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    デジタルが左右する展示会産業のゆくえ ――UFI Asia Pacific Conference 2019 講演6「デジタル・ディベート」 »

    21 4月, 2019

    モデレーター:Matthias Tesi Baur氏、 スピーカー: Stephan Forseilles氏、 ‘        Gunnar Heinrich氏

    UFIのデジタルイノベーション委員会の3人が登壇。展示会のテクノロジーに関する設問について、スピーカー2人が反対の立場で意見をたたかわせた。設問発表時に参加者の意見が議論の後にどう変わるかをリアルタイムで見ながら進行した。

    ――AIが展示会産業を短期間で劇的に変えるか Stephan 他の業界ではすでに刷新はおきている。一日の行動予定をAIがレコメンドし、人間は承認するだけ。提案のなかに展示会が入るように努力しないと。 Heinrich AI導入の問題点は過剰な期待。AIに展示会の準備と実施を完璧にやってもらい、人間は遊んでいればいい、とはならないでしょう(参加者の60%は革新が起きると回答) ――展示会企業は優秀なIT人材を確保できるか Stephan GAFAや金融と比較し、技術者が活躍する場は少なく予算も低い、それ以上に深刻なのは文化。カスタマーエクスペリエンスを最重要している産業と比べて、イノベーションが起きづらい。そういう環境に優秀な人材は集まりづらい Henrich 自分たちを過小評価している。テクノロジーを駆使して会場内や会場に行くまでに心地よい体験を提供している展示会は多くMPS(仕事満足度)が高い見本市企業もある。そのベストプラクティスを標準化していけばいい。ゲートに長い行列ができていても、予算がないからやらなくていい、という習慣を変えていくことからはじめればいい

    ――GDPR(EUで昨年5月に発効したの個人情報保護法)の影響は Stephan個人情報を守ることは重要だが、ユーザーは個別化されたパーソナルな体験を求めており、そこでのイノベーションやクリエイティビティが阻害される。アイデアを生むには自由が必要なので、他地域に遅れをとるのでは Henrich 事業者のビジネスに制限がかかるというが、アドブロックをするユーザーが増えているなか、一斉に同じメッセージを送るのではなく、ユーザーのニーズを正確に把握して期待通りのコンテンツをおくることでコミュニケーションが活性化される。GDPRの規制下でビジネスする経験は資産となるだろう

    イベント総合EXPO リポート

    イベント総合EXPO リポート »

    2 4月, 2019

    イベント総合EXPO  Report

    2月27 日から3日間、幕張メッセで「第6回イベント総合EXPO」が開催された。注目の出展者のようすをレポートする。

    サクラインターナショナル 新入社員がフレッシュな提案

    国内外の展示会やMICE イベントを手がけるサクラインターナショナルは、企画・運営会社ゾーンに出展。コンセプトは”FRESH START そのイベント、

    黄パトで大喜利 渋滞解消案を共創 ― 2020夏の東京混雑大会議

    黄パトで大喜利 渋滞解消案を共創 ― 2020夏の東京混雑大会議 »

    31 3月, 2019

    「“来年夏、東京の道がもしかして大渋滞?!” のコピーに、あっ確かにそうかも! と気づきをもらって…」3月20日、新虎通りTHE CORE kitchen SPACEで行われた「2020夏の東京混雑大会議〜みんなで東京にグッドストリームをつくろうよ!」の会場で隣に座った女性は、残り492日に迫った東京オリンピック・パラリンピック競技大会時の都心の道を想像して、ハッとして参加したと話す。

    東京に1,000万人が押し寄せるらしい。その時、東京の道はどうなるのか?どんな渋滞や混乱が予想されるのか?といった疑問に、会議では、2020TDM推進プロジェクトの資料からシミュレーションなどを紹介。企業活動の平日と被っている7月27日から31日、8月3日から7日の10日間は最も混雑が激しいことなどを共有した。

    その後、シェアリングエコノミー、働き方、配送、移動手段、情報発信の5つの切り口からキーパーソンがそれぞれの視点から解決策を提示。大型イベントをきっかけに、東京の日常をよりよくする、そんな方向性でポジティブな意見が交わされた。 最後は道路工事案内や注意喚起が、表示される首都高の黄色いパトカー (黄パト)の背面スクリーンに、ユーモアある交通標語を考え表示する、全員参加の大喜利が実施された。

    映像ある空間創出へ 〜 タケナカ・シンユニティグループ内覧会

    映像ある空間創出へ 〜 タケナカ・シンユニティグループ内覧会 »

    1 11月, 2018

    8月7日から3日間、映像制作のタケナカや空間演出のシンユニティなどが属するシンユニティグループの大阪本社3フロアと屋上を使って内覧会「SPARK」が開催された。同グループの内覧会は3年ぶりで、映像制作から映像を中心とした空間づくりへシフトしつつある同社の“いま”が見られた。

    会場内はさまざまなタイプのLEDやプロジェクター、ディスプレイなどの映像機器が展示されていたが、いずれも機器や映像演出の展示ではなく、空間のなかでどのように映像を組み込むかが提案されていた。

    入口近くにはLEDディスプレイ最新映像機器コーナーとなっていて、カーブやシースルー、ボックス型、ポスター型のなど多様なLEDでステージを構成。ポスター型では2.6mmからmmまで、ピッチ比較も行っていた。また、その側では、ホロキューブ、フレキシブルLED、水中LED、壁掛けLEDなど、ちょっと変わった映像ソリューションも展示。

     

    またラスベガスの映像機器展示会「Infocomm」で今年の話題となっていたプロペラ式ホログラムLEDも展示。12台連携でさまざまな映像を映し出していた。以前からあったの数文字のメッセージを映し出すものに比べて、格段に解像度や色再現性も高くなっており、ホログラムの名前にふさわしく、立体的で豊かな表現力は今後さまざまな活用ができそうだ。

    また順路案内に映像空間演出向けプロジェクターのEPSON Light Scene EV-100を利用するなど、さりげなく映像の新しい活用方法を提案していた。

    また2階フロアでは、リアルタイムのHD映像配信やUSTREAMなど公共配信にも対応する「Weppliタケナカ中継サービス」やiPadアンケートシステム、イベント抽選システムなどタケナカプロダクツやBluetooth Low Energyのシステム研究開発を行うタスクサービス社の展示も行われていた。

    映像作品の印象が強いシンユニティグループだが、学会運営などでの音響も手がけており、今回はDugan Automixer+ Dugan Speechのデモンストレーションが注目を集めていた。ノイズを防ぐだけでなく、複数の会議参加者の発言の総音量を規制し各マイクの音量を自動調整もできる。ハウリングを防いだり、音量のアンバランスを自動修正する。設定によってはモデレーターの発言を優先的に拾ったりすることもでき、聞きやすい音響づくりをソフトウェアで自動的に編集できる。

    お部屋マッパーは一つのプロジェクターで部屋の床や天井、四方の壁に映し出すもの。曲面レンズと鏡を使ったもので、映像の大きな歪みをつくりだしており、高精細で高輝度なプロジェクターがあってこそ実現するしくみだ。また、スクリーンのほぼ真横からプロジェクター2台で投射することで、スクリーン前に人がたっても投影ができるセッティングなどさまざまな実験的な映像演出が行われた。

    3階には、メディアインタラクティブコーナーとして、ハローモニタン、AIGA、VR-Treasure−Treck-、MITENE、HACOBUNE、音足す大阪ver.、Photo+4K、ウゴクトなどが設置されていた。屋上は屋外型LED、AirsPORT、M6ペリメーター型、M6ビジョン型など屋外対応LEDが展示されていた。

    そして今回の内覧会の目玉はデジタルプレゼンテーションステージ。

    キューブ型LED、高精細カーブLEDといった演出機器に加え、ビューポイントからの見え方を空間デザインに取り入れるビジュアルイルミネーション、リアルタイム自動追従システム、位置や回転情報のデータをリアルタイムに取得するBLACKTRAXなどを組み合わせて、演者と映像をリアルタイムに調和させるステージをつくる。なかでもステージの存在感を高めているのが、Holo Vale(ホロベール)だ。奥の景色がそのまま見える透過性が高いスクリーンで、映し出した映像が浮き上がっているような演出ができる。演者はスクリーンの間近まで近づけるなど狭い場所でもダイナミックなパフォーマンと映像が融合できる。プレゼンテーションでは、ライブ・コンベンション・表彰式などさまざまなシーンを提案。元劇団員だという社員さんと、それに感化された(?)演技経験のない社員さんも、ライブステージの提案ではノリノリでダンスも披露していた。布製のスクリーンをパトン等で円形などに設置することで、狭い場所でもパフォーマンススペースを大きく確保できること、場所を選ばず簡単に設営ができるといったメリットもある。

    商談席にもテーブルマッピングが施されるなど、本社社屋の3フロアのどこをとっても映像演出が散りばめられた空間をつくりだしていた。内覧会場の扉をあけると、そこには映像と空間の未来の姿があった。

    いいアイデアを生む環境づくりとは〜赤坂インターシティコンファレンス1周年記念イベント

    いいアイデアを生む環境づくりとは〜赤坂インターシティコンファレンス1周年記念イベント »

    18 10月, 2018

    9月28日、赤坂インターシティコンファレンスの1周年記念イベントとしてセミナー「いいアイデアはいい環境から生まれる × 働き方改革」が開催された。

    ワークプレイスデザインを手がける企業やオフィスデザインの変革を社内で進めた総務担当者などが、それぞれの取組みや成果を明らかにした。

    メイン会場となったthe Amphitheaterは、登壇者と投影したプレゼン映像が見やすい扇形で階段状の座席が特徴。ビジュアルを利用するプレゼンテーションに対応するべく、通常のスクリーンと映像を2面投影できるガラススクリーンを備えており、上手下手に2人の登壇者が配置して掛け合いもできるたてつけとなっていた。

    また、メイン会場に入りきらなかった参加者のために、別会場でパブリックビューイングを実施されていた。映像機器により、さまざまな演出・イベント運営の可能性が感じられた。

    ロビーでは、登壇者の企業ブースが設置されており、休憩時間に、セミナーの内容についての質問や、商品・サービスについて話を聞く参加者が多数集まっていた。

      

     

    セッション1 「海外オフィス環境のトレンド」

    コクヨ(株)ワークスタイル研究所リサーチャーの田中康寛氏と日本スチールケース(株)代表取締役の大野計一氏が登壇した。

    田中氏は、イノベーションについて、異分野の技術をつなぎ新しい価値を生み出すこととし、日本は基礎研究は強いが応用に弱くイノベーション力が低下していることをあげ、日本人の生産性が20年の間横ばいであることに繋がっていると分析。

    オフィスのしくみで、異分野が融合しイノベーションを起きやすい出会いを創出すること、オフィスの機能で個性を尊重した活動を支援し個人のパフォーマンス向上を目指しているという。イノベーションに不可欠な出会いを創出するために、多様な空間づくり、食事をともにする空間、手触り感など移動と交流を促す具体的な手法も説明した。オフィスを「行かなきゃ」から「行きたい」に変える環境づくりを進めているという。

    大野氏は、働き方改革は高コスト化の方向ではなく、効率・生産性向上、モチベーション向上などなど企業にもメリットを生むことを考えるべきとの考えをのべた。そのなかで、スチールケース社がオフィスに対するリサーチに多くの費用をかけていることに言及。グローバル展開のなかで、文化や価値観とオフィスユーザーの満足度の相関性の調査を行っている。

    また欧米のプロジェクトの進め方として、システム開発と同じようにアジャイル化しているとトレンドを説明。一つのプロジェクトで、拡散と収束のPDCAサイクルの高速化のために、働き方もアイデア出し(拡散)、決定、会議後のまとめ、集中して作業といった、多様な働き方に柔軟に対応するワークプレイスが求められていると語った。

     

     

    セッション2 「最新オフィスの実例」

    グラクソ・スミスクライン(株)人材・総務マネージャー長坂将光氏、新日鉄興和不動産(株)総務本部総務部長鶴田悟氏、(株) Phone Appli営業本部マーケティング部部長北村隆博氏、(株)オカムラ首都圏営業本部赤坂支店支店長の田口義規氏の順で発表があった。

    長坂氏は、少子高齢化と薬価引下げという製薬会社を取り巻く環境の中で、十分な研究費用を得るための生産性向上と、オフィス移転と職場環境の改善を目標として掲げたという。

    オフィス移転の趣旨をワーカーに浸透させるためのチェンジ・マネジメントとして、ニュースレターの配信から、情報共有のワークショップ、移転のためのタスクの明示、役職ごとにわけた勉強会、他オフィスの見学会など、さまざまなイベントを行い、細かなコミュニケーションを行った。そうして、オフィスの満足度78%(63%向上)、生産性43分向上、紙の利用を85%削減など、オフィス環境改善が業務効率向上に結びついた結果を発表した。

    鶴田氏は、高機能な物件をテナントに提供し、自社オフィスはコストを抑えることが多い不動産会社のなかで、自社の成長速度向上のために本社移転を行ない、フロアを集約し風通しの良い職場環境をつくったという。

    新オフィスのコンセプトMOVEについて、見える、知る、出会う、話す、交わるという意味をあててオフィスを設計。フリーアドレスの導入のほか、不透明なパーティションを撤廃し、役員室もガラス張りに。オープンでフラットな組織を目指す島型対抗から千鳥型の不規則のレイアウト。

    ビルの構造上、端にレイアウトすることが効率的な食堂を、オフィス中央にもうけランチタイム以外も利用可能にして交流を促す、フロアを1本のループでつなぎさまざまなテーブルを置き出会いを創出する。といったさまざまな工夫を紹介した。またオフィスサービスセンターを設置し、付帯業務を集約するなど、オフィスレイアウト以外にも生産性向上を支援する工夫も導入した。

    北村氏は、Collaboration and Meeting Placeと定義づけた自社オフィスについて、コミュニケーション改革企業No.1になるという“Vision”、カスタマーサクセスとともに自社の働き方改革・幸福を目指す“Value”と、顧客の前に自社で働き方改革を行う”Methods”,プログラマーの採用困難やミドルマネージャーの不足といった障害”Obstacles”、残業を減らす、One on One ミーティングの実施、産業時間の削減という”Mesurement”という「V2MOM」を掲げて推進したことを説明した。

    田口氏の発表では、働き方改革の方向性として、ルーチンワークを効率化して新しいことにチャレンジする業務に時間を使うワークスタイルの実現とした。そのために、「運用・制度」 「ICT活用」 「場と環境」の3本柱で進めているという。同社の働き方改革を「WiL-BE」名付け、多様な働き方の選択を推進するワークライフバランス推進委員会、どこでもワークや生産性向上を行う業務改善、「働き方カエル!プロジェクト」、「ソダテルプロジェクト」、「Bootcamp」、「健康経営推進委員会」の取組みを説明した。

    その検証を行うライブオフィスとして赤坂インターシティAir内に設置された「CO-Do LABO」の詳細についても説明した。

     

    セッション3 「今までのオフィスとこれからのオフィス ― 働き方改革に必要なもの (現場編) ―」

     総務・働き方改革コンサルタントの髙山源一氏は、1981年から他に先駆けてフレックスワークを導入した日本ヒューレッドパッカード(以下HP)で長年にわたり総務部門で勤務した経験から、同社の先進的な取組みや、外資系企業との比較からみた日本企業の働き方改革の課題について解説した。

    高山氏(高は”はしごだか”)によると働き方改革における根本的なポイントは、性善説か性悪説かということ。HPは創業以来、「すべての人は、良い仕事、創造的な仕事をしたいと思っている。企業はそれが実現できる環境を用意すればいい」という性善説をとっているという。社員を管理するのではなく、自由と教育によって成果を導くという考え方が働き方改革には欠かせないと、経営層の意識改革の必要性を語った。

    また、ITや通信環境の発展により、リアルとバーチャルの境目がなくなっており、時間・空間・デバイスに依存しない環境づくり、フリーアドレスの浸透の方法、オープンスペースにおいて機密性を保持するサウンドマスク、月間制フレックスの推奨など働き方改革を実現する具体的なアドバイスも行った。

     

    ネットワーキング 「働き方改革ケータリング」

    すべてのセッションの終了後は、ネットワーキングを実施。 会場には、働き方改革をテーマにしたケータリングメニューが用意された。 ライフワークをデザインするケータリングとして、絵の具とパレットをモチーフにした、「パレットグッシーニサーモンムースのペイント」や、変化を恐れず挑戦するワクワク感として提供された「ミントエスプーマのティーモヒート」など、オリジナリティに溢れた料理や飲み物、イメージを具体化したデコレーションなど、独創的なアイデアに参加者が刺激を受けている姿が印象的だった。

      

     

      

    [No Mapsレポート]2045年:人工知能の旅

    [No Mapsレポート]2045年:人工知能の旅 »

    19 12月, 2016

    10月10日から始まったNo Maps。チカホ空間にはブースが開設され、地上では市内観光用人力車にロゴがプリントされるなど、街はNo Maps 一色に染まっています。さらに専用アプリによる「No Maps GO!」が登場。位置情報やアクセス時間をもとに、近くで開催されているプログラムを伝えたり、街中に設置したビーコンからプッシュ通知を受信して、最新の情報を得ることができる。

     

    No Maps は10月16日(日)に、「2045年:人工知能の旅」と題し、有識者による基調講演およびパネルディスカッションをわくわくホリデーホール開催。人工知能の現状や方向性、生活へのかかわり、ビジネスに結び付けるための方策などが発表された。世の中を便利に変えるテクノロジーは、どのように生まれるのか。それを聞ける貴重な機会である。

     

    北海道において人工知能をビジネスに結び付けるためには

     

    松原 仁氏 (公立はこだて未来大学 教授)がモデレーターを務め、伊藤 博之氏 (クリプトン・フューチャー・メディア株式会社 代表取締役)、岡田 陽介氏 (株式会社ABEJA 代表取締役社長 CEO)、川村 秀憲氏 (北海道大学 教授)、山川 宏氏 (株式会社ドワンゴ ドワンゴ人工知能研究所/NPO法人 全脳アーキテクチャ・イニシアティブ)、米倉 千貴氏 (株式会社オルツ 代表取締役)がパネラーを務め、自社の取り組みや大学での研究を発表、人工知能をビジネスに結び付けるためのセッションが交わされた。

     

    松原 仁氏は、「農業、酪農、水産、観光、北海道の基幹産業はまだアナログな部分が多く、人工知能が活用できる余地が多いという。例えば搾乳するためには出産をさせる必要があるが、数多くの牛の中から人工授精のタイミングを見分けるのは難しい。もし人工知能によって飼育している牛のデータを管理でき、それがモバイルで場所を選ばずに確認できたのなら、効率的に搾乳できるだけでなく、病気にも早く対応できる」と力説。

     

    最後に「他を追従するのではなく独自のビジネスモデルで、新しい可能性にチャレンジしていければいいと思う」と結び、大きな拍手に包まれてディスカッションが終了した。

     

     

     

    人工知能ビジネスの展望

    パネルディスカッション終了後、人工知能ビジネスの展望についてNo Maps実行委員長の伊藤 博之氏にコメント。

    「今日のコンベンションには農業、行政関係者も多数出席いただき、AIの活用について理解いただけたと思う。今後は「AIって必要だよね」という機運が高まり、現在計画している企業や行政は、スタートしやすくなるのではないか。来年もAIについてコンベンションを行うと思うが、話を聞くだけでなく、音楽やカンファレンスなどに積極的に参加して、アイデアをぶつけ、実践できる人を北海道から増やしていきたいですね」

     

     

     

    取材・執筆・撮影:(有)マーヴェリック

     

       

    [No Mapsレポート]ベンチャーカンファレンス MEET UP!! in Sapporo

    [No Mapsレポート]ベンチャーカンファレンス MEET UP!! in Sapporo »

    19 12月, 2016

    「映像や音楽、ITやAIなどのインタラクティブな世界が連携し合い、真っ白な地図に可能性を投影する」というコンセプトのNo Maps。そのプレ開催が10月10日~16日に札幌市内の各地で開催。新しいビジネス・コンベンションを札幌・北海道から世界に向けて展開するために様々なコンテンツが立ち上げられた。まずは13日に札幌テレビ塔で開催された「ベンチャーカンファレンス MEET UP!! in Sapporo Sponsored by 大日本印刷」をリポートする。

     

    「ベンチャーカンファレンス MEET UP!! in Sapporo Sponsored by 大日本印刷」は、東京の各分野で活躍するベンチャー企業やベンチャーキャピタル、アクセラレータ企業を招待。「北海道にベンチャーエコシステムをつくろう」を合言葉に、新しいビジネススタイルを共に考えるためのカンファレンスである。

     

    第1部はIMJ Investment Partners パートナーの岡 洋氏がモデレーターを務め、ベンチャー企業5社、アクセラレータ企業4社によるプレゼンテーションが行われた。最初に登壇した株式会社アクアビットスパイラルズの萩原 智啓 氏は、「ググらせない世界」をテーマに、スマホをかざすだけで起動するアプリの開発と、それをどう周知していくかを発表、またイベントレジスト株式会社の小笹 文 氏は、トップクラスの展示会や企業のカンファレンスにコミット、実績を積むことで多くの関連イベントも手掛けるようになり、業績を伸ばしていると発表された。

     

    アクセラレータ企業として、東京急行電鉄株式会社から加藤 由将 氏、大日本印刷株式会社の矢野 孝 氏が登壇。大企業がベンチャー企業と業務提携するメリットについて加藤氏は、「大企業の持っている既存の知とベンチャー企業が持っている既存の知をぶつけることでイノベーションが生まれ、新規事業ができるのではないかという思想を持っている」とコメント。矢野氏は「決断や情報処理が急がれる中、スピード感があるベンチャー企業との提携が必要」と語った。

     

    ベンチャーカンファレンスには、ベンチャー企業だけでなく、行政、アクセラレータ企業も多数参加。プレゼンテーションの後にはネットワーキングが開催され、新たなビジネスパーソンとの交流を深めていた。IMJ Investment Partnersパートナーの岡氏の言葉を借りれば、北海道はベンチャー企業が活躍する余地がありながら、それが活用されていない「眠れるライオン」である。しかし今回のカンファレンスによって意識が変わり、北海道にもベンチャーエコシステムが形成されていく。眠れるライオンが目を覚ますのは、そう遅くない日だと予感できるカンファレンスであった。

    取材・執筆・撮影:(有)マーヴェリック

     

    [BACKSTAGE Report]Session6 テレビ局が新たに仕掛ける 「体験価値コンテンツ」 »

    8月30日に開催されたイベンターのための夏フェスBACKSTAGEで語られた、Session4とSession6の2つの共通点は、コンテンツの作り手であるメディア、編集の役割。進化する時代にどう向き合い、イベントをどう捉え、活用するのか。

    Session6 テレビ局が新たに仕掛ける「体験価値コンテンツ」

     

    「体験価値」を高める民放3局の取組みとは

    Session6は慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科の中村伊知哉教授がモデレーターとなり、日本テレビ原浩生さん、TBSテレビ石井大貴さん、フジテレビ橋本英明さんがパネリストとして登壇した。

    中村さんは、日本で体験価値を高めるのに、TV局が果たす役割はとても大きいとし、それぞれの取組みから紐解いた。

     

    日本テレビの原さんはインターネット事業局に在籍し、配信事業、ネット化の支援事業、SENSORSというネット番組企画の新規事業を担当する。「SENSORS」では、テクノロジーの進化によって変わっていくエンターテインメントやメディアのあり方やビジネスを追う。番組というよりも、テクノロジーエンターテインメントというメディアプロジェクトだ。去年から「SENSORS IGNITION」という大型イベントを立ち上げ、専門イベントや、コミュニティイベントも開催。SENSORSは、メディアとして紹介するだけでなく、当事者になって新しいエンターテインメントメディア時代のイノベーションハブになれるようにとイベントを仕掛けている。

    日本テレビの石井さんは、次世代ビジネス企画室投資戦略部に。慶應義塾大学大学院の博士課程で中村教授のもと、視聴率以外の魅力的な指標づくりを研究中だ。もともと営業職が長かったことで、新しいモノの売り方や広告の売り方を研究しており、視聴率は最大指標ではあるがスポンサーによってニーズは個別に変わるという。いままでにないクリエイティブでエクストリームなスポーツ領域を探し、実際に日本でドローンの本格的なレースイベントを実施しBS、CSとGYAOと組んで配信。そのほか、BMXやストリートダンス、スケートボードというニッチな分野の世界大会を開催し、地上波での番組制作もした。「まだ道半ばだが世界に通用するコンテンツを日本でつくり海外にもっていくことを夢みて努力している」と話す。

    フジテレビの橋本さんは、コンテンツ事業局と兼務でフジスタートアップベンチャーズにてVC部門を担当。原さん、石井さんと同じくイベント事業局の出身ではない。インターネットを活用してどうフジテレビのIPや強みを生かし、エンターテインメントの経験をどう広げるかが主なミッションだ。フジテレビ全体のイベント事業では、シルクドソレイユのダイハツトーテムやブロードウェイミュージカル、日本科学未来館で開催した企画展また、「ULTRA Japan」やアイドルが一堂に会す「TOKYO IDOL FESTIVAL」、そして全社をあげてのイベント「お台場みんなの夢大陸」がある。CMで話題になったDMM.プラネッツも、実はお台場みんなの夢大陸のコンテンツのひとつだった、と解説した。「ソーシャルメディアを中心としたコミュニケーションの時代になって、FacebookライブやLINEライブに代表されるリアルタイムを追求するコミュニケーションが出てきて同期性や同時性が強くなっている、この辺のキーワードを加味しながら新しいテレビの楽しみ方をトライしているところ」と話す。 みせる技術をもち、ブームを起こす ストーリーテラーとしてテレビ

    中村さんは、戦略はかなり多様だがテクノロジーが軸になっていると感想を伝えるとともに、テレビ局がイベントを仕掛けていくことの意味、強みについて聞いた。

    石井さんは「純粋にアトラクションやイベントの面白さや見映えのような、みせる技術がまだまだ蓄積されている。あとは何と言っても映像化することの技術」とした。原さんは「テレビの力があるうちはブームをつくれる。メディアアートと言われていた少しマニアックなものが子供でも楽しめるものとしてブームになり同様のイベントがふえている」ことに触れた。

    中村さんは世界的に見ると日本はテレビの影響力がまだまだ強く、しかもソーシャル、ドローン、IoTなどをつかって先に進めようとしていようとしている。期待できるジャンル、とした。一方で、イベントとテレビ局の本業である番組や広告事業との関わりはどうみているかという質問に、橋本さんはこう話す。「やはり、テレビはストーリーテラーとしての存在だと思っている。テレビは単なる媒体や方法の一つでしかない。最近分散型メディアの話が話題になっていてるが、テレビ局はメディアコングロマリットで、出版からイベント、映画とありとあらゆるものをつかって、一つのストーリーを伝える。その一つの重要な要素がイベントだと思っている」。

    中村さんは「テレビ局がイベントというキーワードのもとで変化していることが短い時間でも共有できた。テレビ局のプラットフォーム力、吸引力は使い勝手が高く、皆さんと一緒にビジネスを広げていくことができると感じる。2020年に向けてアグレッシブなテレビ局の動きは目をそらすことができない」と、コラボの可能性などを示唆し、期待を寄せた。

     

    ▽合わせて読んでほしい

    [BACKSTAGE Report]Session4 :マンガ×DJ×テレビ

    [BACKSTAGE Report]Session4 マンガ×DJ×テレビ

    [BACKSTAGE Report]Session4 マンガ×DJ×テレビ »

    8月30日に開催されたイベンターのための夏フェスBACKSTAGEで語られた、Session4とSession6の2つの共通点は、コンテンツの作り手であるメディア、編集の役割。進化する時代にどう向き合い、イベントをどう捉え、活用するのか。

     

    BACKSTAGE Session4マンガ×DJ×テレビ

    365分の1以外のコミュニティ 多様性とグラデーションの世界

    マンガ編集者、DJ、テレビプロデューサーというBACKSTAGEのセッション登壇者のなかで、一見すると異色ともいえる3人の共通点は、コンテンツの「編集者」であること。

    佐渡島庸平さんは、「宇宙兄弟」「バカボンド」など数々のヒット作を手がけ、講談社から独立して現在はクリエイターエージェント会社コルクの代表を務める。大谷ノブ彦さんは今回、芸人ダイノジではなく、全国各地でジャイアンナイトというDJパーティを主催するほか、多くのフェス出場の実績もあるDJダイノジとして登壇。モデレーターをTBSテレビプロデューサー(当時)の角田陽一郎さんが務め、“編集”を切り口に、冒頭にいきなり炎上という話題からスタートした。

     

    大谷さんは、佐渡島さんが以前、編集について『読者が単行本を手に取るのは365日分の1日とすると364日をどう振り向かせるのか、作家の方がどんな発信をすればよいのかを含めて編集していくこと』という話を引用し、「意図的な炎上は364日を埋めている演出で、ひとつの隙間をうめている」という持論を展開。佐渡島さんは、「炎上って、ある種コミュニティができる。話題を共有するのに、いまTwitterやFacebookのハッシュダグが便利だけれど、週刊誌でいうところの中吊りタイトルに近い」とし、「人が人と交わるのを楽しむ共通の話題は、天気やテレビという狭い範囲から幅広く多様化し、そのなかでも細かいグラデーションをつくれる世界に変わってきた」と話す。

     

    編集者は流れを考えトータルでプランニングする人

    マンガや小説、音楽のライブやCDという作品は、多様化した世界で、どう生き残っていったらよいかと角田さんは問いかける。

    大谷さんも佐渡島さんも共通したのは、ユーザーを巻き込む、インタラクティブなコンテンツづくりだ。昔もいまも、音楽は奏でる人と聴く人、本は書く人と読む人で、両者の行為があってはじめてコンテンツとして成立する。その構造に変わりはないが、昔はユーザー側がつくり手に化学反応を起こすことはできなかった。それがいま、ネットでのコミュニケーションによって、ライブ感ある作品が生まれ、そこでしか体感できない、あるいは体験共有といった付加価値が生まれているという。

    忘れてはいけないのは、テレビで一気に100万人のファンが生まれる時代と違い、いまのネット時代の100万人は、一人ひとりの積み重ねだということだ。連続性があって、継続したコミュニケーションだからこそ、創作過程の瞬発力が理解でき、距離感の近いコミュニティをつくる。たとえれば友達のような “It’s all light”という感覚の関係性が育ち、その土壌でインタラクティブなことが起きてくると言う。

    大谷さんがDJイベントの地方興行でお客さんの入りの多い場所には、使命感をもったボランティアスタッフが必ずいると話すように、ユーザー側を巻き込むと、一人ひとりにとってコンテンツは完成品を楽しむものではなく、自分もその一部になる、とも話した。

    そのうえで、流れを考え、コミュニケーションのストーリーをつくる、トータルでプランニングをする編集者の存在は大切だ。佐渡島さんは、「日本は一つの強いコンテンツがあると一発逆転できるような、魔法みたいなことに期待しちゃうけれど、コンテンツに限らずビジネスの基本は流れをいかにつくるかだと思っている」と言う。

    さいごに大谷さんは「DJと言いながら選曲というよりも、現場のチューニングを合わせているだけ」と表現し、セッションを通じて編集者は絶対に必要な存在と確信したと話した。これに対して佐渡島さんは「編集の定義は広いけれど、チューニングの価値はデータ処理や解析が進んでも機械化ができない、リプレイスできない」とし、角田さんがそこに人間の価値があると、編集者の存在する意義をまとめた。

    ▽合わせて読んでほしい

    [BACKSTAGE Report]Session6 :テレビ局が新たに仕掛ける「体験型コンテンツ」

     

     

    日本のポップカルチャーを世界に発信 〜もしもしにっぽんプロジェクト/もしもしにっぽんシンポジウム

    日本のポップカルチャーを世界に発信 〜もしもしにっぽんプロジェクト/もしもしにっぽんシンポジウム »

    28 11月, 2016

    ジャパニーズポップカルチャーを世界に向けて発信するもしもしにっぽんプロジェクトが仕掛けるジャパニーズポップカルチャーの祭典「MOSHI MOSHI NIPPON FESTIVAL2016 in TOKYO」が11月24日から27日までの4日間、東京体育館で開催された。東京以外にもワールドツアーを敢行し、ファッション、音楽、フード、アニメなどを世界に向けて発信してきた。

    会場には日本のコンテンツ体験が盛りだくさんに用意されていた。ステージではZipperモデルのセッション、新しい学校のリーダーズLIVEで盛り上がり、出展ゾーンではやぐらが組まれ、その周りに各種インバウンドサービスの提供各社がブースを展開。マルコメ君でお馴染みのキャラクターがDJ MARUKOMEとしてMiso meets musicを実施。ドローンをエンターテインメントに活用するドローン体験アトラクションや、屋外ではにっぽんグルメが出店、と海外からの参加者を五感で楽しませていた。日本人もにっぽんを再発見する複合型のイベントとなった。

    イギリスから参加した女子学生の1人は、「トトロをはじめ日本のアニメが好きなので友人を誘って参加した。とてもエキサイティングなイベント」と語った。パスポートを提示すれば外国人は参加無料ということもあり、多くの外国人参加者の姿が見られた。

    また3回目の開催となる今回は「もしもしにっぽんシンポジウム2016」を初開催。会期中11月24日(木)・25日(金)の平日2日間は、世界で成功を収めている著名人や文化人、経営者のトークセッションを中心に、団体・個人・スタートアップなどへの支援・連携・交流の場と機会を創出した。

    月刊イベントマーケティングが実行委員会を務めるBACKSTAGEも、セッションを1枠提供。「光と創造性で街の未来を考える」をテーマに

    ネイキッドの大屋友紀雄氏、東急電鉄の山口勘太郎氏が登壇。両社が手がける渋谷を舞台とした映像演出から、街、人をどう捉えるかで日本の未来を考えるヒントに語りあった。モデレーターはインフォバーンの田中準也氏が務めた。

    同セッションのようすは、後日レポートする。