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音楽を味わう!? NOMLAB 【特集:体験をカタチにする空間づくり】

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12 3月, 2017

ピコ太郎が歌うPPAP がりんごとパイナップル味ではなく、BABY METAL のギミチョコも甘いチョコレート味ではなかった(驚!)…というのは、「SqueezeMusic」での体験談だ。

あの曲はどんな味?なんていう問いに答える「Squeeze Music」は、音楽の“ 味覚化” を提案したプロダクト。最初のプロトタイプをチームGogyo がMusic Hack DayTokyo2015 で制作し、グランプリを受賞した。現在は、Gogyo チームの一員だった後藤映則さんが所属するNOMLAB のプロデュースのもと、Ginger Design Studio、monopo、Gogyo のメンバーの共同開発でバージョンアップをしている。

後藤さんは「チームで掲げたプロダクトの目的は、“ 音楽体験の拡張”でした。視聴覚が中心だった音楽体験に対し、味覚というシンプルで深い体験価値を加えました」と、体験はシンプルであるほど強くなると解説する。

仕組みは音楽の波形を感情データに置き換えるAPI で、100 種ほどに分析された感情を5つ(HAPPY、EXCITING、ROMANTIC、SENTIMENTAL、SAD)に集約 。

その信号でモーターを制御することで、感情に基づいた味覚に置き換えた5種類のジュースがモーター制御で吸い上げられ、ミックスジュースができあがる。デジタル技術とアナログなギミックの融合によって実現した体験装置だ。

こうしたR&D による新しい価値の創造は、乃村工藝社が昨年スタートしたNOMLAB 設立のねらいの一つだ。

NOMLAB は、集客施設の企画、設計から施工、運営まで手がけてきた乃村工藝社が昨年『デジタルイノベーション× 場づくり』をテーマに発足した、新しい集客創造を目指すラボ。Nomura OpenInnovation LAB という名の通り、様々なアーティストやテクノロジストと協働しながら、場づくりにおけるデジタルイノベーションとクリエーションに取り組んでいく社外を巻き込んだ新たな試みとなる。 後藤さんは乃村工藝社のなかでも、プロジェクションマッピングやサイネージなどデジタルコンテンツの制作を担っており、NOMLABには後藤さん同様、デジタルに強い人財が集まる。

「NOMLAB が期待されているひとつとして、最先端のデジタルテクノロジーをいかに実空間と結びつけて、今までにない新たな場の付加価値を生み出すということがあります。そしてその付加価値が全体の体験ストーリーの中で機能し、点としてではなく線として繋がっている必要があります」(後藤さん)

「Squeeze Music」も一プロダクトではなく、面白いコンテンツがあることによって、集客の装置になり、そこに新しい場をつくるというコンテンツ起点の場のつくり方と言える。

空間づくりのアプローチから、デジタルな技術や手法を使って、実空間でこれまで世の中になかった価値や体験を味わえそうだ。

特集「イノベーターに捧ぐイベントテクノロジー」 Part1 ひととの距離を再現する – cluster.

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5 11月, 2016

ひととの距離を再現する – cluster.

加藤 直人さん クラスター株式会社 Founder & CEO

イベントまるごとVR上で開催する

目新しい会場や新規体験コンテンツを探しているなら、VRイベントはどうだろう? でも、どんな準備が必要なのだろうか。

「イベント作成用の cluster. 管理画面から、 イベント開催の日時を設定、好みのバーチャ ル会場を選択して、イベントの解説文を入力 します。スライド形式で展開するコンファレ ンスイベントのような場合は、当日に(VR 上の)スクリーンに映すパワーポイントやkeynote のデータをアップ ロードすれば準備は完了。会 場が VR 空間になる以外は、 通常のイベントをつくるのと同じです」(加藤さん) 主催者が設定した開催日時に、参加者が、cluster. アプリを起動してイベントに入 場(をクリック)してくれる のを待つだけだ。

当日、主催者は、管理画面上の操作からは離れ、参加者と同じように cluster. アプリにログインし て自分のアバターでイベントに登場する。主 催者しかできないのは、登壇者ステージに上 がり、(スカイプで話す要領で)音声を届け、 スライド操作ができる点だ。管理画面上から ステージに登壇できるゲスト権限を参加者に 付与し、複数の登壇者とパネルディスカッ ションもできる。 映像をライブ配信したい場合も個別にだが 対応している。今年4月には「Unity 2016 Tokyo」の基調講演で活用され、リアル会 場と同じ動画・スライドを cluster. 会場でも 映し出し、世界初、VR 空間での基調講演と して話題となった。 ここまで読んで、「ウェビナーやライブ視 聴とは何が違うの?」と思うかもしれない。

この相違点について加藤さんは、「VR に とって一番のメリットは、『距離感』が近くなることです」と、視聴体験の違いをハッキリと答える。VR は、画面1枚を隔てない世 界観をつくる。だからこそ生まれる一体感が VR 空間にはあるという。

起業前は、大学院を中退して引きこもって いたという加藤さん。当時、大好きな声優さんのライブに行きたかったが京都の自宅から 大阪や東京のライブ会場までは出向くのが面倒で、仕方なく DVD でライブ映像を観てい た。そのライブに行けなかったという疎外感 や敗北感でいっぱいになった」と悔しそうに 話す。この個人的な体験があったからこそ、 VR ヘッドマウントディスプレイをかぶって 最初に思いついたのが、「VR でライブへ行きたい」という率直な気持ちだ。それが、現在の VR イベントに結びついている。

「VR 体験の可能性は無限大ですが、まだイベントに特化したものは多くありません。 cluster. でひととの距離、たくさんひとが集まったときの熱狂感を再現しようと考えています」(加藤さん)

cluster. でコアとなっているのが、インタ ラクティブに反応を示す「テキストチャット」 や「拍手」「いいね」「!」「笑う」「ハイタッチ」のアクション機能で、『会う』、『集まる』 体験にフォーカスしたものだ。

2017年のアップデートで追加される新機能

cluster. が、2017 年1月に予定しているアッ プデートでは「、自由にイベント作成機能(200 名程度までのイベント作成の無料化)」、「有 料チケット制機能」、「グループ機能(コミュ ニティ作成)」が追加される。 追加機能で、VR イベントの開催コストが 低くなり、参加者の課金体制も整備されて有 料イベントでの VR 参加枠がでてくれば、裾 野は広がりそうだ。そのさきには、「タイムシ フト参加(イベント追体験)」や「名刺交換(相 互フォロー)」なども検討中という。

「現在、バーチャル会場のキャパシティはテス ト段階で 5000 人ですが、将来的には数万人が集まるライブも実現させたいですね。バーチャル空間にしかできない演出で新しい体験 を届けたい」と話す加藤さん。そのためにも、VRイベントの実績をふやし、安定性が高く、主催者や参加者にとって扱いやすいアプリにするためカイゼンを繰り返している。

VR イベントがふえると、本物に会えるリアルイベントの体験価値は今以上に高まるとも話す加藤さん。プランナーにとっては企画の腕の見せ所だ。