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antenna*specialイベントの作り方 ヨガ1日講座で“MIZUNO”を体験する!

創業113年のスポーツメーカーミズノでは2018年4月、大阪市北区茶屋町にミズノオオサカ茶屋町をオープンした。日常にスポーツを取り入れたライフスタイルを提案するグローバルフラッグシップストアだ。12月9日同店にて、ミズノとantenna*は共同で、『antenna* special “Ready!Lady!YOGA”』を初開催した。

 

イベントの体験レポートと合わせて、イベント+記事配信の組合せでコラボ企画を展開した担当者インタビューをお届けする。イベント時にはPR動画も撮影するなど、イベントの場を120%活用した事例になる。

 

体験イベントとして企画された「antenna* special “Ready!Lady!YOGA” ヨガ1日講座」は、ヨガプログラム、ウエアレンタル、店内ツアーの3つの体験が用意され、14時から3時間半にわたって行われた。参加者は、antenna* の募集に応募があったユーザーなど20名。女性限定イベントとして展開した。

 

会場は、7階層で構成されたミズノオオサカ茶屋町の7階で、ヨガ教室やランニングクリニックができるイベントホールのあるフロアからスタートした。参加者は、はじめに、ヨガ用ウエアをレンタルする『Ready!Lady!Rent』の無料体験で、手軽にヨガに参加できる気軽さを実感(通常は1週間700円)。ウエアが入った袋を開けた参加者から「わぁーっ、かわいい!」と、喜びや感動が混ざったような反応も聞かれた。

ウエアに着替えると、ヨガマットが用意されたスタジオで『ReadyLadyYOGA スペシャル体験版』がスタート。しなやかなココロとカラダづくりを体感できるプログラムを、生活ヨガ研究所の代表であり、NPO法人日本YOGA連盟認定指導者のほかインド政府公認ヨガインストラクターの珠数孝先生が指導した。

 

『Ready!Lady!YOGA』は、もともとミズノオオサカ茶屋町が『Ready!Lady!PROJECT』シリーズの一つとして開催しているミズノオリジナルヨガレッスンで、通常4回で展開しているプログラム。今回は特別に1回で体験できるスペシャル体験版として提供した。ウエアレンタルも『Ready!Lady!Rent』として、トレーニングアパレルを中心に、トータルコーディネートがそろう1週間のレンタルサービスだ。プログラムもレンタルサービスもいつもは有料で展開している女性向け体験サービスで、「やりたいことを自由に、ためらわず挑戦したい」女性向けにミズノでは、最初の一歩をさまざまな内容で用意しサポートしている。

 

ヨガで汗をかいたあとは、参加者の表情もすっきり。今回、体験イベント用に特別に用意されたドリンクで水分をとって、休憩タイムにも笑顔があふれた。

 

2つの体験を終えた後は、店内ツアーも。7Fのスタジオから降りて、1〜6Fの店内を見て回り、熱心に靴やアパレル用品を手に取りながら、「あ、これカワイイー」とポロッと言葉が出るような自然な反応があったという。

 

店内では、体の重心バランスの計測をして足に最適なインソールを作るためのデータ計測ができる「足圧計測体験」、脚にかかる衝撃を計測する「インパクトフィッター体験」なども行われた。

 

さまざまなブランドを扱うスポーツ量販店とは異なり、ミズノブランドがずらっと揃うミズノオオサカ茶屋町では、旗艦店ならではの種類の多さに、意外なラインナップを見つけて立ち止まる姿も多かった。

 

イベント終了後、企画したミズノ株式会社コンペティションスポーツ事業部第1事業企画販促部企画戦略課の郷沙央里さんとantenna* 広報の北見裕介さんに今回の開催趣旨や効果についてお話を伺った。

 

郷沙央里さん(ミズノ)

 

ヨガ体験イベント企画のワケ

 

ミズノの持っている課題意識として、「アスリート」や「メンズ向け」のような世間イメージが強く、実際には多くの女性向け商品の取り扱いがあるのに認知が低いということがありました。加えて、ヨガイベントは普段から手ぶらで参加できるものとして開催があるものの、それ自体の認知も課題でした。ミズノの旗艦店は全国で大阪と東京の3箇所ですが、そのなかの一つである今回の会場ミズノオオサカ茶屋町では、ヨガだけして帰られるというお客様も多かったんです。ですので、イベント自体に、「ミズノのウエアを着用できる」「実際に体を動かしてウエアの着用感を試せる」「ヨガ体験後に店舗見学ツアーを行う」という要素を取り入れました。

 

イベントのKPI設定

 

一番は「認知を増やしたい・広げたい」というところが最も大きな目標設定のポイントになっていたので、ヨガ体験イベント自体には数値的に特別な設定はしていません。それよりもむしろ、イベントではストレートに「ウエアを着用して着心地の良さを感じるなど、ミズノだからこそできる体験」を参加者の方に伝えたい思いがありました。

 

KPIとして重要になってくるのは、イベント実施後にantenna*さんを通じた記事の配信後の反応と考えて設計しました。

 

コラボイベントで感じた体験価値

 

実は、イベント後にお客様の実際の反応を振り返って、「意外と、認知を広めるだけがイベントの目的ではなかったな」ということに初めて気が付きました。というのも、ミズノでは、ユーザーエクスペリエンスをプロモーションの中でも大事にしています。そんな中で、今回いらしていただいたお客様から、素直に、喜びや感動が混ざったような「ウエアが可愛い!」「靴が可愛い!」「ヨガ、気持ちよかった!」といったお言葉を伺えました。体験を通して、お客様の中にこういった出会い・発見による驚きや喜びが芽生えるんだ、という瞬間を目の当たりにできたのが、私たちにとっても非常に大きな収穫のある発見でしたね。

 

北見裕介さん(antenna*)

 

体験している風景を情報として切り出す

今回のコラボ企画のゴールは、ミズノさんのブランドイメージとしてある「アスリート」や「メンズ向け」という印象を、「スポーツライト層、女性向け」のラインナップもあることに気づいてもらうことでした。従来型のプロモーションでは、テレビCMや交通広告で広く認知をとる、という訴求方法もありますが、提案したのは、“情報を多重にみせていく”という方法です。

 

実際にミズノさんでは女性タレントさんを起用した店頭POPなど、すでに女性向けにも訴求されていました。そこでantenna* では、実際に体験している風景をみせていくことで、別の価値を提案できるのではないかと思っています。

 

いま、生活者の方が接触するメディア数・情報量は多くなりすぎています。そんななかで、1回の情報接触で認知が大きく上がる、イメージアップするということは正直、むずかしい。一つのブランドを訴求するには、複数の角度から情報を出していくことと、複数回接触していくことが必要です。体験イベントでは、普通に生活している方に参加していただいて、日常のなかのひとコマの体験としてシーンを切り出すことができます。その写真を記事のサムネイルとして出すのと、パンフレット用の撮影写真を出すのとでは、たとえ同じようなヨガ体験の場面設定をしたとしてもどうしても受け取る側の印象は変わりますよね。

 

イベント自体は普段、店舗で開催しているものですし、公式サイトからの発信ではなく、トレンド情報としてのantenna*の記事をみて「あっ、私も行ってみたいな」と思ったら行くことができる、そんな動線をつくるように企画しました。

 

イベント現場力

今回の体験イベント企画をミズノさんとコラボさせていただいて、すごいと思ったのは、郷さんを含め、イベントの現場にいたミズノの6名の皆さんが、ご自身の業務分担やできることを当たり前にこなしていく機動力でした。

 

たとえば、広報の方は、体験イベント中の参加者さんのようすをPR動画として撮影されていましたし、郷さんはご自身のネットワークを活用されてヨガ後の参加者の皆さん用にドリンクを調達されていたりと参加者視点で必要なモノを用意され、自然に分担していました。皆さんがそれぞれに判断してテキパキと動かれていたという印象です。

 

一つのイベントとしてのKPIがあるというより、イベントがあって、それぞれの業務のなかでKPI設定があるというあたり前の場面に出会った印象です。だからなのでしょうか、イベントだからと特別に対応している感じではなく、いつもの業務を当たり前にしている場が今回はイベントだったというくらい、新鮮に感じました。実際に店舗を体験するという内容でしたし、「あっ、いつもの通りにするだけでイベントは成立するんだ」という点は、発見でもありました。

 

 

参加者には、ミズノのことをあまり知らなかったり、名前を知っているけれど着たり使ったりしたことの少ないという層もいたという。実際にリーチしたかった層だ。それがミズノがantenna* とコラボした理由でもある。ウエアの着用体験などは、アパレルでの試着とも異なる、「着る」の先の、体を動かして「使う」体験が重要だが、新しい層にも「わたしも使ってみようかな」と自然なアプローチのきっかけをつくる体験イベントになったようだ。

 

 

樋口陽子

樋口陽子

樋口陽子  月刊イベントマーケティング 編集長 MICE 研究所「イベントは体験提供の場」として、イベント現場で体当たり取材を行っている