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Pioneers Asia ー 日本経済新聞社 Event Marketing Summit  イベントのパイオニア・海外事例から学ぶ2日間  その1

Pioneers Asia ー 日本経済新聞社 Event Marketing Summit イベントのパイオニア・海外事例から学ぶ2日間 その1 »

「マーケティング業界の革新は進んでいる。一方で、イベント業界は、このトレンドに乗れているのか?」

本誌は1月26 日・27 日、東京ビッグサイトでイベント業界人が集まるビジネス展示会「イベントJAPAN2016」内で、「Event Marketing Summit」を開催。イベントのパイオニアらが語った内容からは、冒頭の問いへの答えがみつかるだろうか。

欧州最大のスタートアップイベント 日本初上陸「Pioneers Asia」とは

日本経済新聞社グローバル事業局次長・金沢浩明氏、 同グローバル事業局部長・菊地伸行氏

3月23 日に日本でスタートアップイベント「Pioneers Asia」が初開催される。日本経済新聞社と欧州のベンチャー、パイオニアーズ(本社ウィーン)の共催だ。今回、日本で開催する狙いを日本経済新聞社グローバル事業局の金沢浩明氏、メディアとしての戦略的取組みを菊地伸行氏が語った。

「Pioneers」はウィーンで5年前にはじまり、世界約100 カ国から約1,800 社が参加。欧州最大規模へと急速な成長を遂げている。「ウィーンでは王宮という厳かな雰囲気の場で、ガンガンと音響をきかせる派手な演出。日本でも、八芳園の日本庭園を活用して、伝統的な空間のなか、スタートアップという新しいものを融合させる」(金沢氏)

最大のポイントと話すのが、「アジアのスタートアップ企業が、日本・アジア圏だけでなく欧米など世界の投資家や企業とのコネクションをどれだけつくることができるのか」ということ。だからこそ、欧州のパイオニアーズ社と組み、「アジアとヨーロッパのコミュニティをつなぎ、スタートアップをインスパイアし、エンパワーする。長期的な視点で、起業家、そして未来を創造する科学技術者が集結するプラットフォームをアジアで形成する」ことをミッションに掲げる。

続けて菊地氏は、こうしたミッションのもと、日本経済新聞社がイベントを包括していく上でのキーワードを「デジタルファースト」と「英語ファースト」だと解説した。「PioneersAsia」のイベント告知は昨年11 月16 日の朝刊紙面、同週にはアジア経済ニュースを英語で伝える媒体「NIKKEI ASIAN REVIEW」のWeb で発表。アジア圏スタートアップ企業の情報集積となるデジタル媒体のコンテンツAsia300 をつくり、現地支局の取材網を拡充。スタートアップ企業の情報を深堀りして厳選するという流れをつくる。「『Pioneers Asia』に応募いただいた企業の社名や代表者氏名がWeb で公開され、Print 版で紹介されることで、世界の投資家とつながりやすくなる、いわばエールのようなもの、また、イベントは関係者間の実際の架け橋の場にもなる」と話す。

3月23 日のメインイベントでは、アジアや欧州のベンチャーから選考に残った24 社が英語で事業内容を競うほか、社内起業の紹介や起業まもないスタートアップのコンテストも行われる。参加者同士のマッチングに力を入れているため、999 人と規模を絞っての実施となる。

*月刊イベントマーケティング08号特集より

旅行✕Tech業界のエグゼクティブが集結する国際カンファレンス”WIT(Web In Travel)Japan”とは

旅行✕Tech業界のエグゼクティブが集結する国際カンファレンス”WIT(Web In Travel)Japan”とは »

WIT (Web In Travel)は、シンガポールをはじめ、各国で開催されているアジア太平洋地域最大規模のオンライン旅行業界の国際カンファレンス(月刊イベントマーケティング05号記事参照)。旅行業界のダボス会議と称されることもあるほど、スピーカー陣に豪華な顔ぶれが揃う。日本開催を手がけてきたWIT JAPAN実行委員会小池弘代氏がその魅力について語った。

「日本では2012年に初開催し、初年度はクローズドイベントとしてエグゼクティブを招待。まずは感触をたしかめる試験的な開催だったが、好評のため続けての開催ができた」

と小池氏は振り返る。過去4回は100名、280名、380名、450名と徐々に増え、前回は18カ国から参加があったほか、スポンサーや協力企業・団体も32社と順調に推移している。

WITが日本で受け入れられたユニークな点について、小池氏は3つを挙げる。一つは、強いブランド力、アジアで確固たる地位を築き上げていたことで、日本での展開はやりやすかったという。二つめはエンゲージメント、スタートアップのピッチをシンガポールでも日本でも開催している。3つめは、運営側のチーム力。毎年集結されるWIT Japan運営事務局チームは、日頃の仕事をこなしながらカンファレンスに向けて鋭意動いていく。そこにはチーム力というのが不可欠だ。また学生ボランティアのリソースを活用するのも特徴。

海外展開しているイベントを日本で展開する際、順調な運営をするためのTIPSについて聞くと、小池氏は「シンガポール開催していた際、初回に日本人参加者はおらず、2回目以降から徐々に足繁く通った現実行委員であるベンチャーリパブリックの代表:柴田と、アゴーラ・ホスピタリティーズの代表:浅生の2名に、日本開催に際し業界でのプレゼンスがあったことがつながった」と話す。

また、そのため、錚々たるメンバーへの登壇依頼がスムーズで、トップへの説得が難しいかという質問に、苦労はさほど感じなかったという。一方で、WITのFounderでありWIT Singaporeオーガナイザーであるイエオ・シュウ・フーン氏は、カンファレンステーマに沿ったストーリーやコンテンツ、セッション、演出には妥協なく拘る。それらが融合されることが世界観をつくる秘訣だと伝えた。

なお、「WIT Japan & North Asia2016」は2月29日から参加受付を開始している。申込みはhttp://www.webintravel-japan.comへ。

*月刊イベントマーケティング08号特集より

 

イベントテクノロジーの進む道は  #3 Plugnauts / スプライン・ネットワーク

イベントテクノロジーの進む道は  #3 Plugnauts / スプライン・ネットワーク »

 

会場内行動と収穫をひもづけて分析−Plugnauts−

【大規模展示会向け 高精度分析レポート】

「機能する展示会にしたい」という主催者・出展者の切実なニーズに、電子デバイスの専門家と計量経済学の専門家のアカデミアによるタッグで実現したサービスがPlugnautsの提供する「大規模展示会向け高精度分析レポート」だ。

導入実績として、中小機構が主催する「新価値創造展2014」(東京開催)と「新価値創造展2015 in Kansai」(大阪開催)があり、継続的なレポーティングがされている。

Plugnauts代表取締役でエグゼクティブアナリストの白倉重樹さんは「来場者の会場内行動と、その展示会での収穫をひもづけて分析することで、業種や職種ごとに動きのパターンが導き出され、どんな動きで評価が高まったのか、あるいは高まらなかったのかがわかります」と説明するがこれはサービスの一部。「ここまでは会場で実際に起こっていることの見える化になる訳ですが、データの収集と分析で終わりではなく、本来の目的である、次の一手の発見、活性化のためのソリューション提案までを含め、ワンストップのサービスであることが特徴」と話す。

もう一つの特徴は、行動データの取得に、ビーコンなどの通信インフラを必要とせず、独自の電波マッピングで位置情報の記録ができること。コストが比較的安く、どのような施設にも準備なく使用可能で、また無線Wi-Fiなどさまざまな通信が飛び交う環境下においても影響を受けないというメリットがある。

会場を回遊する前に来場者に電波を発信するデバイスを持ってもらうというハードルを、モバイルバッテリー(デバイス付)の無料貸し出しというサービス提供で解消した手法もユニークだ。

「ほとんどの来場者に喜ばれますし、返報性の法則ではありませんが、バッテリー返却時に展示会評価アンケートを行うため、回答率が99.2%と高いんです」(白倉さん)

リアルな行動と生の声を拾う(アンケートは対面方式で実施)レポートでは、来場者だけでなく、出展者の動向も知る興味深い結果もある。「実は展示技術のアピールは会期2日目が狙い目」というものだ。大手商社の若手営業担当者は情報収集のため多くが2日目の午前中に集中して来場しており、事前情報をもとに交渉窓口となる上長が最終日に出展ブースを訪れる。一方で、展示側の代表やトップマネジメントのブース滞在率は初日と3日目が高く、2日目に大きなチャンスを逃している可能性があったというのだ。

白倉さんがこのサービスを開発したのは、自身も10年間製造業で出展者の立場におり「展示会の具体的成果を上に報告しづらい」というジレンマに悩んだからだという。

「主催者側で展示会の評価を提示できれば、Webに比べ非効率なコミュニケーションとも言われる展示会が、再び創発の場として評価されるのではないかと期待しています」(白倉さん)

 

双方向コミュニケーションでイベントの価値を向上−スプライン・ネットワーク−

【SmartClick(スマートクリック)】

先端技術や都市開発のオピニオンリーダーが集う「Innovative City Forum」では講演やセッションの最中に“リアルタイムアンケート集計ツール”を使うのが定番になっている。その日の来場者がどういった考えを持って参加しているかアンケートを行い、全員で共通認識を持って講演を進めていく。想定外の結果に驚きの声が沸く場面も多くみられ、その場の雰囲気を盛り上げている。

このようにイベントの場に活気を与えているのが「SmartClick(スマートクリック)」だ。来場者が渡された専用リモコンの該当ボタンを押して回答するだけで、集計結果が即座にグラフになるので、今までの一方通行なイベントやセミナーが一転、双方向性のある場になるのだ。来場者の参加意識と集中力が高まり、熱気のあるイベントができると好評だ。

スピーチの前に参加者の属性を聞いてみたり、少し笑いを誘う質問をしてアイスブレイクしたり、また講演後には理解度チェックや満足度調査に使うこともできる。

またSmartClickはマーケティング効率向上にも貢献する。紙のアンケート代わりに利用して回答率を向上させたり、来場者データとアンケート結果を紐づけすることで、見込み顧客の定性情報を作ることもできる。

SmartClickは専用ソフトウェアをパソコンにインストールするだけでPowerPointのアドイン(補助プログラム)になるため、既存のスライドに簡単にアンケートを組み込める。また、事前準備も専用レシーバーをパソコンにつなぐだけという「誰でもすぐに使える手軽さがウケて、展示会のプレゼンテーションやセミナーや社内研修の現場で利用する企業が増えている」とSmartClickを扱うスプライン・ネットワーク代表取締役社長の雪野洋一さんは話す。

双方向コミュニケーションを促進することで、イベントのROIを向上する強力なツールになりそうだ。

 

 

Google、Facebook、Uber、Airbnb‎、アリババ…次なる開拓者輩出も − WIT SINGAPORE 2015レポート

Google、Facebook、Uber、Airbnb‎、アリババ…次なる開拓者輩出も − WIT SINGAPORE 2015レポート »

オンライン旅行業界のトップリーダが集まる国際会議「WIT SINGAPORE 2015(Web in Travel)」が10月19日から21日、シンガポールのマリーナ・ベイ・サンズ(19日は別会場)で開催された。登壇者は、SNSやECサイトの巨人から話題のサービスを提供するベンチャー企業のイノベーターまで、いずれも”トラベル”を進化させる勢いのある布陣。内容もさることながら、ほかではみる機会の少ないめずらしい組合せがみられたりと、エキサイティングなイベントとなった。(取材=ヒラヤマ コウスケ氏/イベントレジストCEO)

WIT (Web In Travel)は、今年11回目の開催を迎えた、アジア太平洋地域最大規模のオンライントラベル業界における国際カンファレンス。旅行業界向け商談展示会「ITB Asia」と共同で開催されており、WITはマーケティングとネットワーキングに強みをもつラウンドテーブル形式のカンファレンススタイルをとっている。旅行業界のダボス会議と称されることもあるほど、毎回、スピーカー陣には豪華な顔ぶれが揃う。

また、初日に行われるBootcampでは、より現場に近いマーケッターに向けたパネルディスカッションや、トラベル業界におけるスタートアップにフォーカスしたセッションも行っており、毎年Start-up Pitchも実施し次なる開拓者も輩出している。今回は、無料のモバイルアクセスを取得し、旅行中のローカルアプリを発見するRimotoと国際マラソンを簡単に申込めるだけでなくホテル宿泊も予約できる42 raceが最終選考を突破した。

 

オンライントラベル2015年の傾向

トラベルという括りには移動手段も含むため、既存の旅行関連商品だけではなく、近年話題のベンチャーの東南アジア代表たちが一堂に集う豪華なセッションとなった。

宿泊施設、移動手段、チケッティング、アクティビティー、バケーション、ビジネストリップ、などそれぞれの分野で幅広くディスカッションが繰り広げられた。

Google, FacebookなどのITの巨人はもちろん、シェアリングサービスのAirbnbやUberといった話題のサービスを提供する先進企業,また、勢いのあるベンチャー企業のGrab Taxi(マレーシアに本社を置くタクシー呼び寄せサービス)などもこぞって登壇する注目のセッションが目白押しとなった。

トレンドとして、多くの登壇者から挙がっていたのが次の3点。

- アジアの旅行市場の拡大(特に中国人トラベラーの拡大)

- モバイル、アプリ

- シェアリングエコノミー

特にモバイルの普及がもたらす変化は、本イベント名の”Web” In Travelが”Mobile” in Travelに変更される日も近いのかな?と想像してしまうほどの頻出ワードとなっていた。一例を挙げると、オンライントラベルの世界傾向を発表した調査結果では、航空チケットの予約をパソコンよりもモバイルで行う利用者が急速に増えてきており、国別でみると、特に中国ではモバイルによる予約が53%と、想像以上に高いことが興味深かった。

 

来年の日本開催にも期待

今回、日本からの登壇者は、少なかったが、旅行観光ガイド「Travel.jpたびねす」など国内外の旅行情報サイト「Travel.jp」を運営するベンチャーリパブリックの代表取締役社長柴田啓さんは、WITのパネルディスカッションとITBのキーノートスピーチの両イベントに登壇。

また、日本の「旅館」ブランドを代表して、創業57年の旅館紅鮎三代目の山本享平氏がパネルディスカッションで日本の旅館文化をアピールした。

そのほか、楽天の執行役員トラベル事業長で楽天トラベルを担当する山本考伸さんが登壇し、アリババグループのAlitrip担当者とプラットフォームをキーワードにプレゼンテーションを行った。双方、グループ全体の強みを活かしたエコシステムの特徴を紹介し、ビッグデータ分析によるスケールメリットの最大化を実現、個々の趣味嗜好やライフサイクルに応じたサポートが顧客満足につながっていく新しい旅行販売のフローを説明した。

全体を振り返ってみると、ベンチャー業界で話題の企業が一堂に会するイベントという印象で、規制も多い旅行産業だからこそ、裏を返せばディストラクティブイノベーションのチャンスが眠っていると感じた。ベンチャー企業にとって可能性のある分野と言える。

日本では、来年6月2日・3日に東京お台場で「WIT Japan & North Asia 2016」の開催が決定している。日本でどんなイノベーティブなサービスが登場するだろうか。

 

 

 

 

 

 

イベントテクノロジーの進む道は  #2 ブレイブソフト / 乃村工藝社・日立製作所
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イベントテクノロジーの進む道は  #2 ブレイブソフト / 乃村工藝社・日立製作所 »

展示会アプリはマーケティングツールへ ブレイブソフト 「Appvisor event(アップバイザーイベント)」

契約数1,000万人を超えるNTTドコモのオフィシャルアプリや、「ARエヴァンゲリオンアプリ」など、話題のスマートフォン向けアプリの開発を数多く手がけるブレイブソフトが、イベントや展示会に特化したO2Oアプリ作成・ASPサービス「Appvisor event(アップバイザーイベント)」を独自開発した。

イベントアプリを最短5日で制作でき、[お知らせ]や[イベント概要]、[アクセスマップ]、[場内マップ]、[タイムテーブル]、[事前登録]といった機能がパッケージングされており、B級グルメやフリーマーケットなどBtoCイベントだけでなく、BtoBの医療学会やビジネス展示会でも多く採用されている。 「現在は、IT系やアパレルなどの業種から問合せが多いですね。2014年ごろからご相談件数は徐々にふえています。イベントアプリは海外で流行ってきていますので、日本でもこれからニーズが高まると思います」と、ブレイブソフト執行役員/統括部長の貝沼翔さんはイベントアプリの動向をこう話す。

今年の実例をみると、「SCAJ ワールドスペシャルティコーヒーカンファレンスアンド エキシビション 2015」や「第42回 国際福祉機器展 H.C.R.2015」などの産業展示会、また「Adobe Digital Marketing Symposium 2015」といった企業イベントでの採用も多い。 「シンポジウムは、海外からの参加者も多く多言語対応機能がよろこばれました」(貝沼さん)

アプリを採用する主催者側のメリットとしては、プッシュ通知が送れることで誘客につながること、来場者にとっては気になる出展企業の情報やセミナー開始時間の直前アラームで見逃しが減ることのほか、オプションの分析機能をつけると、会場に設置したビーコンで滞留時間や回遊導線を知ることもできるなど、スマートフォンならではのコミュニケーションがとれる。

また、アプリ開発会社であるブレイブソフトならではのメリットとしては、アプリの企画力が挙げられる。「会期中の短期だけでなく、長期的な視点でのダウンロード施策を提案できます」と話すのは、導入のサポート役を務める同社マネージャーの熊谷敏宏さんだ。せっかく高いコストをかけてアプリをつくったのに、ダウンロードしてくれるかどうか不安だという相談も多いという。「そんなとき、初年度はデータ収集用と考え、ミニマムプランでスタートし、次年度の戦略の基礎にとおススメしています」(熊谷さん)。パッケージングサービスのため、1からつくるより10分の1のコストからはじめられるのも魅力だ。

もともとAppvisorは、アプリストア内での順位を上げるため、自社用につくったツールで、開発したアプリを分析、解析しながら改善するシリーズものだった。イベント向きの「Appvisor event」制作の背景にも、じつは同社の改善姿勢がある。展示会への出展を経験したことのある同社にとって、課題は出展効果の可視化だったという。

「アプリは集客ツールでもあるんですが、マーケティングツールだとも考えています。展示会って、1年のうちたった3日間。その期間が過ぎれば終わってしまうと考えがちですが、それはもったいないと思うんです。たとえばアプリで出展者情報のほか、イベントを起点として業界情報などの周辺を内包した情報発信をするニュースメディア化も一つの在り方ですし、実際にアプリ内の広告枠ニーズも高い。通年で業界を活性化させるツールになれればと思っています」(貝沼さん)

 

測るだけじゃない、時代は考える空間へ 乃村工藝社/日立製作所 「空間データ・マネジメント・プラットフォーム」

空間内での行動を見える化した「空間データ・マネジメント・プラットフォーム」を2013年に発表した商業内装大手の乃村工藝社と日立製作所。たとえば、展示会のようなイベント開催時には来場者の滞留時間や行動などを「人流密度マップ」や「リアルタイム人流分析」(図)といった可視化に成功した。

これまで盛り上がりのピークを知るには来場者数、興味関心度は地道なアンケート調査や感覚値を頼りに、人力で集計して来た分野だ。 センサー技術とビックデータ分析を活用した「空間データ・マネジメント・プラットフォーム」の登場で、行動や関心をリアルタイムに計測・集積・分析し活用ができるようになった。

共同開発者である乃村工藝社・CC第二事業本部アカウント第二事業部企画開発1部部長の中村久さんは「開発から3年目になったいま、『測る・見える化』から『ソリューション・予測』へと進化しています」と話す。

実証実験の段階は終わり、すでに実用化され、さまざまな場所での活用が進んでいた。 2014年3月、国立科学博物館では、首から下げた名札型センサノードと館内に設置した赤外線ビーコンで、行動を測り、どう動き、どの展示の前で立ち止まったのか、また親子の会話が、どこで活性化したのかといったコミュニケーション度を測ることで、今後の展示更新へと役立ていくことができた。

「ビッグデータで分析すると、空間デザインとしては顔からみるだろうと思っていた展示物が、じつは尻尾からのほうがよくみられていた、といった思わぬ発見があり、『設置するパネルの位置』や『見学ルート』、また『子ども向け・大人向けの解説の作り分け』といった改善点に活かせる可能性がある」と、真鍋順一さん(同社・空間DMP事業準備室室長)はデータを読み解く。

「空間データ・マネジメント・プラットフォーム」がはじめてお披露目されたイベント「Hitachi Innovation Forum2013」でも測定されたデータを反映し、レイアウトを一新。会場内の奥に配置していたメインステージを中央に移動し、四方に集客力を発揮する心臓ポンプのような役割にした結果、周辺ブースでは数多くの体験を提供することに成功したという。

「空間はこれまで一方的に情報発信する場所でした。いまは、来場者・来館者から行動情報を取得し、ニーズにあった情報発信ができる『考える空間』になり、空間価値を最大化できるようになったんです」(中村さん)

<協賛> 株式会社ブレイブソフト Appvisor Event

 

 

イベントテクノロジーの進む道は  #1 ジュブリア / イベントレジスト

イベントテクノロジーの進む道は  #1 ジュブリア / イベントレジスト »

15 11月, 2015

はじめはアナログで徹夜 テクノロジーが出会いを演出 【ジュブリア】

多くの企業がウェブやSNSで自社情報を発信しており、展示会は情報収集の場から、パートナーを探す出会いの場へと変わりつつある。そこで期待されているのがビジネスマッチングシステム「Jublia(ジュブリア)」だ。

出展者や来場登録者の中から会いたい人を探す「MATCH」、自社の課題を解決できる相手を簡易人工知能で紹介する「MATCH Concierge」、商談数や満足度を計測する「RATE」、イベント全体のマッチング・商談の統計をとる「SENSE」と、ビジネスイベントのROIを大きく向上するオールインワンのプラットフォームだ。

「はじまりはびっくりするくらいアナログ」とジュブリアCOOのエロール・リムさんは開発時を振り返る。留学先のスウェーデンで、現CEOのタン・クァン・ヤンさんとともに起業を考え、多くのビジネスイベントに参加していた。しかし登録料を支払い名刺交換するだけで成果は上がらなかった。もっと効率的な出会いの場がないかと考え、自分たちでイベントを開催。1日目は参加者の要望を聞き、それを組み合わせ、一人ひとりの商談時間割を徹夜で作成。2日目の朝には時間割を手にした参加者が次々と商談を進め多くの投資話が決まった。

イベントの成功で自信をつけた二人はシステムを構築。ロンドン、そして出身地であるシンガポールでも開催するようになった。そのころ、毎回多くのマンパワーが必要なイベント開催から、マッチングシステムをイベント主催者に提供するというビジネスモデルに大きく方向転換し、ジュブリアは商品化された。

サービス開始2年で150の主催者が200~300件のイベントにジュブリアを利用するようになった。60%が国外での利用となっており、国外企業との代理店契約による海外展開が飛躍的な成長を実現している。

【イベントレジスト】 日本のビジネス・パートナーとしてジュブリアが選んだのがイベントレジストだ。ジュブリアの効果を最大化するためには、多くの来場者が事前に情報を登録することが条件で、来場者データを企業のマーケティングに活用するイベントレジストとジュブリアは相性がいい。

展示会主催者にとってはイベント規模の拡大、出展者の販促効果拡大と両者のWin-Winを実現するため、展示会関係者と一緒にイベントの課題解決を進めたい、とイベントレジストCEOのヒラヤマさんは語る。

 

 

<協賛> イベントレジスト株式会社

MICE施設は“未来の出島”   ~ 駅直結と都市の魅力で中規模会議誘致へ

MICE施設は“未来の出島”   ~ 駅直結と都市の魅力で中規模会議誘致へ »

1 11月, 2015

関連記事:MICE施設 MICEとは

MICE施設は“未来の出島” 駅直結と都市の魅力で中規模会議誘致へ

江戸時代に世界との唯一の窓口となっていた出島。 長崎市ではその出島を中心に国際貿易の拠点として活況を極めたように、 再び経済発展の拠点として未来につなげようと、経済界を中心に MICE 施設の建設に期待が集まっている。

観光が好調なうちに 交流産業の充実を目指す

旧グラバー住宅からオランダ坂を下ると、ビルと見違えるような巨大客船が停泊しているのが見える。低い汽笛が響くと、出港時間ぎりぎりまで買い物をした若いカップルが両手に大きな袋を抱えて船着き場まで急ぐ。クァンタム・オブ・ザ・シーズ号は、上海を母港とし、全長約 350 m、総トン数約17 万トン、旅客定員 4,180人、乗組員 1,500 人のクルーズ客船だ。 長崎の国際観光ふ頭には、このような大型クルーズ船がおよそ 3日に一度、年間 130 回以上も停泊し、多数の観光客を長崎に連れてくる。これが長崎の最近の姿だ。

今、長崎の観光産業には心地よい風が吹いている。平成 24 年 10 月の「世界新三大夜景」の認定に始まり、27 年 7 月には「明治日本の産業革命遺産」が世界遺産に登録された。その構成資産 23 施設のうち、長崎には端島(軍艦島)をはじめ 8 つの資産がある。また、来年には、国宝の大浦天主堂を含む「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の世界遺産登録が期待されており、まさに追い風だ。行政においても、長崎さるく(長崎弁でぶらぶら歩くという意味)に始まる観光資源磨きから、国際観光受入のための環境整備、まちぶらプロジェクト(まちなかの賑わい再生)など、官民一体となった取り組みが着々と進んでいる。

好調な一般観光と対照的なのが長崎のMICE、いわゆるビジネス観光だ。平成 26 年の実績では、過去最高の約 631 万人の年間観光客のうち、スポーツを除くコンベンションの参加者は約 16 万人と伸び悩んでいる。その原因と考えられるのが誘致体制と施設の不足だ。

会議やイベントが開催できる大きな屋内施設は、長崎ブリックホールや長崎県立体育館くらいしかない。ブリックホールには 2,000 席の劇場型ホールはあるが、展示場がなく、会議室も5 室のみ。県立体育館も90% を超える高い稼働率で、さらなるイベント利用は難しい。この状況では、参加者の多い学会・大会などは複数会場に分散開催とならざるを得ず、主催者の負担増加や参加者の不便を強いている。また、地元企業開催の大きなイベントも屋外での開催がほとんどなのが現状だ。 事実、長崎市の調査でも、学会などの開催地検討の際に、長崎市は主会場や分科会会場、宿泊施設、駐車場などの施設面の不備から、最初から検討対象外となっている場合が多いということがわかっている。

このような状況を背景として、平成23年8月、長崎市内の産学官金で組織する「長崎サミット」において、MICE 施設の建設が提言され、事務局となった長崎市は、27 年 3 月、長崎駅西側の敷地約 2 万 3000㎡を取得した。 (ただし、土地の購入にあたり、市議会からMICE 施設の建設費用や採算の見通し、市民への説明不足などに対する懸念が指摘され、交流人口をより拡大させる施設のあり方の再検討が要請されている)

 

中規模会議の誘致を狙う 計画段階から PCO が参画

これまで検討されてきた MICE 施設の計画はどのようなものだろうか。

建設予定地は平成 34 年に新幹線が開通予定の新しい長崎駅の西側約 2 万㎡と、隣接地の保留地約 3,300㎡。29 年には県庁舎、県警本部庁舎も隣接地に移転する再開発エリアだ。

メインホール(3,000㎡)、展示ホール(3,000㎡)、多目的ホール(1,500㎡)、会議室(計 3,000㎡)、駐車場(300 台)から構成され、それぞれ分割可能な利用形態を提供することで、様々な規模の MICE に対応し、稼働率を向上させることが想定されている。これにより、5,000 人以上の大型会議を除く国内のほとんどの学会を開催できる規模となり、身の丈に合った MICEのボリュームゾーンを狙う戦略だ。西日本では神戸、福岡に続く機能と規模を備えた MICE施設となる。

また、ホテル(200 ~ 300 室、ハイクラス)を併設することで、駅横という立地(在来線、新幹線駅に隣接しホテルを併設する施設は九州初)を生かしながら、学会、会議、展示会、イベントなど 869 件の開催、利用者数延べ 59 万人を見込み、年間の総消費額 77億円、経済波及効果 123 億円と試算している。

運営形式は、展示棟、MICE センター棟、会議室、駐車場等を公設民営とし、指定管理者の下で利用料金制度による独立採算とすることが狙いだ。(ホテルは民設民営)

この MICE 施設については、計画当初から施設運営と会議誘致を担う会議等の運営専門事業者(PCO)の大手 3 社、日本コンベンションサービス、コングレ、コンベンションリンケージのアドバイスを受けながら、運営者の意見を反映した利用者目線での検討が進められてきた。市民・議会の理解がカギに長崎市では、MICE 施設建設への市民の理解を得るために、MICE の必要性や経済波及効果、市の財政状況、施設の採算性などについて、平成 26 年度に市内 37 か所でフォーラムや説明会を実施している。

そのイベント、 ゴールに向かってますか? #3ボランティア活用 スキルアップ、モチベーションアップに

そのイベント、 ゴールに向かってますか? #3ボランティア活用 スキルアップ、モチベーションアップに »

ICCEES(第 9 回国際中欧・東欧研究協議会幕張世界大会) 【ボランティア活用】 スキルアップ、モチベーションアップに

50 か国から約 800 人にのぼる参加者のあった ICCEES(第 9 回国際中欧・東欧研究協議会幕張世界大会)。学術会議の会場となった神田外語大学では、学生 27 名が語学ボランティアとして広い構内のガイド役を務めた。一方で学生たちにとってボランティアの経験は、どのような効果を生んだのか。経済波及だけではない、国際イベント開催の効果を探る。

言葉だけでなく 異文化を知る体験に 神田外語大学 学長 酒井邦弥 氏

神田外語大学では、通訳ボランティアという学生の社会貢献をサポートする仕組みがあります。これまでは、スポーツの国際大会でのボランティア参加が中心でしたので、ICCEES という国際会議の場は、ほぼ初めてでした。また、約 800 名の外国人参加者をお迎えしたことも規模的になく、正直なところ、プレッシャーを感じていました。半面、大学のことを一番よく知っている学生たちに、構内のガイド役を担ってもらえたことで、心強くはありました。

開催後、学生に話を聞くと、参加者には国を代表するような研究者が多く、皆さんとの対話に、人間性を感じられる場面もあったようです。これは大きな教育効果だと感じています。学生たちにとっては東欧や中欧といった普段触れ合う機会の少ない方々と、欧米とはまた違った異文化交流もできたと思います。 グローバル人材を育てていくというのが当大学の使命ですが、外国語だけでなく異文化を知る、または異文化を愛する、もっと言えば異質を愛するということです。こういった異質を尊敬する気持ちがなければ、おそらくコミュニケーションはおろか、異文化交流にならないと思っています。

昨年6月には、全国外大連合(神田外語大学、東京外国語大学、名古屋外国語大学、京都外国語大学、関西外国語大学、神戸市外国語大学、長崎外国語大学)をつくり、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて取組みをはじめたばかり。今回、幕張新都心の地域一体となった取組みのように、今度は大学間で一丸となって助け合いながら通訳ボランティアを育成する体制を整えています。産学官、地域間の連携を図りながら、これまで以上に多くの国際イベントを学生に体験してもらいたいと思っています。

 

島田莉奈 さん(左) 神田外語大学イベロアメリカ言語学科 1年ブラジル・ポルトガル語専攻 木村涼大 さん(右) 神田外語大学英米語学科  1年

 ―― ICCEES への参加動機は 島田 英語を使ったボランティアをしてみたいと思っていました。ICCEES 参加者の方々を構内で誘導をするという内容だったので、英語でコミュニケーションができると思って参加しました。ブラジル・ポルトガル語専攻ですが、ロシアや東欧にも興味があったということも参加のきっかけです。 木村 神田外語大学の学生がアクセスできるCampus Web というサイトがあるのですが、そこで募集をみて、申し込みました。国際会議にボランティア参加することで、いろいろな国の方々と直接話せるといいなと思ったのが理由です。 ―― ボランティア参加の感想として、成果と感じたこと、課題として残ったこと 島田 もっと積極的に話しかけて、軽い会話であってもできたらよかったと思っています。それから、もっとわかりやすい説明の仕方はなかったのかなと、案内するたびに繰り返し感じました。もっと英語力をあげたいと強く思いました。 最初は緊張していて、「あぁ…」と言葉が出てこなかったり、それに対して参加者の方も “Well,” とお互いに意思の疎通が取れなかったりしたこともありましたが、日に日にリラックスして対応できるようにはなりましたね。 木村 英語を母語としている方と話すこともでき、生の英語を学ぶという体験ができました。何か問題が起こったときなどは、早口になるので聞き取ることが難しかったりして、リスニング力をあげたいと思いました。 普段の授業では、テーマが決まっているのである程度の予測もしやすいのですが、ボランティアのときにはフリーになるので臨機応変な対応が必要でした。今回、厳しいところがあったので、語彙力にも課題が残りました。 ――ボランティア参加のメリットは 木村 実際に普段の授業とは違って、いろいろな国の方や初対面の人とも話すようになるので、スキルアップにつながっていると感じます。 島田 私の場合は、スキルアップもありますが、自分のモチベーションになっている部分が大きいですね。「あぁ、こんな世界があるんだ、もっとがんばらないと」と、自分の力不足を気づかされる場面が多いので。 ――国際会議を運営する、誘致するといったお仕事への興味・関心について変化は 島田 これまでよりも興味が出てきました。機会があればできるだけ参加したいと思っていますし、いろいろな国の方を知ることのできる仕事だと思います。サポートする立場への関心も高まりました。 木村 仕事として魅力的だと思います。国際会議をすることでいろいろな国の人が一堂に集まり、そういった人たちと触れ合うことのできる仕事です。一つの選択肢になると思います。これまで国際会議や学会と聞くと、とても堅いイメージで、素人が入れない世界じゃないかと思っていましたが、体験したことでイメージが変わりました。 ――ボランティア参加を通じて役立ったこと、次へのステップになりそうなこと 木村 実際に海外の方と話せて生の英語を学べたということで、ほかに国際イベントのボランティア参加のチャンスがあればトライしてみようというモチベーションが高まりました。いろんな国の人と話して、触れ合ってという経験はとても楽しかったので、次もぜひ参加したいと思っています。 島田 今回ボランティア参加してみて思ったのは、ICCEES に参加された研究者の皆さんは英語を第一言語でない国の方たちも多かったんですが、第二言語として英語を話すという意味では、私たち日本人と同じだということに気づきました。でも日本人と違って海外の方たちは、アクセントの場所の違いなどがあっても、自信をもって英語を使っているんです。日本人にはジャパニーズイングリッシュを恥ずかしがって話すのを躊躇してしまう人も多いけれど、そういうことは気にするべきじゃない、立派なジャパニーズイングリッシュでいこうじゃないかと気持ちを新たにしました。もちろんイギリス英語やアメリカ英語に近い発音にする努力はしますが、そこを重視せず、とにかく英語を使ってコミュニケーションをできるようになるといいなと思います。 木村 英語専攻でないのに、それだけ英語のことを語られてしまうと負けてしまいそうです(笑)。でもやっぱり、訛りなどは一度気にしてしまうと話せないですね。完全な英語の発音にすることは難しいので、自分で自信をもって話すということが英語でもポルトガル語でも大事なことかと思います。

 

幕張新都心にとっても新しい経験 ちば国際コンベンションビューロー MICE 事業部 MICE 担当課長 高橋真治 氏

ICCEES は、ロシア・東欧・ユーラシア研究者の会議で5年に1回開催されています。ちば国際コンベンションビューローでは、2010 年 8 月に強豪・英国グラスゴーを退け誘致成功に貢献しました。「欧米外で開催される初めての世界大会」としてアジア初、そして日本という “ 多くの西が多くの東に出会う場 ” での初開催は、アジア参加国の増加など学会に新しい風を起こし活性化を図る飛躍の回とされ、開催の意義深さを大会組織委員会の一員として事務局の先生方と共有しながら誘致後も引き続き運営サポートを続けてきました。

神田外語大学の全面協力をいただき、大学校舎というハードだけではなく語学ボランティアというソフトの両面から受け入れ態勢を整えることができ、いわゆる学術会議らしい会議で皆さんを迎えることができました。

幕張新都心にとっても新しい経験で、幕張メッセとの共同開催や周辺の商業施設で利用できるクーポン発行による回遊、市からの巡回無料バス提供など、面での展開が実現し、新しいパッケージングとしての可能性も見いだせました。駅前に多くの外国人がいる風景は、街の景色を変え、コンベンション都市として、住民の方の理解促進にもつながったと感じています。幕張新都心のエリアで産学官が一丸となった取組みは、今後の国際イベント開催に向けて大きな礎となりました。

 

【ICCEES 概要】 第9回 国際中欧・東欧研究協議会  幕張世界大会 The IX World Congress of ICCEES in Makuhari, Japan (ICCEES:イクシーズ)

 

 

開催期間  2015年8月3日(月)〜8日(土) 会場  8月3日(月)   開会式 幕張メッセ 8月4日(火)〜8日(土)   神田外語大学 主催  国際中欧東欧研究協議会  (ICCEES)、日本ロシア・東欧研究  連絡協議会(JCREES)、  日本学術会議 参加者数 

そのイベント、 ゴールに向かってますか? #2インセンティブトラベル、AITタイランド

そのイベント、 ゴールに向かってますか? #2インセンティブトラベル、AITタイランド »

13 10月, 2015

【イベントの対価は?】 コストが上がれば会社はハッピー ~AIA タイランド

Suvit Lamsam 氏 Assistant Vice President Agency Sales Promotion  Department

Eakalux Hutakom 氏 Manager Agency Convention &Events

舞浜アンフィシアターのロビーで、お相撲さんやチンドン屋、和服女性と記念撮影をする人々。館内にはタイ語のアナウンスとそれに応える人々の声、なにやら、朝の8時からハイテンションなのである。このイベントはアジアを拠点した大手保険会社 AIA タイの成績優秀なセールスエージェントのインセンティブトラベル、報奨旅行のコンベンションだ。夜のガラディナーも含め、㈱イベントサービスが企画・運営した。 日本企業の報奨旅行はコスト削減で減少傾向にあるが、AIA タイのケースから改めてコストに対する考え方を学びたい。同社でセールスプロモーションを手がける、お2人にうかがった。

――AIA について教えてください Suvit 当グループはもともと保険会社 AIGのグループ会社でしたが、2008 年の AIG 破たん危機後に独立して、アジア域内で展開しています。タイ法人は国内初の保険会社として成立し大きなシェアを保っています。 ――保険会社ではさまざまなインセンティブを実施していると聞きますが Eakalux インセンティブは大きく分けて3つのものがあります。キャッシュとマーチャンダイズと報奨旅行です。 キャッシュは成績優秀者に現金を支給すること、マーチャンダイズは商品をプレゼントすることです。装飾品や iPad など人気の電化製品、コンサートのチケットなどもあります。報奨旅行は成績優秀者や目標を達成した人たちを旅行に連れて行き、現地でイベントや表彰式などを行います。

――どのインセンティブがより効果的なのでしょうか Suvit どれが一番と一概には言えません。ただ、キャッシュとマーチャンダイズは幅広い層のモチベーションに効果的ですし、旅行は成績が上位な方の意欲向上に向いているといえます。 ――今回の旅行はどのような方が参加されたのですか Eakalux 弊社では 1 か月、3 か月、1 年といったさまざまな期間のセールスコンテストを実施していますが、今回は 1 年間の成績が目標に達成した人 1,100 人が参加しました。上位 250 人は先に京都観光をしてから他のメンバーと合流しています。 Suvit 弊社では数万人のセールスエージェントさんがいるのですが、多くはパートタイマーで、実際に挑戦できそうなのは5,000人くらいでしょうか。今回はそのうち 1,500人が目標を達成し、1,100 人が旅行に参加してもらいました。 Eakalux 都合が悪くてこられなかったり、行きたくないという方には現金をお支払いしています。ただし旅行費用全額ではなく、30%から多くても半分はいかないくらいです。 ――キャッシュを希望した方が多ければ費用を抑えられますね Suvit いえいえ、当社としてはなるべく多くの方に参加していただきたいと思っています。一緒に楽しんでもらい、来年も来たいという気持ちでモチベーションを向上したり、目標となる上位の方々と触れあうことで意欲を向上させることにつながると思います。より多くの方が目標を達成して、インセンティブにかかる費用が大きくなるほど、会社としては喜ばしいことなのです。 ――今回のプログラムはどのようなものですか Eakalux 朝8時から舞浜アンフィシアターで表彰式を行い、お昼はショッピング時間にしており、夜は幕張メッセのホール1,2を使用してカクテルパーティとディナーをしました。そこでは忍者とサムライのショーも行いました。最優秀者にはこのほか京都旅行と都ホテルでのディナーパーティをプレゼントして努力に報いました。 ――アンフィシアターにはお相撲さんやチンドン屋さんもいましたね Suvit セールスコンテストの時点から忍者とサムライをキャッチに入れていました。タイでの日本文化は映画やテレビが多く、タイ人にとってこの2つが日本を想起させるということと、コンテストをあまり堅苦しいものではなく、カジュアルに楽しんでほしいという考えがありました。 ――開催地はどのように選ばれるのですか Eakalux 私が候補地を3~4か国ほど選び、役員や CEO が最終的には決定します。候補地を決める際には、人気の場所やホテルなど目的地の魅力や受け入れ態勢を考慮しますが、もっとも大切なのは航空便の席数を確保できるかどうかということです。同じ日程で直行便で移動できるのが理想ですが、それができない場合はグループをいくつかに分けなければなりません。 Suvit 日本への旅行に VISA が不要になったことが大きいですね。書類を集めて申請したりと、個別の作業がありますので

1000 人となると、大きな作業負担となります。

――それを何人くらいのスタッフで行うのですか Eakalux 実は当社では、旅行の申込みからパスポートの確認、食事制限、禁煙かどうかなど、チケットの予約だけでなくすべての業務を旅行会社さんに業務委託しています。1 社では業務負担が大きくなるので3~4社さんにお願いしています。他社さんではあまりやられていないかもしれませんが。 ――日本企業の報奨旅行はコスト削減で減少傾向にあるという話も聞かれますが、AIA タイではどのようにお考えですか Eakalux 先ほども申し上げた通り、インセンティブトラベルの費用がかかるということは、売上が上がっているということで、企業としては望ましいことです。多くの方が参加していただくことによって、モチベーション向上だけでなく、達成意欲を刺激したり、ノウハウをシェアしたりと、素晴らしい相互作用も生まれており、弊社の販売促進のエンジンとなっています。 ――ありがとうございました

 

そのイベント、 ゴールに向かってますか? #1べニュー開発 世界遺産・勝連城跡(沖縄)

そのイベント、 ゴールに向かってますか? #1べニュー開発 世界遺産・勝連城跡(沖縄) »

13 10月, 2015

MICE 開催をいくらで、どこで、誰とやるのか? イベントの最終ゴールに向けて走っているつもりが、イベント自体がゴールになってないだろうか? いろんな事情で変更要素が出てきたとき、なんでこのイベントやるんだっけ、に立ち返って、 だからいくら、だからここ、だから誰と、ゴールに紐付いているかを確認したい。そんな事例や最新情報を紹介する。

 

【べニュー開発】 風雲児、阿麻和利の城を会場に 〜世界遺産・勝連城跡(沖縄)

神社・仏閣、美術館、商店街など特別な場所でイベントを開催することで、参加した人たちに特別な体験を提供するユニークべニューの取組み、開発が全国で進んでいる。

その一環として、沖縄県うるま市では 9 月 1日に世界遺産の勝連城跡(かつれんじょうあと)で「ユニークべニュープレゼンテーションモニター披露会」を実施。県内外のプランナーや旅行会社などからの参加者に、勝連城のライトアップや現代版組踊などのエンターテインメントを披露。うるま市・沖縄の観光ブランドを向上するイベントとなった。

 

15 世紀の沖縄東部勝連で、悪政を敷く支配者を倒し、貿易により都市を繁栄させ、公平な政治で民衆の心を掴んだ阿麻和利(アマワリ)。最後には琉球王朝へのクーデターを企てたとして滅ぼされた。勝者側の歴史では反逆者、沖縄の歌謡集「おもろさうし」や地元の伝承では、領民に慕われた民草の王と称えられるなど、謎と魅力に包まれたヒーローだ。 現在、地元の中高生による現代版組踊り「肝高の阿麻和利」が上演されており、日本ユネスコ協会の未来遺産となっている。公演回数は通算 260 回を超え、延べ 15 万 5000 人が来場、現在も公演チケットは発売即完売するほどの人気だ。エンターテインメントとしての完成度の高さや、感動できるストーリーが注目を集めているばかりでなく、出演する中高生が故郷に誇りを持つこと、感動体験のプログラム開発、地域文化の再発見、地域振興といった、社会的意義の面でも注目を集めている。 阿麻和利が本拠地にした勝連城跡は、2000 年に世界遺産に登録された “ 琉球王国のグスク及び関連遺産群 ” のなかでもっとも古いもの。その城壁は優雅な曲線を描き、頂上では青い海や海中道路が一望できる。場内では Wi-Fi 付デジタルガイダンスが利用でき、城の各所の解説や阿麻和利の時代にタイムスリップするといった機能もついている。 うるま市では、世界遺産である勝連城跡をイベントスペースとして開放。歴史・文化を体験できる、「ここでしか味わえない体験」を提供している。 9 月 1 日には、「ユニークべニュープレゼンテーションモニター披露会」を勝連城跡の四の曲輪で、うるま市観光物産協会が主催、開発アドバイザーを務める DMC 沖縄の企画・運営で実施した。披露会では、うるま市の島袋俊夫市長も駆けつけ、市をあげて積極的にイベント会場としての活用、MICE 誘致を推進する意向を語った。屋外の会場に屋根付きの仮設ステージと宴会用テーブルを設置し、関連事業者のプレゼンテーションを実施。ユニークべニューとして勝連城跡を利用する際には、うるま市観光物産協会と専門コーディネーターが連携し、主催者の要望と管理者との調整、使用条件の説明、文化財保護のための施策、勝連城の魅力を活かしたプラン企画、イベントに応じた企画、会場設営の手配、調整などを行うしくみになっていることが説明された。レセプションには欠かせないケータリングについても、地元の東南植物楽園と ANA インターコンチネンタル万座ビーチリゾートの 2 社が料飲メニューやサービスを紹介した。 美しい夕日が沈んだ後、広々とした空間のなかで、優雅なシルエットの勝連城をスクリーンに投影された映像演出と、沖縄の伝統音楽が幻想的な空間を創出していた。また、ダイジェスト版の「肝高の阿麻和利」も上演され、中高生たちの迫力ある演技に、参加者の拍手が鳴りやまなかった。 問合せはうるま市観光物産協会(◆ 098-978-0077)まで。

世界遺産勝連城跡 公式ホームページwww.katsuren-jo.jp/

【ユニークべニューとは】 普段はイベントなどが開催されない、お城、神社・仏閣、美術館などで会議やレセプションを開くこと。地域の特性を演出できたり、参加者に非日常感を提供できるために、国際会議の誘致の重要なファクターとなっている。企業イベントなどで使用することも多い。 観光庁ではユニークベニューとして利用可能な施設をリスト化しているほか、先進事例を集めた「ユニークベニュー ベストプラクティス集 」 を 発 行。PDF 版は観光庁のウェブサイトからダウンロードできる。

http://www.mlit.go.jp/common/001098973.pdf