特集:リアル戦略の空間デザインとアプローチ
大型の国際学会開催時に、既設の3,000㎡の展示室に収まらない展示会・講演会場のスペースを確保するため、仮設展示棟を建てる。
基礎工事を含めると2か月かかるユニットハウスやプレハブの設営工期を短縮、費用削減する。必要な規模への対応や、自由度の高いレイアウトを可能にする。台風など荒天時のリスクにも対応できる仮設材が必要。
ベルギーVELDEMAN 社製のTFS テントを使用して、屋外展示場におよそ3,000㎡の展示ホールを設営。
TFS テントは10m、15 m、20 m、30 m、40m まで5 サイズの間口をもち、奥行き5mピッチで拡張可能なモジュールとなっているため、展示会などの規模に合わせて建物内無柱の大空間を自由にレイアウトできる。10日から2 週間程度で設置が可能。
採用2 年目の2018 年開催時には、半透明の天幕から遮光性のものを採用し、講演会場のスライド投影を見やすくした。天井も高く映像や照明の演出も可能になった。
これまでのテントは風速20 ~ 25 m / 秒程度の耐風性能で、日本の建築基準で仮設建築物の許可申請時には、条件緩和が必要になっていたが、今後は奥行きピッチを3m に縮め、フレーム強度を増すことで、恒久建物の建築基準と同等の耐風速36m/ 秒に向上した新製品を開発・導入予定で、台風など荒天時の内装・設備・天幕撤去によるイベントの中止リスクを低減させる。また軽量化によって耐震性能も向上し、安心安全なイベント運営を支援する。
(藤岡 俊さん 西尾レントオール株式会社 RA 東日本営業本部 東日本施設営業課 課長 )
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田中力 MICE 研究所 代表 展示会 イベントの集客は、来場者数、来場者の質、滞留時間という「集客3D理論」を展開。