デジタルアートを手がけるカラーズクリエーション株式会社が東京都在住の20〜30代の男女200名を対象にアンケートを実施した。
約3割がデジタルアートを活用した展示やイベントに行ったことがあると回答。7割がリアルとデジタルが融合した演出を魅力的に感じる、デジタルアートイベントの印象は「写真映えする」「最先端である」「インパクトがある」。7割がデジタルアートを体験できる場所が増えてほしいと答え、展示やイベントに求めることは「没入感」「体験型」が多かった。
デジタルアートを活用した展示やイベントに行ったことがあるかという質問に、「ある」が32%、「ない」が68%となった。(n=200)。また、行ったことがある回答者に対し、誰と一緒にいくことが多いかという質問に、最も多かった回答が「友達」で34.4%、「家族・子ども」が29.7%と続いた(n=64)。
ある:32% ない:68%
<見たことのあるデジタルアートや印象的だったイベント/一部抜粋> ・小田原城プロジェクションマッピング ・東京駅のデジタルアート ・池袋アートデジタルアート。和楽器生演奏と舞踊が融和してたところ ・アクアパーク品川のプロジェクションマッピング ・ONE PIECE展示会 ・友達に誘われてチームラボを見に行った ・ディズニーランドのプロジェクションマッピング ・乃木坂46 4seasonsに行きました。 ・NAKEDの昨年のヒカリエでのイベント。占いとデジタルアートが掛け合って幻想的で、かつアトラクション要素も満載で楽しめました。 ・ハウステンボス内のアトラクション
■7割以上がリアルとデジタルが融合した演出は魅力的に感じる
リアルとデジタルが融合した演出は魅力的に感じるかという質問には、「とても魅力的」と「やや魅力的」が合わせて76.0%と、7割以上がリアルとデジタルの融合を魅力的に感じていることがわかった(n=200)。
とても魅力的:38.5% やや魅力的:37.5% あまり魅力的ではない:13.5% 全く魅力的ではない:10.5%
<リアルとデジタルが融合した演出が魅力的に感じる理由/一部抜粋> ・好奇心が刺激される ・映像と自分が一体となった感覚を味わえるから ・非日常感が良い ・遠くからただ見るのではなく、近くで見たりそれを触ったり体感できるのがいい ・新しいアートのかたち。テクノロジーと芸術の融合で面白い ・リアルでは表現できなかったことが表現できるようになる
■デジタルアートイベントの印象は「写真映えする」「最先端である」「インパクトがある」 デジタルアートイベントの印象を尋ねたところ、「写真映えする」「最先端である」がそれぞれ35.0%で最も多く、「インパクトがある」が33.0%と続いた(n=200)。
写真映えする:35.0% 最先端である:35.0% インパクトがある:33.0% 記憶に残りやすい:30.5% おしゃれ、かっこいい:25.5% SNSでシェアしたくなる:20.5% あてはまるものはない:19.5% その他:0.5%
■7割がデジタルアートを体験できる場所が増えてほしい 今後、デジタルアートを体験できる場所は増えてほしいと思うか尋ねたところ、「はい」が69.0%と7割近くの人が増えてほしいと思っていることがわかった(n=200)。
はい:69.0% いいえ:31.0%
〈デジタルアートが増えてほしい場所/一部抜粋〉 ・歌手や人気映画とのコラボを見てみたい ・プラネタリウムや、漫画やアニメなどのコラボが見てみたい ・地方でのイベントで増えてほしい ・都心など人が集まるところに ・デートスポットで大規模なイベントが行われて欲しい ・日常的に訪れる場所 ・身近な商業施設
■展示やイベントに求めることは「没入感」「体験型」 展示やイベントに求めることは何か尋ねたところ、「没入感」が42.0%で最も多く、ついで「体験型」が37.0%と、訪れた時にどれだけ世界に浸れたり非日常を味わえるかを重視しているという結果となった(n=200)。
没入感(その世界に入り込んでいる感覚):42.0% 体験型:37.0% デジタルを活用した新しい体験:35.0% 新規性:20.0% 写真映えすること:18.0% 話題性:9.5% 有名な人や会社がプロデュースしていること:5.0% あてはまるものはない:17.5% その他:0.5%
■6割以上が日本のデジタルアートは独創性があり技術が進んでいると回答 日本のデジタルアートは独創性があると思うか尋ねたところ、「とても思う」と「やや思う」が合わせて62.5%と、6割以上の方が独創性があると思っていることがわかった。(n=200)。
とても思う:25.5% やや思う:37.0% あまり思わない:22.0% 全く思わない:5.0% わからない:10.5%
加えて、日本のデジタルアートは技術が進んでいると思うか尋ねたところ、「とても思う」と「やや思う」が合わせて61.5%と、6割以上の方が技術が進んでいると思っていることがわかった(n=200)。
とても思う:32.0% やや思う:29.5% あまり思わない:22.5% 全く思わない:7.5% わからない:8.5%
■総評 今回の調査では、デジタルアートを活用した展示やイベントに行ったことがある人は約3割にとどまるものの、約7割がリアルとデジタルが融合した演出を魅力的に感じ、デジタルアートを体験できる場所が増えてほしいと回答し、デジタルアートへの関心の高さが表れた結果となった。また、デジタルアートへの印象は「写真映えする」との答えが多かったものの、展示やイベントに期待することでは「写真映え」より 「体験できること」「没入感があること」が求められており、「鑑賞型」から「体験型」へと世の中のニーズが移り変わっていることが伺える。
デジタルアートが増えてほしい場所として「地方とのイベント」という声もありました。カラーズクリエーションは地方と連携したイベントで、プロジェクションマッピングや自然を体験できるナイトウォークなど、地方にある文化施設や場所を生かした多種多様な演出を手がけており、毎回地元の方や観光客の方にも好評を得ている。デジタルアートと地域のコラボレーションは、地方創生の施策としても有効だと考えらる。
■カラーズクリエーション株式会社 国内外のメディアアートやデジタル領域のアーティストが集結したクリエイティブカンパニー。現在世界で活躍する海外クリエイターと日本人クリエイターの約20組が所属し、国内外に活躍の場を広げている。 公式サイト:https://colors-creation.com/
【調査概要】 調査名称:デジタルアートに関するアンケート 調査対象:東京在住の20〜30代の男女200名 調査方法: インターネット調査 調査日: 2021年2月21日〜2021年2月22日 有効回答数:200件
田中力 MICE 研究所 代表 展示会 イベントの集客は、来場者数、来場者の質、滞留時間という「集客3D理論」を展開。