷という街の今を感じることができる。解析技術の反映をどう表現するか、サーフボードの動きをどこまで再現できるのか、クリエイティブはイメージソースと共創。映像演出の担当者やデバイスの開発担当者は当初サーフィン経験がなかったため、リアルな体験提供のために、サーフィンの実践経験をしてプロジェクトに挑んだという。

 

サーフボードを模ったオリジナルデバイスは、ボディバランスをコントロールすることで、子供から大人まで、誰もが街中でサーフ体験を楽しめるコンテンツとなっている。

 

SIWは、渋谷駅周辺、原宿表参道エリアの商業施設やイベントスペース等を拠点とした多様な未来を考える11日間の都市回遊型イベント。Award (アワード)、Forum (フォーラム)、Meet-Up (ミートアップ)、Session (セッション)、 Trade-Show(トレードショー)、 Experience(エクスペリエンス)と6つの多様なプログラムで展開される。

 

音とビジュアルと動きで、渋谷の街を感じる「BIT WAVE SURFIN’」。最新技術のエンターテインメント導入事例としても、ひと夏のCITY SURFINとしても、乗りこなすには目線を上げてまっすぐ未来をみることがコツだ。

 

▼ 「BIT WAVE SURFIN’」プロジェクトメンバー

 

<「BIT WAVE SURFIN’」概要> ●     公開期間: 9月10日(月)~9月17日(月・祝) ●     時間: 10:00〜21:00 ●     場所: 渋谷マークシティ 1F (住所:東京都渋谷区道玄坂1丁目12−1) ●     料金: 無料 ●     URL: http://bitwave.tokyo

 

上島珈琲店×antenna*体験イベントのつくり方「上島珈琲店特別試飲会 コーヒーで笑顔になる日 supported by antenna*」レポート

上島珈琲店×antenna*体験イベントのつくり方「上島珈琲店特別試飲会 コーヒーで笑顔になる日 supported by antenna*」レポート »

2018年7月18日夕方、上島珈琲店にて、「上島珈琲店特別試飲会 コーヒーで笑顔になる日 supported by antenna*」が開催された。

今回のイベントは、上島珈琲店などのカフェの運営やフランチャイズ事業を行っているUCCフードサービスシステムズ株式会社(以下UFS)と、スマートフォンアプリ「antenna*」の共同開催。

UCCといえば、「カップから農園まで」の言葉通り、直営農園でのコーヒー豆生産、コーヒー飲料販売、上島珈琲店運営など、コーヒーに関連するあらゆる事業を展開していることで知られている。一方、「antenna*」は、おでかけやライフスタイルなど、東京近郊で暮らす・働くアクティブな大人に向けて多彩な情報を発信するスマートフォンアプリだ。

今回のイベントでは、上島珈琲店で普段提供されている6種類のコーヒーと、飲み比べや試飲用に、店頭では絶対にお目にかかれない2種類のコーヒーが提供されたが、冒頭のアイスコーヒーはそれとはまた別。汗だくで到着した参加者は嬉しそうに喉を潤していた。

今回の参加者は、応募者の中からランダムに選ばれた7名の男女。隣り同士から徐々に会話が始まり、アイスコーヒー片手に全体がほどよく打ち解けてきたところでイベントが開始された。

まずはUFSの小辻さんより、上島珈琲店の大きな特徴であるネルドリップについて説明があった。

上島珈琲店は、全てのコーヒーをネルドリップ式で抽出している。よくあるのは紙を使ったペーパードリップ式だが、ネルドリップ式は紙の代わりにネルを使う。

これがネル。「ネルシャツ」と同じ「フランネル」という織物でできている。外側は少しザラつきがあるが、中はなめらかで繊維が細かいことが見てとれた。この細かな繊維によって、滑らかな口当たりのコーヒーが抽出できるのだそうだ。

参加者はもちろんコーヒー好きばかりだが、自宅でコーヒーを飲むとしてもペーパードリップがせいぜいで、ネルドリップ式でコーヒーの抽出をしたことがある人はいなかった。

それもそのはず。ネルドリップは取り扱いが大変難しく、技術も必要な抽出方法だ。上島珈琲店では、ネルドリップ式の手の動きを再現した機械を使うことで、クオリティーを一定に保つことに成功している。また、使用するネルの形にもこだわっており、特許を取っているそうだ。

こういったこだわりによって、上島珈琲店のまろやかで香り豊かなコーヒーが生み出されているのだ。

まず配られたのは、最もスタンダードな「ネルドリップブレンドコーヒー」。ネルドリップのこだわりを意識しながら飲んでみると、確かにまろやかで香り豊かな気がする。ストーリーを聞きながら味わうことに大きな価値を感じた。

続いて運ばれてきたのは、かなり分厚いトースト。

こちらはモーニングでのみ販売されている「厚切りバタートースト」を半分にカットしたもの。ネルドリップブレンドコーヒーとの相性を考え、オリジナルのレシピで作っているそうだ。強力粉と薄力粉をブレンドすることでさっくりと仕上げたやや甘めのトーストは、深い味わいのコーヒーとぴったり。朝はこれだけで満足できるビジネスマンも多いのではないだろうか。

ネルドリップコーヒーに合うお菓子として、ブルゴーニュ産発酵バターを使った「塩マドレーヌ」と、京都の老舗宇治茶専門店「丸宗」のほうじ茶を使ったフィナンシェも配られたので、これらもお供として楽しみつつ、試飲が続いていく。

続いてやってきたのは「無糖ミルク珈琲」。

今回のイベントは、普段あまり頼まないメニューの美味しさを知ってほしいという狙いもあり、1杯目のネルドリップブレンドコーヒー以外は変わり種ばかりだ。

しかし、それらにもこだわりがたっぷり詰まっており、知れば知るほど上島珈琲店が好きになってしまった。

上島珈琲店のミルク珈琲は全て「ダブルネルドリップ方式」で抽出されたコーヒーを使っている。ダブルネルドリップ方式とはネルドリップで抽出したコーヒーを、新たなコーヒー粉でさらに濾過抽出する方式で二度濾過することによって、雑味や酸味が吸収され、よりクリアな味わいのコーヒーが抽出できるのだそうだ。

なんと今回は、通常では絶対にお目にかかることのできない、ダブルネルドリップ方式で抽出したコーヒーの原液まで試飲することができた。

参加者からは「まるでエスプレッソだ!」という声が飛び交っていた。「通常このままで飲むものではないので、残していいですよ」と小辻さんは言うが、それでも「これはこれで美味しいね」と飲みきった参加者も多かった。

しかし、上島珈琲店のミルク珈琲のこだわりはこれだけでは終わらない。ダブルネル抽出液を、コーヒー2:ミルク8の割合でブレンドするのもこだわりの一つ。小辻さんはこれを「黄金比」だと言う。

一般的なカフェオレはコーヒー1:ミルク1の割合でブレンドするため、上島珈琲店のカフェオレはかなりミルクが多いと言えるが、これによってミルクのまろやかさが十分に感じられる。また、コーヒーはダブルネル方式で抽出しているため、量が少なくてもミルクに負けることなく、程よい主張が感じられた。まさに黄金比なのだろう。

試しに、ダブルネル抽出液とミルクを1:1で合わせた特別なカフェオレも飲んでみた。これも通常は絶対に販売されることのない、イベントならではの試飲メニューだ。

さらっとして飲みやすいと思ったが、やはり「2:8の黄金比が美味しい」という声が多かった。一方で「もっとミルクが多くてもいけるよ」なんて声も挙がり、参加者同士で感想を述べあい盛り上がっていた。

続いてやってきたのは「黒糖ミルク珈琲」。

ここからは、ミルク珈琲のアレンジメニューが続く。

黒糖ミルク珈琲は飲んだ瞬間に口の中いっぱいに黒糖の風味が広がった。黄金比はそのままに、沖縄県産のサトウキビを煮詰めた黒糖蜜を加えている。店頭でも、「甘みが癖になる」という意見が多いそうだ。

「ブルボンヴァニラの無糖ミルク珈琲」には、レユニオン島(インド洋に浮かぶフランスの海外県)の「モンレニオンヴァニラ」を使っている。モンレニオンヴァニラは、世界のバニラ総生産量のうち1%程度しか採れないことから、バニラの女王と呼ばれている。

また、かつてレユニオン島では、ルイ王朝が愛した幻のコーヒー「ブルボンポワントゥ」が栽培されており、UCCはそれを復活させて毎年数量限定で販売しているのだとか。

肝心のブルボンヴァニラの無糖ミルク珈琲だが、口に含んだ瞬間にバニラの香りがブワッと広がる。無糖にも関わらず、甘みが感じられるのが嬉しい。

「名前を言うのにためらうから、普通だったらなかなか頼めないね」との意見で盛り上がったが、「とっても美味しいから次回から頼んでみよう」「無糖なのにバニラの香りで甘さが感じられるから、ダイエット中にいいかも」などと女性からの評価が大変高かった。普段頼まないメニューの美味しさを伝えたいというイベントの狙いの一つがしっかりと達成されていたようだ。

牛乳の代わりに豆乳を使った「豆乳ミルク珈琲」は、国産大豆の無調整豆乳を使っている。まろやかで自然な味わいが、とても飲みやすかった。

最後はこの夏のイチ押し商品「コーヒーモヒート」(現在は販売終了)。炭酸とオリジナルノンアルコールモヒートシロップにダブルネル抽出液をミックスしたもの。

オリジナルシロップには、コーヒー豆では有名な「ブルーマウンテン」の産地で作られている「ジャマイカンラム」を使用。夏の暑さにぴったりの爽やかなドリンクだった。

「もっとコーヒー感が強くてもいいかも」とダブルネル抽出液の量を自身で調節して楽しんでいる参加者もおり、小辻さんもリアルな意見に耳を傾けていた。

8種類のコーヒーから、上島珈琲店のこだわりがいくつも垣間見られる大変充実したイベントだった。

お気に入りを聞いてみたところ、女性はコーヒーモヒートや豆乳ミルク珈琲と答える参加者が多かった。

今回最も人気が高かったのは豆乳ミルク珈琲で、筆者も一番好きな味だと感じた。ある女性参加者は普段から豆乳ミルク珈琲が一番好きで、「これからも変わらず豆乳ミルク珈琲派です」と話す。

参加者の中には上島珈琲店のヘビーユーザーが意外と少なく、初めて来店したという人もいたが、今回のイベントをきっかけに「また来たい」と思った参加者も多かったようだ。

参加者も最後まで飲み比べやコーヒー談義を楽しんでおり、「ネルは使い捨て?」「コーヒーの味の決め手は品種? 産地? 焙煎度合い? 淹れ方?」など、さまざまな質問が飛び出していた。

参加者同士の会話も大変盛り上がり、イベントのタイトル通り、「コーヒーで笑顔になる」1日を過ごせたのではないだろうか。

最後に、今回のイベントの企画意図や感想を、UFSの小辻優子さん、antenna* の北見裕介さんに伺った。

小辻優子さん(UFS):これまで、コーヒーに関するイベントをしてこなかったわけではありませんが、実際に店頭で提供している商品を味わってもらうイベントは開催したことがありませんでした。

そこで、antenna*の北見さんにご提案いただき、普段は飲まないような幅広いメニューを試飲するイベントを開催することになりました。

上島珈琲店を利用したことがない方に魅力を知ってもらったり、普段来ている方にも未開拓のメニューを知ってもらったりすることができたと思います。

また、思っていた以上に参加者から意見がたくさん出てきて大変参考になりました。少人数でやりとりできるのは楽しいですね。これからの商品やイベント開催に活かしていきたいと思います。

北見さん(antenna*):今回は、antenna*で展開する「カフェとパンとスイーツと」のスピンオフ企画としてイベントを開催しました。上島珈琲店さんのメニューの豊富さに魅力を感じていたので、それをアピールできるようなイベントにしてはどうかと提案させていただきました。

イベントを終えて、その点はしっかりと伝えられたと感じています。特に、私が代表例にはなるのですが、普段ブラックを頼みがちな人には、そのほかにも魅力的なメニューがあることを知ってもらえたと思います。

また、このSNS時代に少人数イベントを行う価値も重要なポイントです。どんなにネットが発達していても、味わう、触れることはまだできません。では、効率よく直接体験してもらうために大きなイベントをやればいいのかと言うと、それだけでもないと思っています。

いくら大きなイベントを開催しても、SNS上でその話題は数日も持ちません。それなら、手間はかかっても、細かな発信を連続して行うことが大事だと思っています。きちんとおもてなしできる環境をつくり、普段の価値を伝え続ける機会をこれからもつくっていきたいです。

また、東京都内、関東近郊でさまざまなイベントが行われていますが、自社の発信だけでは伝えきれないを価値や魅力を代わりに発信し、antenna*ユーザーに楽しんでもらいたいと考えています。流行の発信場所としてantenna*を機能させたいので、これからもこういったイベントは続けていきたいです。

筆者もたまにコーヒーチェーンに足を運ぶが、言われてみれば確かに毎回同じメニューしか頼んでいない。他にどのようなメニューがあるかすら把握していないといっても過言ではないほどだ。

そんなカフェユーザーにとって、このようなイベントは、未知の領域へのハードルを越える後押しをしてくれる貴重なものだと感じた。筆者も今回6種類(店頭販売されている商品)のコーヒーを飲んでみて、普段なら絶対にチャレンジしないが、飲んでみると自分好みだと感じるものが多々あり、参加者も同様の感想を述べていた。

また、お客として店頭に足を運んだ時には知り得ないこだわりを聞くことによって、よりコーヒーを楽しむことができた。タイトル通り、「コーヒーで笑顔になる」素敵なイベントだった。

(取材・撮影=江戸しおり/編集=SAGOJO、樋口陽子)